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民間校長~光山忠彦   作者: 村越 京三


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22/28

第二部 見えない糸の線とは…

船山【ところで吉見先生】


吉見【はい】


船山【顔だけでも拝んでいきますか、 

   手ぶらという訳にもいきません 

   でしょうから】


吉見【はい、ありがとうございます】


そして、京也が入院している202号室を

軽くコンコンとノックしてから

それぞれ入室する

そこにはベッドに酸素マスクを

つけたまま眠っている姿があった


吉見【倉本君…】


船山【命には別状はないのですけどね、 

   後は意識が回復するのを

   待つのみかと】


吉見【校長先生からは一進一退と

   聞いていたのですが…】と

   心配した様子を見せている


市原【一進一退なのは変わらず

   なんですけどね】


船山【吉見さん】


吉見【はい】


船山【申し訳ないのですが、

   こちら少しお任せしても

   宜しいでしょうか】


市原【少し確認しなければならない事 

   がありまして】と申し訳

   なさそうな表情をしている


吉見【…分かりました】


船山【すみませんがすぐ戻りますので】


市原【失礼します】と挨拶をして

   2人は病室を後にした


その後、缶コーヒーを飲みながら

状況を話している


市原【しかし、いいんですか?】


船山【何がだ…】


市原【万が一彼女が犯人なら】


船山【それはないな】


市原【なぜそこまで言い切れるんですか?】


船山【彼女は倉本親子の家は

   知らないだろうさ、それに

   あの狸親父が何も反応

   示さなかった事も一因だな

   あの親父の人間観察の鋭さは

   恐ろしいものがあるからな】


市原【アテになりますかね~】


船山【それなりにな、さてと行くか】 

   と飲み干した缶コーヒーを

   専用のゴミ箱に入れて


捜査へと足を向けて行った


病室では心電図の音だけが響いている


吉見【京也君…】と丸イスに腰を

   下ろして座って手を握って

   指を絡めている


静かな空間(とき)が流れている


吉見【このままお別れは嫌だからね】 

   と突っ伏して涙が溢れている


少しして涙を拭いて静かに歌い始めた


しばらく音信不通 だったけど

偶然ロビー(街)で再会(あって)

声をかけた…ホッとする

君は変わらない笑顔で

あの人は勝ち組なのかと

暫くはわだかまりがあって

あの頃の想い出が

今、蘇ってきたよ


かけがえのないもの

love 時間(とき)を忘れて

だんだん話に夢中になって

出逢えてよかった…

ぎこちなかったけど

それは手を繋ぐときめき


この降りそそぐ ビルの星空に

ふと孤独感(ひとりきり)がよぎる

自宅を出る一歩前までは

いつもと変わらない自分がいて

あれからどうしているのか

ずーっと思ってたけど

あの頃 心の門閉ざして

近くて遠い人だった


かけがえのないもの

君と話していると

伝染して来るよ嬉しい事も

君の悲しみも全部受けとめたい

昨日と違う朝日が昇る

(心の)泉から溢れるこの気持ち


かけがえのないもの

それはあなたよ

こんなに距離が縮まってきたよ

太陽がふりそそぐ 丘に佇み


absolutely invaluable love

absolutely invaluable love again

so long long long time

i give you everything


絶対にかけがえのない愛で

本当にかけがえのない愛なのです

とても長い月日ですが

あなたが戻る その時間(とき)まで

すべてを捧げます


吉見【お願い、戻ってきて

   一人は嫌だよ…】と再び

   突っ伏していたのでした

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