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雨の日の約束

作者: 金浦 桃多
掲載日:2026/09/03


 最近、蒼真(そうま)の様子が変だ。

 数学の授業を受けながら、私は彼の背中を見つめていた。授業中も上の空で、蒼真は降り続く雨の景色をぼんやりと眺めていた。

 真面目な彼がこうなったのは、一か月前からだ。


 あの日も雨が降っていた。

 蒼真の部屋で宿題をしてる時に、蒼真のスマホにメッセージが届いた。

 

「あ……。美凪(みなぎ)、急で悪いんだけど、日曜のデートの日に用事ができた。ごめんな」

「えー! せっかく楽しみにしてたのに」


 ちょっと膨れて見せた私に、蒼真が本当に申し訳なさそうに謝る。


「ホントごめん。父さんが急に大事な話があるって言い出して。お詫びに次のデートで何か欲しいの買ってやるから、許して」

「お父さんからのお話なら仕方ないね。買わなくていいから、次は必ずデートしよ」

「ありがとう。美凪」


 ぎゅっと抱きしめられて、私は蒼真の匂いを吸い込んだ。

 蒼真は父子家庭。だからお父さんの大事な話なら仕方ないと思った。

 私は蒼真が大好きで、蒼真も同じ気持ちだって疑いもしなかった。外が雨だって構わない。


「そろそろ送るよ」

「ありがとう。蒼真」

 

 ふたりでひとつの傘に入って、自宅まで送ってもらった。私も本当は折りたたみ傘を持ってるけど、くっついて歩けるからって蒼真は笑った。


 私と蒼真は中学の時から付き合っている。同級生公認の仲だ。高校二年の今でも滅多に喧嘩しない。喧嘩というか、どちらかが拗ねてもすぐ仲直りしてしまう。

 蒼真のお父さんが遅くなる日は私の家で夕飯を食べたりする。家族にも気に入られてる。

 ずっと一緒だと思っていた。


「それじゃあ、また明日」

「気をつけて帰ってね」

「うん。……美凪」


 あ……くる。


「ん……」


 傘の陰で私と蒼真はそっとキスをした。


「それじゃあ」

「……うん」


 名残惜しい気持ちで、私は蒼真の背中を見送った。


 会えない時間はメッセージや電話をして過ごす。

 デートをキャンセルされた日曜日の朝もメッセージでやり取りしていた。


 ──帰ったら電話する。

 ──うん、待ってるね。


 でも、その日は連絡が来なかった。いつもなら夜九時にメッセージか電話がくる。

 なのに十時になっても、十一時になってもスタンプひとつ来ない。

 何かあったのか心配だった。


 私は不安を抱えながら『おやすみ』のスタンプだけを送った。

 用事のせいで連絡できなかったら? そう思うと、私から電話できなかった。

 話は明日、学校で蒼真に聞こうと思った。


 翌日、未読のままのスタンプに不安を感じながら登校した。


「蒼真! おはよう」


 私は蒼真の姿を見てホッとした。


「──っ! あ……美凪。おはよう」

「……蒼真、くまができてる。寝てないの?」


 目の下のくまもだけど、ぼんやりしていて元気がない。私は心配になった。


「具合悪い? 保健室行く? ついて行くよ」

「大丈夫……。心配かけてごめん」

「謝らなくていいよ。本当に具合悪くない?」


 蒼真の額に手を当ててみる。熱はないみたい。少しだけ安心した。


「……何かあった?」

「──っ。なにも」


 嘘だ。私にはわかる。でも、ここで話すことではないかもしれない。


「お昼、一緒に食べようね」

「ああ」


 おかしい。蒼真に何があったの?

