現実
テーブルに運ばれた料理を見て、祐樹は目を輝かせた。
「今日はお母さん、料理頑張ったのよ」
フランス料理がフルコースで置かれていた。それを囲む4人。
「昨日会社でボーナス出たんだ。だから今日はご馳走だ」
父さんもすごく嬉しそうだ。そして充。
「これ全部お母さんが作ったの?すごいー!」
祐樹は3人の顔を見て心のそこから喜んだ。
「じゃあ食べるか」
料理を口に入れると、絶品の味が広がった。はずだった。
薬のように苦く、ガリっとした異物も混入しているではないか。
「祐樹。それは毒よ。早く死んで私たちのところへ来なさい」
「こっちは楽しいぞ祐樹」
「兄ちゃん!」
3人は佑樹に迫る。
「・・・っ!」
「っは!!!」
ガバッと起き上がった祐樹は息をついた。
体中汗が流れ、部屋に異臭が立ち込めた。風呂もろくに入ってないせいで体中ジリジリしてきた。
スタンドライトをつけ、時間を確かめた。
アナログの文字で示された目覚まし時計は午前1時を示していた。
―3人は・・・俺に恨みを・・・持っている・・・・。
祐樹はフラフラと立ち上がって風呂場に向かった。
妹は健全なため既に寝ていて、祖父祖母も当然眠りについていた。
階段を降りて廊下の電気をつけ、風呂場の脱衣所の扉を開けた。
扉を閉めてから電気をつける。
服を脱いでシャワーを浴びた。
しっかり体中洗い流し、着替えてから頭にタオルを被せて部屋に戻った。
部屋の電気をつけると、コチコチと時計の音が響くだけで、何の音もなかった。
机に座ると、PCを起動させた。そしてファイナルクリスタルへ・・・
深夜だというのにゲーム内には人が集まっていた。




