ポスティング
目が覚めて、枕もとのスマートフォンで試合結果をチェックしたら、惨敗していたのでアーカイヴは観ないことにした。
この日はプレミア商品券が使えるという本屋に行こうと思っていた。前に一度見たことがあったが、中に入ったことはないのでどんな書店だかわからなかった。グーグルマップの口コミを見るといいことが書いてあるので、行ってみてもいいかな。
燃やすゴミの日でもあったので、その時刻に合わせて出かけようと思っていた。ついでに、事業所のチラシを配ろうと思って、十枚だけプリントアウトした。たった十枚かよ。
ワークマンが早くから開いているのを思い出して、寄ることにした。ちょうど通り道にあるのだった。商品券が使えるかどうか覚えていなかったけれど、使えるのなら幟が立っているだろうし。
幟は立っていなかったしポスターも貼ってなかった。店員はいつもの不愛想なオヤジだった。使えますかと訊こうとは思わなかった。たぶん使えない。
店の中をくるくる回って、目ぼしいものがないか見ていった。本日のラッキーカラーは赤。ということで、赤いものを中心に見ていった。ティーシャツで、ちょっと欲しいものがあったけれど、やめた。商品券が使えるなら買ったかも。
もはや店を出て、本屋の方向に向かって歩いて行った。割と大きい道を、トラックやなんかが走っている。その路側を歩いているのだが、事務所や工場が多い。途中まで歩いて、このまま行ってもまだ開店時刻にならないことを確かめて。
どうしようか。
この道を曲がってだいぶ行ったら、コンヴィニがあるよな。駅前のコンヴィニは使えなかったが、ここでは使えるはずだと思って、行くことにした。途中、新しめの家があったので、数枚ポスティングをした。
コンヴィニの手前の美容院に人影があり、幟が立っていた。開店までまだ数時間あるのに、こんな早くから準備しているのだな。行きつけの美容院は、今回商品券を取り扱わないようなので、こっちに行ってみようか。そんなことを考えながら、コンヴィニの駐車場を抜けて中に入って行くのだが、幟もポスターもない。
レジで訊いてみる。商品券使えますか。
使えますよ。新しいやつですよね。
それなら、とて店内を物色することにした。窓際の雑誌売り場で立ち読みしている老人に見覚えがあったけれど、無視した。
特に欲しいものがなかったので、レジに行って、棒付きフランクフルトとチキンフライとアイスコーヒーをそう言った。商品券は一枚五百円でおつりは出ないので、ざっと計算して超えるかなと思ったら、ちゃんと数十円超えた。超えた分は現金で支払う。千円札しかなかったので、お釣りの方が多かった。
隅にイートインコーナーがあったので、そこに座って食べることにした。二人しか座れないカウンタで、上には家庭教師の広告などが置いてある。それに少し埃っぽい。食べ終えて、トイレに行ったら、さっきの老人がまだ立ち読みしていた。
私は外に出て、元のルートへと引き返し、書店へと向かった。着いたのは、開店時刻の数分前だったが、自動ドアの前に立つと開いた。中では店員が届いた商品の箱を開けていた。準備中かとも思ったが、そのまま入って行ったら咎められなかったので、書棚を見て回った。
あまり広くなく、中高生のころ入り浸っていた書店と同じくらいの規模だった。あまり期待は持てないな。一般雑誌があり、アダルト雑誌があった。文庫の棚があったので、見ていったらメジャーどころは揃っていたが、目当ての文庫はなかった。新刊書コーナーには少し前の新刊が並んでいる。二三周したけれど、欲しいと思うものは見つからなかった。残念。ここにはもう来ないだろうなあ。近くだったら来るだろうけど。