 私は自分の席に向かいながら、蒼真のことを気にしていた。



 授業中、私は蒼真が変わったのは、お父さんの話が関係あるのではと考えた。

 蒼真のお父さんには何度も会ったことがある。蒼真に似た真面目で優しい人だ。

 蒼真が幼い頃、お母さんが病気で亡くなっている。

 

 もし、お父さんまで病気だったら? 私が蒼真を支えたいと思った。


 ──後日、あんな事になるなんて、思いもしなかった。




 学校で話していても、夜の電話の時も蒼真は上の空だ。

 何かあったのか聞いても、「なんでもないよ」と言うばかり。

 かと思うと、何か言いたそうに私を見つめてくる。


「今日もダメなの?」

「……ごめん」


 以前は蒼真の自宅で宿題をしていたのに、それがなくなった。


「じゃあ、私の家に行こう」

「うん。帰りに何か買っていこう」

「うん! 夕飯はどうする?」

「ごめん、夕飯には帰るよ」

「……そっか」


 今日も雨。ふたりとも傘をさして並んで歩く。ちょっと前までは、無言でも気持ちが穏やかだった。なのに、今は気まずい空気が流れる。

 私、何かしたかな。蒼真の横顔が何考えてるのかわからない。

 なんでもないってホント?

 聞きたいのに聞けない。なんだか泣きそうだ。

 傘に当たる雨音を聞きながら、気持ちが不安定になっている。

 

 蒼真はシュークリームを手土産に私の家に来ると、お母さんに手渡した。そこだけ見ると、いつもの蒼真だ。

 夕飯を断る蒼真に残念そうなお母さんは、お持たせのシュークリームと紅茶を私の部屋に持ってきてくれた。


 宿題が一段落した頃、私は思い切って言った。


「蒼真……何かあったら、私を頼ってね。私も一緒に考えるから。だから……」

「美凪……。心配かけてばかりだね。ごめんな。でも、今は上手く言えない」

「そう……」


 ああ、最近蒼真からごめんしか聞いてない気がする。さびしい。私じゃダメなんだ。


「当分は忙しくなると思う。美凪に心配ばかりかけて、ダメなやつだよな。俺」

「そんなことないよ! 遠慮だけはしないで」

「美凪……」


 大きな身体にすっぽり包まれた私は、蒼真の匂いを思い切り吸い込んで、違和感を抱いた。いつもの匂いじゃない。柔軟剤変えたのかな。私の知らないうちに、蒼真が変わってた。胸がチクッとする。


 デートもお預けになっている。あの日から忙しくなった蒼真は、日曜日に予定が詰まっている。


「しばらくすれば落ち着くと思う」


 私は、その言葉を信じていた。

 なのに変な噂がたった。蒼真が女の子とふたりで歩いてるのを見たという話。

 蒼真は一人っ子だから姉も妹もいない。私は不安になった。


「蒼真、噂が出てて……」

「俺には美凪だけだよ」

「本当?」

「信じて、美凪」


 喉が詰まって言葉が出ない。


「……」

 

 いつから蒼真の言葉を信じられなくなったのだろう。こんな自分嫌だよ。

 

 私が揺れてるのに、また噂が流れた。

 また日曜に女の子と歩いていたらしい。

 今度は友達が直接目撃した。写真まで撮ってあった。

 間違いなく蒼真だ。真っすぐ前を見る彼の横顔と、女の子が楽しそうな表情をしている。

 私は胸を締め付けられた。息が苦しい。涙ぐむ私を見た友達が我慢の限界だと、写真を突きつけて蒼真に詰め寄った。 

 蒼真は否定しなかった。そのせいで、噂は加速した。


 それでもいつも通り一緒に帰る。

 

 ──ピロン


 蒼真のスマホが鳴る。通知を見た蒼真の表情が曇った。


「美凪……また日曜日用事入った」

「そう」


 さっきのスマホの相手なんだろうな。誰か聞いちゃダメなのかな。

 私は俯いて、小さく呟いた。


「いまの……だれ」


 蒼真に聞こえなかったのか反応はなかった。

 


