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ゆでたまご五個

 というわけで、この日は茹で卵しか食べなかった。

 朝はコーヒーを飲むと前にも書いた。

 豆を電動ミルで挽いて、コーヒーメイカーで淹れる。バターをひと切れ入れたマグカップに注いで飲む。バターは塩入の方だ。このほうが味にアクセントがつくからだった。

 午前中はドラマやアニメを見て、ドラマの中でスパゲティを使った炒飯を作ったりするのを見たけれど、特に食欲は覚えなかったので何も食べずに過ごした。そして、仕事に出かける前に玉子を鍋で茹でた。殆ど出来たころに、塩を入れるのを忘れていたことに気がついて入れた。少しして火を止めて、あとは放置。

 午後は仕事で、おわって帰ってきたら、その茹で卵を食べるのだった。五個茹でた。私は意地汚いのだろう。あればあるだけ食べてしまう。

 製氷皿からグラスに氷を入れ、そこに泡盛と水を入れて吞む。水はペットボトルに入れて冷蔵庫で冷やしてある。もう冷蔵庫も殆ど空だ。

 インターネットを繋いで、オンラインライヴのアーカイヴを観た。およそ二時間。途中で眠くなるかもと思ったけれど、最後まで観ることができた。

 あとは寝るだけ。

 古い、といっても八十年代の推理小説のシリーズものを読み返しているんだけど、一冊目はノヴェルズ版で持っていて、二冊目は文庫版で持っているのが不思議だ。逆ならよく分るんだけどね。ネットで調べたら、二冊目のノヴェルズ版も書影に見覚えがあって、これは買ってから売ったのかも知れない。そのときにどうして文庫版の方を残したのか。

 二冊目をノヴェルズ版で買わなかったとしたら、一冊目を読んでそれほど面白いと思っていなかったのか。だから文庫になるまで待ったのか。三冊目はノヴェルズ版で持っているので、これは出てすぐに買ったようだ。もっと前に読んでたような気がしていたけれど、奥付を見ると、私が大学生のころだ。まあ、この作家のものはずっと読んでいるし。

 はじめは、いろんなところでその名前を目にするので、読もうと思って本屋で探したのだがなかなか見つからなかった。私が読むのは殆ど文庫本だったし、郊外の書店には文庫本以外は新刊しか置いてなかった。既に本はたくさん出ていたけれど、まだあまり文庫になっていなかったのだ。

 最近知ったことだが、日本の存命の作家のものが文庫になるのは以前は少なかったらしい。それが変わったのは角川映画がきっかけらしい。犬神家の一族とか人間の証明とか。私は、それらも読んだけれど、あまり感名は受けなかった。

 この作家のものは、ショートショート集が数冊文庫になったのを見つけたが、それ以外はなかなか出なかったように記憶しているので、多くは高校生以降で買って読んだのだろうな。高校生のころは、けっこう小遣いを貰っていたので、割と好きに本を買うことができた。大学生になって、仕送りが途絶え気味になったときも、本は結構好きに買っていたっけ。

 三十代のころに失業したときに、はじめて本を買うのを控えたのだった。本当に欲しいもの以外は、図書館で借りて読むようにしたのだ。新刊は人気があるので、発売日に行って予約をする。発売日にはまだ入荷していないことが多いので、数日後に図書館に入る。私が一番手に予約していれば、そのときに借りることができる。発売日より前には予約ができないので、その日に予約すれば、少なくとも数人目には借りることができる。

 それは最近まで続いている習慣だ。そのようにして、新しいミステリのシリーズものの文庫になっていないものは図書館で借りて読んだので手元にないわけだ。そういうのが文庫になっているので、いま買おうかどうしようか迷っている。食費にも困っているのにね。性根は変らないということか。

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