町歩き(しないのに)
生存報告の意味しかないか。殆ど前にも書いたことばかり。
私は町歩きと言うものを殆どしたことがない。目的地に向かってすたすたと歩いて行ってしまうからだ。だから、特に好きな町などない。このところ、俺たちの旅の録画を観ているから、吉祥寺の町は何となくいいと思うくらいだ。
このドラマを初めて見たのは、小学生のころで、夕方の再放送で観ていたのだった。だから、吉祥寺なんて名前も知らなかったし、井の頭公園も行ったことがなかった。なんか大きな公園の近くに住んでいるんだなと思ったくらいだったはず。初めてあの辺りに行ったのは大学生のころだっただろうか。いや、もっと後のような気がする。最近は年に数回ライヴに行くから、そのときに何回か井の頭公園に行ったっけ。それでも、ぐるっと一周するくらいで、動物園にも行かないし、何か特別なことをするわけでもない。ベンチに座ってビールを呑んだことくらいはあったかもしれない。
それ以外は特に何をしたという記憶がない。ハモニカ横丁には何回か行ったけれど、客引きが酷いのであまり行きたくない。書店や古書店、ブックオフなどはどこにでもある感じだし。商店街の奥の方に、劇場があったけれど、そこが無くなるという開催には行ったっけ。ノイズオーケストラとゴジラと二晩続けて行った。その帰りに、ブティックでくまもんティーシャツを買ったのは前に書いた。図書館が、かなり遅くまでやっているのは嬉しい。ライヴの前の時間潰しには持って来いだ。住民ではないので貸出はできないけれど、雑誌の最新刊や新聞を読んだり、昔読んだライトノベルを読み返したり。それでも一時間といることができない。
失業中には、近所の図書館に行って数時間はいたような気がする。それでも、いちんち中を言うわけではなかった。ああ、この人たちはいちんち中いるんだなと言うひとはいたっけ。浮浪者っぽい人や老人たち。本を読んでいるのはいい方で、寝ているのが多かった。私は自宅以外で寝ることが殆ど出来ない。図書館でも無理だったし、電車の中でも余程眠いとき以外は無理だ。余程眠いときと言うのは徹夜明けとかそういうときだけ。ホテルでも熟睡はできない。
他に歩いたことがあると言えるのは、隣の三鷹か。大学生のころ、ここでアルバイトをしたことがあったけれど、そのときはトラックで送ってもらったから店から出たことはなかった。嘗ては映画館があって、そこには良く行ったけれど、ご多分に漏れず無くなってしまった。
古本まつりや、そうでなくても大型書店の中とか、そういうところは歩き回るのに、町を歩いたことはやはりあまりない。名古屋とか静岡とか、やはり目的地とホテルの間くらいしか歩かなかった。京都の夜桜とかは見て回ったけれど、それも目的地の時間待ちだったりする。小学校二年生から高校卒業まで住んでいた町が、やはり一番歩いただろう。当時は自転車で回ることが多かった。最近は初詣に行ったついでに寄ることが多かった。知っている場所はほとんどなくなって、住んでいた長屋も駐車場になっている。中学校も建て替えられた。書店はなくなってしまった。残っているのは寺社だけだが、それもだいぶ様変わりしている。野球場はなくなって私立の小学校になっている。昔好きだった人の家を探したことがあったけれど、見付けられなかった。表札でも拝めればと思ったのだけれど、恐らく引っ越したのだろう。