 日曜日。私は自然と蒼真のうちに来ていた。

 蒼真が女の子とふたりで自宅に入っていくのが見えた。笑いあってる。


「嘘つき」


 私は涙の流れるまま、その場に立ち尽くした。一時間くらいぼうっとしていたら、ぽつりぽつりと雨が降ってきた。

 頬を濡らすのは雨なのか涙なのか、わからない。私はとぼとぼと自宅に帰った。


 ──その日から、私は蒼真の連絡を全て拒絶した。


 


 

 雨の日が続く。梅雨だから当たり前なのだけど。雨にも蒼真との思い出のある私には辛かった。

 ずぶ濡れで帰った私は、お風呂に入ってシャワーを頭からかぶった。勢いよく落ちていくシャワーの音に、私の嗚咽が混じる。家族にバレたくない。でも胸が引き裂かれそうに痛い。


「蒼真……どうして?」


 私のつぶやきは小さくて掻き消えた。


 調子が悪いと部屋にこもって、家族を心配させたけど、寝てれば大丈夫と誤魔化した。

 いつもの時間にスマホが鳴った。誰か見なくてもわかる。蒼真だ。

 

 今は無理だ。このぐちゃぐちゃな気持ちを、そのままぶつけてしまいそう。

 しばらく鳴ったあと、着信音は途切れた。すぐにメッセージの通知。見るのが怖い。


「蒼真……別れたくないよ」


 口にしたら、本当に別れてしまう気がして、不安が押し寄せた。

 頬をとめどなく流れていく雫は、外から聞こえる雨のように、明け方まで止まらなかった。


 翌朝、どんなに冷やしても誤魔化せないまぶたの腫れを見た母が、心配そうに言った。


「美凪……学校、休む?」

「……行く」

「そう。やっぱり無理だと思ったら、早退して来なさい」

「ありがとう」


 お母さん、何か気づいてる? その後はいつも通りに接してくれて助かった。

 泣き腫らした目元はメイクで隠した。でも友達にはすぐバレてしまった。


「美凪、おはよう……どうしたの!?」

「なんでもないよ」

「そんな顔して、説得力ないよ。ちょっと教室出よう」


 トイレに仲のいいふたりに連れていかれた。

 ひとりでは抱えきれなかった思いを相談すると、友達は私の代わりに怒ってくれた。


「何か事情があるにしても、美凪を不安にさせるのは許せない! 今日からしばらく一緒に行動しよう」

「ありがとう」


 正直ほっとした。今は蒼真と上手く話せる自信はない。下手をすれば、その場で泣いてしまって困らせてしまうかもしれない。


 HRギリギリに教室に戻ると、蒼真がいた。

 何か言いたそうに見つめてくる蒼真から、私は視線をそらした。


 休み時間になると友達が、私を連れて教室を離れる。蒼真が呼び止めても、振り返らなかった。


 放課後、蒼真に捕まった。


「どうして無視するの? 美凪、教えて」

「……」


 私は、首を横に振るのが精一杯だった。


「どうしてかは、自分で考えてみたら? 美凪、お待たせ」

「今は話したくないんだよね。美凪、行こ」

「うん」


 友達に助けられて、その場を離れた。カラオケで歌ったり、プリクラを撮った。


「今日はありがとう。楽しかった」

「しばらく、ウチらと遊ぼうよ! でも、落ち着いたら、ちゃんと話し合うんだよ」

「……うん」


 友達と遊んでいる間も、スマホには蒼真からのメッセージや電話がきていた。全部無視して遊んでた。心が少し軽くなった気がした。


 夕飯はいつも通り食べた。お母さんが少しホッとしてるのがわかった。


 お風呂に入って、部屋に戻る。


「……よし」


 気合いを入れて、未読スルーしていた蒼真のメッセージを見た。


 ──もう、寝ちゃった? おやすみ。

 ──何かあったの? 具合悪い?

 ──美凪の声聞きたい。

 ──俺、何かした?


 突然、着信がきた。蒼真だ。いつもより時間が早い。既読になったの気づいた?


