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法と政治の無知な批判者に告ぐ  作者: i/o


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一言目 少年法

「刑法三十九条~その先へ」で書き足りなかった持論を書きます。詳しくは犯罪白書、少年法をしっかりと確認してください。

これはとある刑法に対する不満と疑問を持つ者の会話だ。




 この会話ははっきり言うと少年法やその他刑法を悪用されているから無くせと言っている人たちに言いたいことがある。被害者でも加害者でも同じ。


 法の下の平等がある限り刑法上の例外を除き(例外については次回解説)皆同じように罰せられる。犯罪は犯罪。これを前提に考えてほしい。




解説者(以下k) 一つ目は少年法。少年法と言えば凶悪犯罪者が罰せられていないイメージが多い。刑法に14歳に満たない者の行為は、罰しないという規定があるので当然と言えば当然かもしれない。しかし、14歳未満の者を罰してはならないのか、そして罰せられないは本当なのかについて聞きたい。


質問者(以下s)何故14歳未満の者は罰せられないの?同じように罰すればいいのに。


k いい質問だね、ここでとある仮定をしてみる。ちなみに今は拘禁刑だけど今回は懲役刑だったときの仮定で行くよ。ある少年(14歳未満)が犯罪を犯したとき牢屋に入れて本当に反省を促せると思う?ただひたすら割りばしに袋をかぶせるだけの作業をさせて社会に出したとき、本当に少年は反省しているだろうか。刑を科される意味が理解できない存在に刑を科しても刑は意味をなさないんだ。


s 年齢によって差はあるものじゃないの?責任能力がある人もいるだろうに


k 本当は少年ごとに合わせて責任能力を調べて刑を科すのがベストだけれども現実的に不可能。そんなことをやっていたら時間がかかりすぎて憲法が定める迅速な裁判を受ける権利を侵害してしまう。だから一律で年齢を定めているんだ。ここで言いたいのは責任能力がないからと言ってただ野放しにされるわけではないということ。それが少年法だ。


s どういうこと?


k 少年法は刑を引き下げる以外にも重大事案に関しての処罰方法や触法少年(14歳未満で刑事法令に触れることをした者)に対する措置が書かれている。だから野放しにはならない。


s よく少年法廃止を訴える人がいるけど?


k もちろんまだまだ改善の余地はある。でも悪法と断じるには根拠が足りない。少年法は触法少年や刑事責任を負うことになっている少年に対する措置以外にも目的がある。


s 勿体ぶらずに言ってよ


k 急かすなって。少年法の目的は非行のある少年に対して性格の矯正をするだけではない。健全な少年を育成することにある。今も昔も少年は常に弱い立場にあるがゆえにいろいろなことに良くも悪くも染まっていってしまう。その中で悪いことに染まらせず未然に犯罪を抑止するのが少年法の目的でもある。だから少年法が無くなれば少年の非行に染まってしまう原因を排除する法律が無くなりかねない。そうなると必然的に治安悪化につながる恐れもある。


s それだと被害者は泣き寝入りじゃないか!


k それが今の法律の問題点。罰することができない理由は説明できたけど被害者救済は未だに支援が行き届いていないのが現状。だから本来は少年法改正以上に被害者救済に対する支援を加速させなければいけない。少年にも救われるべき人はいる。しかし、被害者もまたしっかりと救わなければ法の下の平等に反していると言っても過言ではない。


s でも少年法は悪用する人がいるでしょ……


k いるかもしれない。でも少年院では社会と隔離され厳しい対応をされる。悪用したとしても必ず反省させられるし、まず悪用の意思を持って殺人等の重大犯罪をすれば相当重い措置が待っている。死刑はなくとも最悪の場合、14歳を超えていれば無期懲役になる可能性は十分有り得る。14歳未満でも長く保護観察されたり少年院に入れられたりするよ。


s 作業なしの少年院だと反省できないんじゃないの?


k 大人でも作業をしているのに反省していない人はいる。少年だけ特別扱いするのは筋違い。再犯率だけ見ても少年が大人より再犯しているデータはないよ。むしろ大人の方が多かったりするデータもあるよ。


s 少年に死刑はなぜ科されないの?


k まず18歳以上であれば死刑になる可能性はある。今回は17歳以下についての説明をしよう。はっきり言えば少年法の理念と矛盾するから。さっきも言ったように少年法は健全な少年を育成すること。それを死刑は奪ってしまう。だから17歳未満の者は死刑は科されない。同様に20歳未満の者も死刑は限りなく科さない運用がなされている。でも18歳以上は殆どの法律でほぼ大人と同じ扱いだから死刑は除外されないよ。だから18歳以上なら殺人や強殺は当然死刑が求刑されてもおかしくない。どこから大人でどこから少年かの法律上の判断基準が17歳と18歳であって、それ以上の年齢による判断は当人の精神状態や社会哲学的な問題も加わるから難しくなっていく。


s 少年法は何故実名報道を禁じるの?


k これも同じく少年の健全な育成のためだ。子どもの権利条約に批准している以上改正は難しい。ただ特定少年は実名報道ができる。大人と同じ扱いになっているからね。ただ大人になりたてということで少年法の範囲には存在する。だからなのか所謂オールドメディアは実名報道を避ける傾向にあるかな。






 このように少年法にはただ少年を守る以外に健全な社会の育成の側面も持ち合わせる。改正するのであればそれに対するデメリットをしっかりと論じてほしい。

 無駄な法はあってはならない。でも必要悪であったりするなど色々社会感情とかけ離れていることもある。法は皆に等しくあるから自分も関係者になることを覚悟して論じてほしい。


 少年法は良いとか悪いとかではなく今後どのように社会と合わせていくべきか考えることが最善ではないだろうか。


 





最後に勝つのを正直者にするのが法律の意義

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