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東方projectシリーズ

ある小物妖怪と髪飾りの意味(東方プロジェクト二次創作)

書けることなんて殆どない!

え?真面目に書け?えー面倒くさーい

その適当な前書き…そこまでよ!

(このネタ知ってる人いるのか…?)

※この作品は東方projectの二次創作作品です。



    これは、昔々、まだ博麗霊夢やらの生まれる前、幻想郷のどこかで起こったお話。


 とあるところに、それは強い妖怪がいました。

彼女は、トップクラスとは言わずとも、とても強いのでした。

彼女の周りにいる小物妖怪たちは、いつも守ってもらっていました。

人間を食べるのが好きでしたが、強い妖怪としてのプライドも少なからずありました。

血まみれの姿はあまり好まれないので、いつも我慢していました。

 ある日、彼女は、幻想郷に吸血鬼がやってきたことを知りました。

それを聞いて彼女は、少しうれしくなりました。

吸血鬼といえば、プライドが高く、貴族らしいカリスマがあることで有名でした。

カリスマが血まみれだったら、私も人々を食べて血まみれても恥ずかしくない。

そんな風に考え、数人の妖怪を引き連れ、挨拶をしに館へ向かいました。

「こんばんは。初めまして。」

「どちら様でしょうか。」

「私達、このあたりに住んでいる妖怪の代表でございます。この館の主様に挨拶をと。」

「わかりました。お通りください。」

「ありがとうございます。あなたのお名前は?」

「あら、私ですか?私は、紅魔館、つまりこの館の門番、紅美鈴です。」

「へぇ、美鈴さんですね。ありがとうございます。」

「いってらっしゃい!」

 彼女たちは、主のいる部屋に通されました。

一緒に来た妖怪たちは怖がっていましたが、彼女は怖くありませんでした。

吸血鬼も妖怪も、人が恐れるもの。

つまりは仲間だと思っていたからです。

妖怪たちは、彼女の堂々とした姿に安心しました。

それぞれの名に恥じぬよう、堂々と構えました。

少し疲れたころに吸血鬼がやってきました。

「やあ、待たせたね。私がこの紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。」

「私たちは、この館の近くに住む妖怪です。挨拶に参りました。」

「ご丁寧にありがとう。こちらとしては来てくれてとてもありがたいの。お話があるから。」

「なんですか?」

「私たちの傘下…じゃなくて、仲間になる気はないかしら?」

「私たちは人間におそれられる者同士、もう仲間です。ご安心を。」

「そうじゃなくて。ともにこの幻想郷を支配しようという意味よ。どうかな?」

レミリアには吸血鬼持ち前のカリスマが人一倍備わっていました。

彼女以外はみんなその威圧感に負け、頷いてしまいました。

ですが、彼女は負けませんでした。

顔を上げたまま、真っ直ぐレミリアを見据えていました。

「そう。みんな協力してくれるのね。感謝するわね。それで、そこにいる少しは強そうなあなたは

 どうするの?」

レミリアはより一層威圧感を増しました。

彼女も負けそうになりました。

でも、そこはある程度強い妖怪です。

自分がそこに加わることの意味は分かり切っていました。

「私がそっちに行けば幻想郷のバランスを崩すのに一助したことになります。私が仲間になることは

 は絶対ありません。」

彼女は殺されるのを覚悟で拒否しました。

ですが、レミリアは、

「あらそう。なんか白けたわ。今後泣きついてきても知らないわよ。帰れ。」

と、あっさり返しました。

彼女は、自分こそまた盛大に白け、茫然としていました。

てっきり殺されるかと思っていたからです。

でもすぐに現実に戻り、何も言わずにその場を立ち去りました。

 門を開けるように、門番に声を掛けました。

「美鈴さん、開けてください。」

「あ、さっきの妖怪さんですか。帰ってこれたんですね。珍しいこともあるものね。」

「知っていたのならなぜ教えてくれなかったんですか?」

