ルミ、助けを借りて抜け出す
俺は少し連れ出された後、すぐに馬車に乗せられ、近くの小さな検問所に連れて行かれた。
中に入った後、衛兵が剣を床に置き、すぐに跪いて言った。
「ルミエール様、どうか無礼をお許しください。
あの状態では、どうも連れ出す以外に助けられる方法が思いつかなかったのです。」
「・・・なぜ奴の話を信じていない?」
「私はなぜ民が彼の話を信じたかわかりません。ただ、このままだとルミエール様が殺されると思って、慌ててこちらまで。」
「そうか、、」
「少なくともここにいる衛兵は彼の話を信じてはいません。ここは安全です。」
「ああ...とりあえず跪かなくてもいい。」
「しかし、、」
「いい。今の状態じゃ俺はむしろ指名手配犯だ。対等に話させてくれ。
少なくとも今の状況を変えるには皆さんの力が必要だ。」
少なくとも状況を見極めて動く必要があるのは確かだ。あんなメチャクチャな話が通るんだ。噂なんかすぐに広まるだろう。
「ではルミ様、一度お休みになられてはいいと思います。ここには衛兵用の仮眠室があるので、お使いください。」
「ありがとう。」
そう言って俺は衛兵に仮眠室に案内してもらった。
「ところで、貴方の名前は?」
「私ですか?私はヴェリテといいます。」
「ヴェリテか、覚えておこう。」
「ありがたき幸せでございます。勇者様に名前を覚えていただけるなど、衛兵として大変光栄でございます。」
「いいよそんなこと。まあ復権したら何か授けたいね。
案内してくれてありがとう.じゃあ俺は少し仮眠をとるよ。夜の3時くらいになっても起きてこなければ起こしてくれ。」
「わかりました。ゆっくりお休みください。」
そういってヴェリデはドアを閉めた。