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家事

 雨が降ったら親が傘さして迎えに来てくれるから嬉しいなと言う歌があるけれど、私はあの歌が好きだ。雨が降っているとつい歌ってしまう。しかし私にはそんなことがあったという記憶がない。あるいは、そんな経験がないからこそこの歌が好きなのかもしれない。

 小一のときは学校から遠い会社の社宅に住んでいたから、会社のバスで送り迎えだった。小二から引っ越しをして、それからは所謂鍵っ子だった。だいたい学校には置き傘をするという習慣があった。雨が降った翌日には晴れていても傘を持って学校に行き、そのまま置いて帰るのだった。よく出来たシステムだと思う。

 話は変るけれど、家事の中で私が一番好きなのは食器の洗い物だ。酔っぱらって寝たときは放置してしまうけれど、翌朝には洗うし、二食分以上ためることはあまりない。洗い物をするのはなんだか気持ちがいいのだ。その次は料理かな。料理そのものはそれほど好きではないので、焼くとか煮るとか簡単なことしかしないけれど、食べるのは好きだからそのために料理しているようなものだ。

 反対に最も嫌いなのが掃除だ。いろんなところが埃をかぶっていても全然平気だ。お猫様がいたときは、猫のために少しは綺麗にしていたけれど、死んでからはあまり掃除をしなくなった。洗濯は、洗い物をたたむのが面倒だ。洗濯自体は洗濯機がやってくれるので、ありがたい。洗濯機を回すには、水道や電気と言ったインフラが生きている必要があるので、そういう喜びもある。

 そう言えば眼鏡を買った。前の眼鏡が度が合わなくなっているように思ったからだけれど、買い替えても格段に見えるようになったという感じはしない。中学生のとき、初めて近眼のための眼鏡を誂えたときは、すごくよく見えるようになって感動したものだ。でも、もう根本的に老眼が進んでいるから、少し良く見える程度で我慢しなければならないのだろう。眼鏡は数万円する高い買い物だから、そう何本も買うことができないし、基本一本しか使わない。前の眼鏡は緊急時のスペアとしておいてあるだけだ。古いものは度が合わないし、割ったりしているので、使えない。

 眼鏡を割るのは、外で呑んで酔っ払ったときだ。落として割るのではなく、転んで割るという感じで、眼鏡だけでなく顔に傷を負うことになる。よく今まで眼球自体に怪我をしないで済んだものだ。何回かそういうことがあったから、外では吞まないようにしている。吞んだとしてもそこそこで切り上げるようにしている。一人だとそうできるのだけれど、人と呑んでいると楽しくなりすぎて、ほぼ潰れるまで呑んでしまうので、しないようにしている。

 外で呑むにはお金が無いという理由もある。それに、先日近所の居酒屋で吞んだけれど、その前まで美味しかった鶏の唐揚げが不味くなっていた。材料代をケチっているんだろうな。刺身は切り身の大きさが小さくなっていたし。高級なところに行けば、そうでもないんだろうけれど、それこそお金が無い。

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