職安のパソコン
久しぶりにタイミングが合ったので当地ではない市役所の中にある職安の検索コーナーに寄った。久しぶりと言っても一年は開いていないと思う。九時半からやっているのを、その数分前に着いたら既に二人待っていた。ドアの向こうからは電話の話し声が聞こえた。私はスマートフォンを見て、あと一分ほどだったのでちょうど九時半になるのを確かめたのだけれど、直ぐにはドアは開けられない。それから数十秒経ってから開けられて、先の二人について中に入った。一人は相談で一人は検索だった。私は検索と言って番号札を貰ってその番号のところに座った。
だいぶ前、これはもう何年も前のことになるけれど、職安の検索は独自のシステムで動いていたけれど、今はインターネットになっている。それでも家から見るのとは違っていて、まず番号が出ているのでそこをクリックすると検索画面が起動する。そこに色々入力しなければならない。検索で出てきたところの興味があるところの詳細画面を見てから、閉じようとすると、一番右上にすべておわったときに押してくださいというボタンがあり、その下に普通のバツがあったので押したら検索結果に戻った。次に詳細画面ではなく求人票を開いて、同じように上から二番目のバツを押したら、番号の画面に戻ってしまった。また、色々入力しなければならないのかと思ってげんなりした。もういいやという気分になって立ち上がり、使いにくいねと言ったら、受付の人が近づいてきた。
そんなことないですよ。慣れですよ。と言いやがる。なんで最初から否定しやがるのか。教えてやるという態度で使い方を説明し始めた。その説明自体は理解できるけれど、私は説明を求めたわけではない。面倒になって帰ろうとしただけだし、使いにくいというのは私の感想だ。
家でやってるときとシステムが違うというと、全く同じですよ、もしかしたら違うものを見てるんではないですかと言いやがる。家のパソコンならタブがはっきりと見えるから使いやすいのだが、ここのだとタブが小さいから使いにくかったのだと理解したのだけれど、それでもどうしてこいつは、私の言葉をいちいち否定するのか。ものすごく不愉快になった。それでも私はそれ以上文句を言わず、ありがとうとまで言って、出て行った。
それから普通に買い物に行ったのだけれど、頭の中では、労働局に電話をかけて文句を言ってやろうと考えていた。あんなのは首にして代わりに私を雇ってくれと言おうか。しかしそれも面倒になって、結局電話はしなかった。