すると美鈴は顔を少し曇らせ、門を開けながら答えました。

「私はあの人に仕える身。勝手なことをするとどうなるか、あなたには分かります。」

「そうですね。では。」

彼女は悪者に味方するのはすべて悪者と考えていました。

なので、とても短く答えました。

「また気が向いたらお話においでなさい。」

彼女は美鈴を振り返らず、まっすぐに強者妖怪の元へ向かいました。

「こんにちは。八雲紫に会わせなさい。今すぐ。」

「あなたが誰か、言うまでお通しはできません。言えないなら私が伝言します。」

そう答えて来たのは、幻想郷を作ったともいわれる八雲紫の式神、八雲藍でした。

「嫌です。幻想郷の吸血鬼のことですから。非効率極まりない。」

「ならお帰りいただくまでです。」

一向にお互い譲る気はありませんでした。

ですがそこに助け舟がやってきました。

「藍、何をやっているのかしら?騒がしいわ。」

「失礼しました。このものを追い返していたのです。」

「紫様ですね。吸血鬼のこと、お話したいことがありまして。」

紫はしばらく考えた後答えました。

「いいでしょう。ただし、噓をついていたら容赦はしませんからね。

「存じております。」

そのあと、私はことに一部始終を話しました。すると紫様は、

「そうなのね。これは緊急性がありそうだわ。ありがとう。」

と言いました。でも、そういった後、

「でもね、むやみに新参者をつつくのはよくありません。あなたが行かなかったら発覚してなかった

 とはいえ、多くの妖怪を味方にとられたのだから。」

「申し訳ございません。」

「仕方のないことよ。さあて、藍、行くわよ。あの人を呼んでいる時間はないのよ。」

「はっ。」

すると二人は、瞬く間に隙間の中に消えてしまいました。

彼女は考えました。

自分なら美鈴さんに顔が利く。入れてもらえる可能性は高い。

闇を操れるこの力で、紫様達の援護ができるはずだ、と。

のらくらしてる暇はありません。

彼女はすぐに紅魔館に向かいました。

 「美鈴さん。わたし、忘れ物したみたいです。入れてもらえますか。」

すると美鈴はこう答えました。

「いえ、作戦はうまくいったので、もうあなたに用はないです。お帰り下さい。」

「作戦…?」

「お嬢様も話していいとおっしゃってますしばらしますか。あなたはね、餌なんです。」

「餌…。それってもしかして…?」

「頭の回転は速いのですね。そうです。あの隙間妖怪をおびき出すための。私は門番なので情報収集

 をしやすいんですよ。うまくはまりました。さあ、このことを幻想郷に広めなさい。さもなければ

 殺す。」

彼女は真っ青になっていました。

これ以外に作戦を考えていなかったからです。

彼女は半分自棄になりました。

「そうですか。なら遠慮は必要ないですね。そこの門番!私と弾幕勝負しろ!異論は認めない!お前

 という存在が忘れ去られるまで砕ききってやる!」

「受けて立つ!私の体術を叩き込んで、地の底にまで埋めて、墓石を立てるのが楽しみね!」

彼女は戦いました。実力は美鈴の一つ上くらいだったので、勝とうと思えば勝てました。

でも、途中なんだか自分が嫌になってきました。

そちら側にいるというだけで。自分と違う正義を持っているというだけで。

痛い思いをさせている自分が、痛い思いをしている自分が、技を打つ手が止まらない自分が。

逃げました。

闇を身にまとい、美鈴にも闇をかぶせ、隙を作って逃げました。

そして、闇をまとったまま、館に侵入しました。

それを、美鈴は見ていました。

彼女ももうボロボロでした。身も心も。

「それでいい。」

美鈴は独り言をつぶやきました。

美鈴は雇われた時からずっと、挑んでくるものと戦っていました。

ですが、あくまで殺さぬ程度に、紅魔館の怖さを知らしめるように、でした。

レミリアへの忠誠心があるのかは自分でもわかっていませんでした。

レミリアが幻想郷を掌握しようとした時もなんとも思っていませんでした。

ですが、命令が、こんなにつらいこともなかったでしょう。

「この作戦を邪魔する奴は、ただちに排除しなさい。」