「蒼真……」

 

 まだ、話す覚悟ができてない。決定的な言葉を聞くのが怖かった。

 最近ぼんやりしていた蒼真。

 こうなってからようやく私のことを、見てくれるのが悲しい。


 着信音が止んだ。続いてメッセージが届いた。


 ──会いたい。

 ──ちゃんと話そう。


 メッセージを見て、胸がギュッと締めつけられた。


「蒼真……話すの怖いよ」


 私は、返信することもできず、そのままスルーしてしまった。



 

 今日は午後から雨の予報だった。

 曇り空の下、登校する。


「美凪」

「──っ!」


 靴箱のところで、蒼真が待っていた。私は思わず蒼真の顔を見た。


 ──目の下にクマができていた。


「放課後、話をしよう。このままじゃ俺たちダメだ。……俺も話したいことがあるから」

「あ……」


 蒼真は苦しそうな顔をして、それだけ言うと、先に教室に向かった。

 まだ、心が揺れている。きっとこのまま話すと、蒼真に酷い言葉を言ってしまいそうだ。

 ……でも、蒼真も苦しそうだった。


 のろのろと私も教室に向かう。教室に入ると、すかさず友達が私に声をかけてきた。

 蒼真は何も言わず、こちらを切なそうな顔で見ていた。


 放課後、帰り支度をする。どうしよう。まだ怖い。蒼真の話したいことってなんだろう。

 授業中ずっと考えていた。悪い方にばかり考えてしまう。


「美凪……」

「あ……」


 蒼真が私の席に向かってくる。

 身体が強ばる。半歩足が後ろに下がった。


 ──まだ、無理。

 

 思わず私はバッグを持つと駆け出した。


「美凪!」


 後ろから蒼真の声が聞こえる。でも止まれなかった。

 別れ話だったらどうしよう……。怖い、怖いよ。


 靴を履き替えて、土砂降りの中を傘もささずに飛び出した。もうすぐ校門というところで、手首を掴まれた。


「美凪、逃げないで。ちゃんと話そう」

「蒼真……」


 見ると、蒼真も傘をさしていなかった。ふたりともずぶ濡れになりながら歩く。蒼真は私の手首を掴んだままだ。のろのろ歩く私に歩調を合わせてくれている。私と歩く時はいつもそうだ。


「公園に行こう」

「うん……」


 蒼真は真っすぐ前を向いたままだ。なにか考え事をしている。

 ここまできたら、私も覚悟しないと。ちゃんと聞こう。不安だったと伝えよう。


 土砂降りの公園には誰もいなかった。気休め程度の雨宿りに藤棚の下に行く。遊具が雨に打たれている。雨音しか聞こえない。

 気まずい空気のなか、蒼真が口を開いた。


「美凪、どうして俺のこと無視したの? ……やっぱり、噂のこと?」


 雨音にかき消されそうな心細い蒼真の問いかけに、私は本音をぶつけた。


「蒼真はこの一ヶ月変だった。日曜日はいつも用事があった。なのに噂になった。女の子と歩いてるって」

「それは……」


 私の声は震えていた。否定して欲しかった。けど、蒼真は否定してくれない。


「友達が見たの。写真も見た! 間違いなく蒼真だった。女の子が楽しそうに笑ってた!

 信じられなくて、用事があるって言ってた日曜日に蒼真の家に行ったら……女の子と楽しそうに笑ってた。ふたりで家に入っていって……私、雨が降るまで、ずっとずっと待ってたの。なのに……」


 我慢していた思いが一気に溢れて、頬をとめどなく伝う。


「美凪……美凪。ごめん、ごめんな。こんなに不安にさせてたなんて」

「触らないでよ!」

「嫌だ! 離さない」


 蒼真の腕の中は冷えていた。雨の匂いがする。震える腕の中で、私は泣いた。何度もごめんと繰り返す蒼真に、耐えきれず私は聞いた。


「私より好きな人できたの?」

「そんなわけないだろ!」

「じゃあ、なんで……」


 私の肩に手を置いて離れると、蒼真は覚悟を決めたような顔で口を開いた。


「全部話すよ、美凪」



 

