へー・・・・・
最初の職場はたまに不思議なことを体験しても気の所為という捉え方で過ごした日々でした。
数年後異動となり、あらたな病棟へ。
そこでは事務所の隣の部屋がハイケア対象となっており、緊急性が高い(命の危険度高い)人が使っておりました。そしてそのまた横の部屋もハイケアでした。
ある日、高齢な人が入りました。一時は自ら呼吸出来ず、呼吸器のお世話になってました。そのうち気管切開で、そこに機械をつけ、唇はフリーな状態となりました。意識もあり、面会に来る家族もはじめはホッとしてました。そう『はじめは』です。
家族の言動が変化しました。どうやら本人が、亡くなった人の名前を言っているようだと。それも一人ではなく数人と。この現象は時々耳にしたことがあるので、なるほどね、とある意味『あるある話』、スタッフによってはせん妄と言ってみたり・・・・・
色々経験豊富な先輩スタッフが、その話を耳にした日から、その高齢な人に「私はもう消灯時間だから寝るの!また明日ねと伝えてみてね。」と繰り返し話しかけるようになりました。確かに死人を呼ぶ時間帯はちょうど消灯時間だったのです。そして私も同じように話しかけるように努めました。そうしたらなんと・・・・・
数日後には死人シリーズを呼ばなくなり、それどころか呼吸が安定して呼吸器外れ、気管切開部分も閉じることができ、ハイケア部屋から一般部屋へとなりました。
良かった、良かった、的な話です。
これを何と呼ぶか人によっては違うでしょうが、出来事自体は事実でした。