孤独を戦いで紛らわせていた美鈴はこの命令をとても恨んでいました。

しかも、元々戦いをすごく楽しむわけでもないのです。

なので美鈴はこの人当たりの良い彼女が来て心底からうれしかったのです。

「それでいい。これ以上お互いを傷つけないほうがいい。私は職務上戦わなきゃいけない。あなたは

 逃げていい。ああ、もう話せないね。ふふ、おかしいな、名前も知らないのに。」

美鈴は、それだけ言うと、ぼろぼろの自分にも構わず、痛む体に鞭打って、また立ち上がって門を守っていました。

 紅魔館への侵入を成功させた彼女は、戦いが繰り広げられている広間に向かいました。

そして、陰に隠れ、紫たちの援護をしていました。

闇の能力のほかにも様々な技をある程度使いこなせる彼女は、回復をしてみたり、隠れられる場所を作り出したり、気づかれないようにじわじわとレミリアに攻撃をしたりしていました。

両者ともに消耗していましたが、紫たちが一歩リードしていました。

ですがその時です。

彼女はとてつもない殺気を感じた瞬間、その場に崩れ落ちました。

レミリアが彼女の居場所を突き止めて弾幕を打ち込んだのでした。

彼女は命からがら紅魔館から逃げ出しましたが、塀のすぐそばで意識を失いました。

彼女の体はもう、チリのようでした。

 数日後、博麗の巫女がその姿を見つけました。

巫女は介抱に当たりました。

妖怪で敵だとわかっていましたが、幻想郷のバランスを保つのが博麗の巫女だからです。

巫女は力を与える札を彼女にはり付けました。

しばらくして彼女の体はまるで別人のようではありましたが、再び作り直されました。

巫女はその札を、彼女の力が戻りきる前にはがしてしまいました。

そしてまたしばらくすると、彼女はうなされ、寝たまま泣き始めました。

体ががくがく震えていました。

巫女は迷いながらも、記憶を消去する札を、彼女が触れられぬように髪に結び付けました。

 彼女は起き上がりました。

―ここはどこだろう。

―私の名前は何だろう。

―そうだ、わからないならつければいい!

―ええっと、じゃあ…

―ルーミア!

そしてルーミアは、何を考えるでもなく本能の赴くまま、紅魔館に向かおうとするものを止め続けました。

 

 「聖者は十字架に磔られましたと言ってるように見える?」

 「人類は十進法を採用しました って言ってるように見えるな。」


 「目の前がとって食べれる人間?」








              レミリアが紫たちに負けた後のお話



 「美鈴。ちょっと話があるのだけれどね。」

「…なんです、お嬢様。門番失格だということならこの地を去る覚悟は…」

「そうじゃない。」

私は美鈴につらい思いをさせた。

明らかに美鈴はあの妖怪に親しみを持っていた。

道徳観とか良識だとかをどこかに隠してしまったわたしが恥ずかしくて仕方がない。

でもふしぎと悲しくは…

「どうかされましたか、お嬢様?」

「えっ」

私今どんな顔してたのかしら?!

「目に涙が浮かんでおられますよ。」

あぁ、本当だぁ。

気づいてなかっただけ。

なんだ、まだ普通の吸血鬼なのね。

なんかすっかり強くなった気がしてたけど。

「お嬢様?なんかすっきりした顔をされて。」

「美鈴。」

「はい?」

す~っ、

「ごめんなさい!」

「へ?」

「あの妖怪の相手をさせてごめんなさい。こんなにボロボロになってたのにだいぶ気づかなくてごめんな

 さい。つらい思いをさせてごめんなさい。償ってほしければいくらでもいいから…」

「から?」

「まだしばらく…、紅魔館にいてくれない?」

こんなにわがまま言ってごめんね、美鈴。

嫌なんだったらいやって言っていいんだから。

でも…

「いいですよ。」

「いいの!?」

「はい。この場所を奪われたら私も悲しいですから。」

そういって美鈴は、心の底から嬉しそうに、笑ってくれた。




ないです。かけることとか。ホントにないです。

ルーミアは幸せに暮らせよー!

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