Meeting a man &……?
1話目から読んでもらうとわかりやすいです
とりあえずここはどんな世界なのか私は歩き回る。
ホントに外国のような建物が多く並んでいる。
マーケットを覗いてみるとやはりお金は違う。
食べ物は知っているものもあれば知らないものまである。
少しずつこの世界のおかしな所が見えてきた。
売っている服はドレスなど貴族が着るようなものばっかりなのにここにいる人の半分ぐらいは私と同じような服装だ。
そして平然とウサギやワニが街を歩いている。
『·····そういえば時間は?』
体感だともう10時間ぐらいは経っているのだが日が沈む気配が全くしない。
少しずつパニックになる。
その時だった。
トントン
肩を叩かれた。
恐る恐る振り返るとそこには綺麗な顔立ちの私より少し年上っぽい男性がいた。
「君、どうしたの?大丈夫?」
優しく言われてついホントのことを言ってしまう。
「あの!異世界転生しちゃってそれで帰り方もわかんなくて、もうどうしたらいいか·····うっ·····」
「泣かないで!とりあえずウチにおいで。【女王】に聞かれたら大変だから」
『女王とは誰なんだろう?』
考えながら彼について行く。
こんなデブスだから襲われるなんてことはないだろうし今は彼の優しさだけが頼りだ。
「ついたよ。ちょっと狭くてごめんね·····」
「いえ、ありがとうございます·····」
「飲み物いれてくるね。コーヒーとココアと紅茶どれがいい?」
「ココアがいいです·····っ」
泣きながら答える。
彼がココアを私の前に置いてくれる。
少しずつ飲んでいくと落ち着いてくる。
「落ち着いたかな?」
「はい、ありがとうございます!」
「さっきの話に戻ろうか。実は僕も君と同じで元からこの世界の住人じゃないんだ。」
彼も異世界転生民だったのか?!
「だから僕も帰る方法を探しているんだ。」
「同じだったんですね·····。そういえば【女王】って誰ですか?」
「女王は冷たく美しい、この世界を統べる人だよ。この世界は彼女の意思で変わるんだ。」
美しい·····。
少し羨ましく思う。
「この世界に夜はないんですか?」
「·····一応あるよ。でも夜になるかどうかも彼女の意思さ。そして彼女が夜にすると僕達住人もまた姿や性格を変えられてしまうんだ。僕自身夜の記憶がないからどうなっているのかわからないけど·····」
「えっじゃあ私も変わるんですか?」
「いや、君はまだ女王に会ってないだろう?なら変わらないよ。女王はこの世界に新しく人が来ると玩具として遊ぶために姿をいじくるんだ。」
彼は怒っているが私は思ってしまった。
『女王に気にいられれば私も美女に変えてもらえる?!』
と。
1人でそんなことを思っていると
「とりあえず君はウチに泊まりなよ。僕は別にいいからさ。泊まる所ないだろ?」
と言ってくれる。
「ありがとうございます!!家事は一通りできるのでやります!」
「あはは!そこまで気にしなくていいのに。もし夜になって姿が変わったら適当に昼の人が雇ったお手伝いです。って言えば多分大丈夫だから!そういえば今更だけど僕は慧君は?」
「私は美世です!よろしくお願いします!!」
「美世ちゃんよろしくね!僕のことは慧って呼び捨てでもいいからね」
「呼び捨ては·····。慧さんって呼びますね!」
「わかった。いいよ!」
そんなわけで私はとりあえずイケメンとしばらく暮らすことになったのだ。