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物書きな僕と編集さん  作者: 冬乃 之
5/10

前進。

 目の前で満足げにイチゴパフェを頬張っている女性、この人が僕の編集さんである橘栞。

元彼女でもあるのに、甘い物がこんなに好きだったなんて今日初めて知ったぞ。

午前中に顔合わせを行い久しぶりに腹を割って話してから早数時間、もう時刻はもう午後へと変わり今は僕の自宅近所にあるファミレスで打ち合わせ&食事を行っている。

打ち合わせというより食事の方が割合を占めているかもしれない、特にこの目の前にいるパフェがっつき魔人。

「ん~っ、やっぱり仕事中に食べるパフェは最高ね!」

「編集さんがそんなんでいいんですかね...。」

 一方僕は何をしているかと言えば持参してきたタブレット端末でファンタジー系のライトノベルについて調べている。

編集さんである栞からファンタジー系のライトノベルを書けって言われたけど、ほんとに何から始めていいのかわからない。

そもそもライトノベルっていうカテゴリーもいまだによく理解していない。

そりゃライトノベルはオタクの嗜みとして読んではいたけど、いざ書く側になってみるとその定理が何なのか良く分からなくなってきた。

「ん~わからない。仕方ない、僕の親友に教えてもら...」

「一応言っておくけどGoogle先生は友達になんて入らないわよ?」

おう、そんな事僕だってわかってるよ...、でもね僕に友達いないのわかってて言ってるよねこの人。

ちょっとしたイジメじゃない?

「仕方ない、じゃあ私がライトノベルが何なのかについて教えてあげましょう。」

「は~い、お願いします栞先生。」

「まぁライトノベルっていうのは日本で生まれた軽文学、軽小説って言われていて主に若年層をターゲットにした作風、挿絵とかを入れることによって読みやすくした物よ。」

「読みやすければなんでもいいってこと?」

「そうなるわね、一応」

ライトノベルは結局のところルールみたいなのがあるわけでもなく、結構自由な文学カテゴリーに位置しているらしい。

「つまりはファンタジー系っていう括りの中であれば何をどうしようが僕の自由にできるってことか。」

「そう、何を書くにも自由、でも自由だからこその難しさや、なにより読者が今どんな物語を欲しているかを理解することが大切よ。だから達也には最近人気のジャンルであるファンタジー系を書いてもらいたいの。」

う~ん、でも新人賞を取ったばかりの青二才である僕がいきなり競争相手の多いファンタジージャンルで書かなくてもいい気がするんだよなぁ。

「ぷはぁ~食べた食べた!」

あれ、いつの間にかパフェの空容器が二つに増えてる...。

 何を書くにも僕の自由か...。

それなら思い切ってSFファンタジーでも書いてみようかな、僕は結構SF系の話とか好きだし。

「ねぇ栞、自由に書けるならSFファンタジーなんてどう?今とっさに思いついただけなんだけど。」

「SFファンタジー?あんまり聞いたことないけどちゃんと作品にできるの?」

「そういわれると自信無いけど、自由に書けるならチャレンジしてみたいかな。」

「そうね...不安要素は消しきれないけどやるだけやってみましょ」

 それから原稿の書式やメールでの送り方などの細かいレクチャーを1時間くらいで栞から説明を受けた。

その1時間、栞が最も担当編集らしかったなんて言えない。

帰宅した時にはもう日付が変わってしまってた。

昨日は1日栞と喋ってたのか...。

久しぶりに栞と話せてたのしかったなぁ、よし作家として今からテキスト書いてみようかな。



 10時にセットした目覚ましよりも先にスマホの着信音が部屋に鳴り響いてる。

「んぁ...、もう朝...あれ、栞から電話だ...。」

まだ完璧に開ききっていない目を頼らず手探りで電話を取った。

「あ、もしもし橘です。おはようございます雪瀬一先生。」

「あぁい、おはようございます。どうしたんですか?」

「あれから自分なりに書いてみるって言ってたでしょ?進展を確認しに来たんだけどドア開けてくれる?」

なんでいきなりため口になったのかはさておき、今なんて言った?ドア開けてって言った?ん?

 ピンポーン

寝起きの頭をフル回転させて今の状況を考える。

も、もしかして栞、今家に来てる?

「ねぇ早くここ開けてよ」

 ピンポーン

2回目のチャイムで目が覚めた。

担当編集がいきなり自宅に押し掛けてきた...。

ドアを開けるとキッチリとスーツを着こなした栞が少し眠そうに立っていた。

「おはよう達也。どう?書いてみた?」

「...おはよう栞、うん、なんとなくだけど今のイメージで書いてみたよ。」

 とりあえず見えるところだけでも片づけて、小さいテーブルでも出すかな。

栞に玄関でちょっと待ってもらって大急ぎで片づけを終わらせ、クローゼットの奥にしまわれてる座布団を引き抜いた。



「はい、紅茶でいいよね?」

「ん、ありがと。」

近所のスーパーで買った半額の紅茶パックがあってよかった。

基本的に来客なんて来ないから何にも準備してない、しかも栞はいきなり来たしこれからは気が抜けないな。

「それで、さっそくだけど見せてもらっていい?」

「うん、でもほどんど勢いで書いたし、誤字脱字とか書き方とかもズタズタだしなにより目の前にいる人に見せるとか恥ずかしいからひとまずその紅茶飲み終わってから...。」

「はやくしなさい。」

「あぁい...。」

仕方ない、栞は怒ると怖いからな、もう腹をくくってしまおう。

えっと確かこのファイルに...っとあったあった。

【未定タイトル】SFファンタジー

ファイルをダブルクリックして開く、人に見せるのなんだか恥ずかしいな。

「はい、一応これがそう、自信ないけど。」

「自信なんて別にいいのよ、校正とかは後でこっちがやるんだし。んじゃ失礼して...。」

あぁ~僕が昨日書いたテキスト見られてる...、すんごい恥ずかしい。

栞が真剣に見てるからなおさら、待ってる間何してればいいんだ僕。



体感で30分くらい経過したかな、その間僕はネットサーフィンをして時間を潰していた。

「うん、今読み終わったわ。」

「え?あ、はい。」

いきなり話し始めるもんだからちょっとびっくりしてしまったじゃないか栞さん。

聞きたいような聞きたくないような...でも聞かなきゃ何も始まらない。

「それで...どう...だった?」

あれ、なんかう~んって言ってるぞ、これはあんまりよくない反応。

「あの~栞さん?感想を...。」

しばらく悩んだように喉を鳴らしていた栞が僕の目を真っすぐ見つめて何を言うかと思えば。



「これはダメね。」

「...ですよね。はは」

ご覧いただきありがとうございます。

最近、今後の展開を絞れていないのでなかなか進みません(;´・ω・)


内容についても結構グダグダしてしまっていますが、継続は力なりという事で頑張って書いていこうと思います。

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