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Summer Believe  作者: 七原 秋也
第4章 現実空間
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伝説のレフト

顧問武田を中心に、部員たちは半円を描いて集まった。


1番右端にいるキャプテン侑斗が挨拶をする。


「おはようございます」


続けて


「おはようございます!」


と部員たちが挨拶をする。

これが部活の始まりだ。


「はい、おはようございます。今日は皆わかってると思うが祐樹だ」


祐樹は部員たちを見回して、よろしく、と小さく礼をした。


「祐樹は久しぶりだから皆そこ配慮しろよ。じゃあ今日は前半基礎練習で後半は練習試合するぞ」


練習試合、という発言に、知らなかった部員たちは驚く。

このチームでは普段練習試合は他校としかやらないので、チーム内での練習試合久々だ。


「よし、じゃあ準備体操からしっかりやれよ」


会が終わると侑斗の号令によって準備体操から始まった。

2週間以上やっていなかったとはいえ、2年間も部活を続けている。準備体操のメニューは体が覚えていて、難なくこなす事ができた。


そして対人のパスから始まった。


佑樹は和樹と組み、バレーのパスを始めた。


久々の感覚に祐樹は思わず笑みが溢れた。


数分やっているだけで感覚を完全に取り戻し、パスも一切ミスがなく、和樹は驚きの表情を見せた。


「祐樹本当にバレーやってなかったのか?」


「ああ。でもなんか休んでた気がしないな」



基礎練習で2時間ほど使い、そして残りの2時間を練習試合に使うことになった。


1、2年生は審判もしくは応援に入り、3年は丁度12人なので、レギュラー組みと補欠組みに分かれた。


と思っていた祐樹だったが、祐樹は補欠組に入り、補欠から1人レギュラー組みに入った。


「先生・・・これは一体」


武田は笑顔満面で言った。


「祐樹お前ならもう本気だせるだろ」


武田の言葉に背中を押された。


「やってやるぜ!」


祐樹は早速前衛のレフト、そして補欠組に残った木村克樹は前衛ライトとなった。


相手側からの攻撃で、サーブは後衛がレシーブしたが、ミスしてボールを弾いてしまった。

祐樹は笑顔でどんまい、と口にし、再び構えた。


2本目のサーブも後衛にいったが、しっかりレシーブし、セッターがレフト低めにトスした。


祐樹は持ち前のジャンプでトスされたボールに食いついた。

祐樹が放ったスパイクは、文也の目の前にバン、と叩きつけられた。


文也は苦笑いしてこちらを見据えた。


「まだまだ序の口だよ」


祐樹がローテーションでセンターに回ったが、こちら側のサーブが打たれたと同時にレフト側に潜り、侑斗のスパイクをブロックした。


侑斗のスパイクは勇気の手にかすって宙を舞った。

克樹がラクラクとそれをレシーブし、再び祐樹はジャンプした。


最高到達点にボール。


祐樹の放ったスパイクは侑斗のブロックを越えて再び文也の目の前に叩きつけられた。




試合終了の笛が鳴った。


[25―9]


補欠組の圧勝だった。


レギュラー組のメンバーは悔しそうにミーティングを始めた。


祐樹は勝ち誇ったように克樹とハイタッチした。


その後も4試合行って全て補欠組が勝った。


部活は終了し、解散前の会で武田は感心したように何度も頷いた。


「祐樹、よく戻ってきた」


祐樹は謝罪と感謝の意味を込めて礼をした。


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