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ギターについて

 修学旅行だか町内会の旅行だかで特急電車に載っていた。またしても夢の話。一番前の展望車両のようなところに載っていたのだが、あとから薄汚い恰好をした老人がやってきて、運転席横の特等席に座る。それから、ベッドが運ばれてきてその上に病人が寝ている。それは、一般席と運転席との間に置かれる。さらにもう一台ベッドが持ってこられてその横に据えられる。そんなことは可能なのかと思って見ていたがちょうど具合よく収まるようだった。なんだか混雑してきた。

 窓の外を見ると、進行方向が逆になっている。スウィッチバックでもするのかと言っていたら、停車場のようなところで切り替えでぐるっと回って、やはりそうなのだった。この辺は前の晩に観ていた鉄道番組の残滓だな。後ろの車両に行って知り合いと話してから、展望車両に戻ってくると、煙草の煙がもうもうと充満している。もうこのあとは曖昧なのだが、古本マンガが積んであるところを、アスレティックのような猿のような感じで上り下りしたり、道の行き先がわからなくなって迷ったり、担任の教師に電話しようとしたがその名前が思い出せなかったり。エレヴェータに載ると、その最上階が豪華客船になっていることがわかり、ようやくそこへ行けばいいのだと分ったり。自分だけ、記念写真が貰えなかったり。

 そもそも、この旅行って栞も何にもなかったよね、と話している相手は高校時代の親友で、その親友が言うにはこれは何かの実験らしいのだった。

 その親友とは高校のとき一緒にギター部に入ったということは前にも書いたよね。名前の順番が私のすぐ後だった。高校時代の友人関係は名前の順番が近いもの同士で始まるというのは、アニメなんかを見ていても真理だよね。

 私がギターを始めたのはそのときだった。先輩の部長はクラシックギター奏者だったけれど、私はまじめに練習しないで、日本のロックバンドのギター譜を買って、弾き語りの真似事をして過ごした。これとてちゃんと演奏するのではなく、コードをかき鳴らすだけなのだ。しかも、十六ビートになると手がついて行かない。あのとき親に買ってもらったガットギターは大学に入るときに実家に置いてきたのか持って行ったのか。

 大学のときは、部室に古いガットギターが置いてあったのでそれを弾いた。家にはエレキギターが一本あったけれど、あれは買ったのか誰かから貰ったのか。都落ちしたときに、当時仕事先で知り合ったばかりの年齢が上の人に譲ってしまった。その人には冷蔵庫やなんかも譲った。小学生のときから使っていた古くて頑丈な本棚は古物商が買ってくれた。

 そのあと自前のギターを持っていたはずなのだけれど、これが高校のとき買ってもらったものだったかもしれない。しばらくしてから、会社にアルバイトに来ていた大学生から、フォークギターとエレキギターを安く買った。楽器屋に売ろうとしたけれど値つけを安く言われたというので、それよりも少し高い価格で買ってやったのだ。そのうちフォークギターの方は、ここへ引っ越すときにジモティーで売った。買ったときの半分くらいの値段で。ここへ引っ越すときにはジモティーで色々ただで譲ったりしたっけ。粗大ゴミに出すとお金がかかるので、無料で譲った方がマシなのだった。ブラウン管テレヴィが喜ばれたのには驚いた。古いゲームをするのに必要だとか。

 いま持っているのは、そのエレキギターだけれど、弦が切れたので新しいものは買ってあるのだがまだ張り替えていないまま数年経っている。それとは別に、借りたままになっている、これは何と言うんだろう。ギター自体はフォークギターなんだが、ピックアップがついてるし、電池式のチューナーも内蔵している。電気系は接触が悪くなっているようで、使えたり使えなかったりなのだけれど、ギター自体はちゃんと弾ける。

 持ち出してきて弾こうとしたが、あまり情熱が湧かない。数年前までは酔っぱらうとかなり歌っていたんだけれど。歌謡曲という題名の雑誌があって、新譜を買うとそれを買って弾き語りをしていたが、持っていたそれらのバックナンバー、何冊くらいあったのかなあ、数十冊、これも引っ越しのときに捨ててしまった。単独のギター譜は古書店に買ってもらった。これはギター譜ではないが、ドアーズ詩集の日本語訳は少し高く売れた。高いと言っても千円くらいだけれど、普通は数十円なのでそれと比べたらかなり高い。

 今残っているのは数冊のバンド譜と、私の手書きのコード譜だ。バンド譜はページを捲るのがめんどくさい。手書きのは耳コピのものも数枚あるけれど、それ以外は、私が大学のときに作ったものだ。自分で作詞・作曲したものもあるし、友人が作詞したものに私が曲をつけたものもある。何曲かは今も歌えるが、メロディーを覚えていないものが多い。譜面用のノートもあって、殆ど白紙なんだけれど、初心者だったバンド仲間のために、なんとバンド譜まで書いている。

 あのままこれを突っ走っていたらものになっていたんだろうか。バンドブームのころだったし。でも、いまでは耳コピすら面倒だ。

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