青い紫色
「愛だよ。愛」
なんてことない顔で男は平然と言ってのける。
「愛って……なにそれ。意味分かんない。あんた、今自分が何してるかわかってる?」
男の――阿尾のキョトンとした顔は私の質問の意味がちゃんと伝わってないことを示している。ずっとあった微かな違和感がこんな結末を運んでくるとは思わなかった。思うはずがない。こんな人間、私の周りにはいなかったんだから。
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