番外編 校長室にてのやり取り
物語の季節は年度末の足音が
聞こえつつある冬の2月を迎え、
進路もそれなりに方向性が
落ち着いてきた頃のお話です
光山は卒業証書に生徒氏名を
筆で1枚1枚と書いていた
光山『ふぅ~手書きなんて滅多にない
から久々の良い緊張感だよ』と
ある程度キリの良い所まで
書き終えて別の作業に
取りかかろうとしていた、
そんな時校長室のドアが
コンコンと音がする
光山『どうぞ~』と言いながら
片付けをしている
国枝『失礼します』と言ってから
ドアをガチャリと開けて
一礼してから入ってくる
校長室には卒業証書が洗濯物の
部屋干しの如く乾かしてあった
国枝『校長先生!卒業証書はあと
どのくらい残っているのですか?』
と1つ1つ誤字脱字が
ないか確認している』
光山『とりあえずは大丈夫だと
思います』
国枝『大丈夫ですね、残りも宜しく
お願いします』
光山『分かりました、
ところで教頭先生』
国枝『はい』
光山『卒業証書は校長が氏名を
書くものなのでしょうか』
国枝『学校によりけりですが、
業者にお任せして機械的に
なるのもありますし、
全ての証書を手書きで書かれる
校長先生や教頭先生に
お任せしてしまう方々も
いらっしゃいますから、
それぞれの個性という
事でしょうか』
光山『教頭先生にお任せとはなかなか
ですね~是非とも
お任せしたいものです』
国枝『それはお断りします!
これ以上仕事増やされたら
パンクします』
光山『まぁ教頭先生には
負担かけてますから
これ位はやらないと
いけませんから、それに
書いていくと1人1人の顔と
思い出が浮かんできますよ』
国枝『それは良かったです』と
淡々と話している
光山『教頭先生にもいつかは校長に
なっていただけると…』
国枝『その時はその時ですから、
それでは失礼します』と
一礼してからドアをガチャリと
開けて校長室を後にした
光山『しかし、95名を手書きとはな…
これからもっと大変にしなけれ
ばいけないんだけどな』
それから少しして再び校長室のドアが
コンコンと音がする
光山『どうぞ~』と言いながら
片付けをしている
倉本『失礼します』と言ってから
ドアをガチャリと開けて
入ってくる
光山『倉本君ですか、どうされました
か?とりあえず座って下さい』と
ソファーに座るように示唆して
いる
倉本『いえ、このままで大丈夫です』
光山『そうですか…それで』
倉本『校長先生の人生経験として
教えてほしいのですが…』
光山『何でしょうか…』
倉本『女性は家にいる時はあんなに
いかがわしい格好をするもの
なのでしょうか』
光山『好きな人と契りを結びたい時は
するものだと思いますけどね~』
と淡々と話している
倉本『だからと言って頻繁に
あんな格好をされたら
我慢の限界が…』
光山『吉見先生はそのつもりだと
思いますよ?、これ以上好きな人
との別れをしたくないと…』
倉本『どういう事でしょうか』と
困惑した様子で伺っている
光山『吉見先生は過去に交際相手を
病気で亡くされているそうで
す、飲み会の時に寺下先生に
話されていたそうです、
そして入学式の時に瓜二つの君
を見かけたそうです』
倉本『その話は初めて聞きます』と
驚いた表情を見せている
光山『そうでしょうね~ましてそんな
過去があれば恋愛に臆病にも
なっていたそうです、それにも
関わらず君が頻繁に怪我をして
養護室に治療に来るものですか
ら本能で動いていたと、決して
実る事はなくても遊びでも
秘めたる恋で充分だと
思っていたそうです』
倉本『そうですか…
正直な話なのですが、
僕も吉見先生のどこに惹かれた
かと聞かれても
答えられないんですよ』
光山『恋は盲目という言葉が
あるくらいですからね
理由なんてないものですよ
吉見先生ら早く一線を
越えたいのだと思いますから
卒業式の後なら御自由に
しかし、よく理性が持ちます
ね~私がいうのも変な感じ
かもしれませんが、てっきり
盛りまくっているかと』
倉本『常識・理性・分別で
生きるようにと言われて
きましたから』
光山『なかなか良い言葉ですね
陽野正平さんを思い出します』
倉本『結構我慢しています
理性が吹き飛びそうに
なることも…』
光山『好きな人となら理性なんて
吹き飛ばして下さい
お二人なら良い番に
なれると思います』
倉本『…分かりました、アドバイス
ありがとうございます
それでは失礼します』と
一礼してからドアをガチャリと
開けて校長室を後にする
光山『倉本君は一線越えたら
止まらなくなりそうだな
ひと皮向けるか~
恋愛の終わり夫婦の始まり
さてと、再びやりますかね』と
再び卒業証書を準備していた




