病院にはもう行っていない
私は病院には行かないのに、国民健康保険税なんて払わなくていいと思う。払うけど。
子供のころは、風邪をひくと親が病院に連れて行った。歳を取った医者で、お粥いさん食べて、ゆっくり寝えや、といつも言われた。沃素液を咽喉に塗ってもらうのが好きだったので、塗ってくれないときはこちらからねだったものだ。
もっと幼いころ、お多福風邪をひいたときも病院に行ったはずだが憶えていない。風疹のときはうっすらと憶えているが、診察を受けて薬を飲んだだけだったように思う。今ならオンラインで済むのではないだろうか。わからんけど。
大学生のときは、大学の中に医者が常駐する診療室があったので何回かお世話になった。無料だったと思うのだけれど、あまり利用されていないようで、いつも空いていた。肩が凝るとすぐ熱が出るんですと言うと、私もだよと医者が言った。
美容室も生協にあったが、こちらは無料ではなく千円くらい取られたと思う。それでも町の美容室に行くよりは充分に安かった。
社会人になってからは、歯医者にはだいぶ行った。最初はもう本当に何も嚙めないような状態になって行ったら、歯茎を切って手術となった。そのあとは、それほど大きな手術はなかったけれど、歯はどんどん抜けていって、今は右側は殆どなく、左側も何本も抜けている。若いころからもっとケアしておけばよかったと思う。後悔先に立たず。
入れ歯を作ったが、入れ歯を入れた状態でものを食べるよりも、左側だけで食べる方が楽なので、捨ててしまった。それ以来歯医者に行かないまま五年以上経っている。
勤めていたころは、アリバイのような感じで医者に行っていた。会社を休むのに、診断書までは要らないが、領収書くらいは見せることがあったからだ。熱が出たらインフルエンザの検査をしてくれるのだが、陽性だった覚えはない。待合室では、子供が薬の使い方を教わっているのを見た。陽性だったのだろう。
一度だけ腫瘍を取るのに外科に行ったことがある。足首の上のところに瘤があって、十年くらいそのままにしていたのだけれど、痒みが強くなってきたので、外科に行ったら即手術をしてメスで切除してくれた。
同居人が心配するので、日曜日に休日診療所に行ったことはある。熱を測って、軽く診察をして薬をもらうのだった。まあ、市販薬を買うよりも保健で薬をもらった方が安いのには違いない。
ここに引っ越してきて自営業を始めてからは、熱を出したことはない。ちょっと熱っぽく感じても、測ったら大体いつも平熱だったので、測らなくなった。だから保険証を使ったのは、七年前くらいに歯医者に通ったのが最後で、それ以来使っていないのに保険税だけは払っている。今後医者に行く可能性はほぼゼロなのに。




