表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NOISE  作者: 坂津狂鬼
22/66

夏祭り-3

これで夏祭り編は終わりです。

その後、熱いからという理由でサイダーを1本買い(俺用に買ったサイダーをシキが一度飲んでお気に召さなかったため)、焼きそばを食い(これは単純に俺用だ)、お面を買い(これは単純にシキが欲しいと言ったので買ってやった)、射的をし(シキがやりたいと言ったため。ちなみに一発も景品に当たる事は無かった)、なんやかんやとブラブラ歩いているうちに、待ち合わせの10時になってしまった。

俺達二人は先に待ち合わせ場所に来て、2分位後になって、義妹が現れた。

「ちょい、秋音。話がある」

シキにその場で待ってるように言いつけ、義妹を呼び出す。

俺が義妹を名前で呼んだ時点で警戒すべきところを、何の警戒も無しに付いて来る様が少しばかりムカついた。

「・・・話って何?」

「んー、いや、大した話じゃないんだけど」

と俺は嘘を吐き、

「シキに何を吹き込んだ?」

単刀直入に質問する。

シキの異常さは、誰かに何か吹き込まれたような感じだったからな。シキに吹き込むとしたらコイツしかいない。

「・・・別に何も」

いつもの口調と間合いで言いやがるところが尚更ムカつくな。

「よし、分かった。正直に話さなければ―――」

「・・・話さなければ?」

「お前の服を制服以外すべて燃やす」

さすがに制服まで燃やすと、学校に俺が疑われるからな。

「話すか? 燃やすか?」

一応、二択はやってやる。俺にも良心というものがあるからな。

「・・・話します」

義妹は素直に自白を始めた。




「つまり、シキが俺にお礼を返したいとお前に相談したわけだ」

「・・・はい」

「そしてお前はこう言ったわけだな。『あの愚兄に礼を返したって何もいい事は起こらない。だから返さなくたって良いんじゃない』と」

「・・・はい」

まあ、その程度の台詞なら俺は怒りもしない。言われなれたからな。

「だけどお前は浴衣を選んでる最中にシキに吹き込んだんだな?」

「・・・はい」

「なんて吹き込んだ? 一言一句正確に言え」

「・・・『そう言えばこの前、愚兄にお礼を返したいって言ってたじゃない。その事で少し思いついたんだけど。あの愚兄と一緒に縁日を巡るなんてどう? そう、それでその途中で少しお礼を言えばいいの。ありがとう、とか』って言いました」

うんうん。よーく、分かった。だからシキは無理にたこ焼きを食べたいと言い、それで買ってきた俺に礼を言ったわけか。

あれはシキなりの(吹き込まれた)礼だったのか。

でも・・・だからと言って、この義妹には罰が必要だよな。

「・・・・・・あ、そう言えば。盆休みに田舎のジジィ共に里帰りしろって言われてたなー」

「・・・え?」

そうとう動揺した、え? だった。

それもそのはず、義妹は田舎にいるジジィ共が大の苦手だ。

そこに行くことで、今回は勘弁してやろう。





「シキ、待ったか?」

義妹が文句を沢山俺に言ってきたが、それを綺麗に無視して俺は待っていたシキに話しかける。

「全然」

シキは短く返す。声色的には、もう帰りたい、と疲労の色をさしている。

まあ、こんな人混みの中、無理して俺と歩いていたんだから仕方が無い。

あ、そうだ。

「ちょっと最後に何か買ってくるわ」

「なら、アタシも行く」

俺が勝手に歩き出すと、シキもその後に付いて来る。

別にもう付いて来なくていいのに。礼も言っただろうに。

・・・・・・あれ? そういえば何で、俺に礼なんか言ったんだ?

俺、そんな大層な事、したか?

ま、どうでもいいか。

「おっさん。それ、4つ」

「あいよ」

屋台のおっさんに品を注文してしばらく待つ。

「確かこれは・・・」

「チョコバナナ。最初に説明したろ。今日、お前甘い物食ってないから最後に。それに全員分買うしな」

「だが・・・・・何故、4つなんだ?」

シキは不思議そうに首を傾げる。

それは、当然――――、

「はい、チョコバナナ4つ」

俺は料金を先に払ってから、チョコバナナを受け取る。

「ほら、シキ。2つ持て」

「分かった」

シキの両手はそれぞれチョコバナナで埋まってしまった。

「ほら、もう先に二つ食っていいぞ」

「いや、それだと」

「お前が持ってるやつはお前の分だ。俺と義妹の分は俺が持ってる」

俺はそれだけ言うと、シキより先に義妹の元に戻った。

後ろでシキがどんな表情をしてるか分からないが、喜んでくれたら、本望だ。

ほのぼのしてましたね。ムカつきますね主人公。ぶち殺したいです。

まあ、あれが張空小月なんだからしょうがないですけど。

次は帰郷です。田舎の海で遊びます。(嘘です)

ところで、浴衣の描写はいれたほうが良かったですか?

入れて欲しい方は感想欄に書いてください。

小月目線で中途半端な説明になりますが、付け加えることが出来ます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