「どこから話せばいいのか……。まずは美凪が見た女の子は、俺の妹だ」

「妹……? でも、蒼真──」

「ああ、父子家庭だった。美凪、覚えてるかな。デートをキャンセルした日のこと」

「うん。そういえば、あの日は蒼真から連絡が来なかった」


 蒼真は頷いてから、「ごめん」と言った。


「あの日、義母さんと妹に初めて会ったんだ。急に紹介されて、ものすごく動揺した」

「そうだったの」

「ああ、再婚するって。その日に籍も入れてきたからって」

「ええ!?」


 私は思わず大声をあげた。そんな大事なことを息子に事後承諾するなんて。お父さんのイメージが少し変わった。

 蒼真はショックだっただろう。

 蒼真の顔が曇ったままだ。どうしたのだろう。


「蒼真? 何かあるの?」

「うん。それだけじゃなくて……妹と異母兄妹なんだ」

「──っ!」


 どういうこと……?

 蒼真のお母さんは、蒼真が幼い頃に病気で亡くなっている。妹がいたとしてもおかしくはない。でも、なぜ今頃になって再婚を? それに蒼真が辛そうだ。


「蒼真……私に話して? 私は蒼真の味方だよ」

「美凪……」


 蒼真の頬を両手で包む。私の手の上から蒼真の大きな手が添えられる。目を瞑り、ゆっくりと開いた目は私を真っすぐ見つめる。

 

「父さんから聞いた。母さんが闘病生活をしてる時、失う不安から一度だけ過ちを犯した。義母さんは妊娠した時に内緒で退職したけど、父さんの秘書だったんだ。母さんが苦しんでる時に裏切るなんて……」

「うん……」


 蒼真の手が震えてる。蒼真も怖かったんだね。


「俺はどうしたらいいのか、わからなくなった。闘病していた母さんを裏切ったのは許せない」

「……うん」


 蒼真はお母さんをうっすらとしか覚えていないと前に聞いていた。蒼真の部屋にはお母さんとお父さん、幼い蒼真の家族写真が飾ってある。蒼真の頬を流れる雫を親指で拭った。

 こんなに蒼真が苦しんでいたのに、私は気づいてあげられなかった。

 

「でも、中学生の妹は懐いてくる。俺は戸惑っているのに、ここら辺を案内する役目をすることになった。家の中は俺のせいでぎこちないんだ。でも、妹の仕草が父さんと同じで……」

「そっか」


 蒼真が甘えるように、私の肩に擦り寄る。


「美凪に言いたかったけど、父さんのことで嫌われるかもしれないと言えなかった。でも言わなかったせいで美凪を傷つけた……ごめん」

「私も、ごめんなさい。逃げないで話せば良かった」

「情けないな、俺」 

「どんな蒼真でも好きだよ」


 蒼真が顔を寄せてくる。久しぶりのキスに心が満たされる。

 冷えていた唇が温かくなった。

 

「俺も美凪が好きだ」


 おでこをコツンと合わせて微笑み合う。


「今度、妹さんを紹介してね」

「ああ、実は会いたいって騒がれてる」


 ふたりでくすくす笑っていたら、気がついた。

 いつの間にか、土砂降りだった雨が止んでる。

 

「蒼真、前に約束したデート行こうね」

「うん。今週末行こう……帰ろうか」


 今度からは些細なことでも話し合おうと約束して、私たちは手を繋いで雨上がりの公園を後にした。

 

 厚い雲に覆われていた空の隙間から、青空が見えていた。



 ~おしまい~



 

 

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胸がぎゅっと引き絞られました。 わたしも美凪ちゃんの気持ちになり、信じたいのに心が揺さぶられました。 大好きでも…大好きだからこそ言えないことってあるよね。 きちんと話せて良かったです。 蒼真くんがお…
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