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オールタイムベスト(アメリカのニューライターズなど)

 エスエフについて書いたときに、カート・ヴォネガットについては別の文脈で語るべきだと書いた。ヴォネガットは始めエスエフの書き手として現れ、その後ブラック・ユーモアに分類され、やがてニューライターズという括りで現代アメリカ文学の雄となった。

 ヴォネガットから選ぶとすると、名作がありすぎて困ってしまうのだけれど、ご時世を反映して戦争をテーマにしたものから選んでしまおう。もちろん、どうすれば平和にできるかというテーマの作品は多いのだけれど、ドレスデンでの原体験をエスエフでしか書けなかったというこの小説はやはり必読であるといえる。

 スローターハウス・ファイヴ

 映画化もされているけれど、やはり小説の方がいい。

 ブラックユーモアという括りで言うと、ハヤカワから選集が出ていて、その短篇集は日本編も海外篇も読んで感銘を受けたけれど、数冊読んだだけで続かなかった。その中の一冊が、テリー・サザーン。この人のはベストに選んでもいいな。

 怪船マジック・クリスチャン号

 これも映画化されていて、結構洒落ていた記憶がある。ブラックな度合いは薄まっていたけれど。この流れで忘れてならないのが、ジョゼフ・ヘラーである。

 キャッチ・トウェンティ・トゥー

 長大な小説だけれど、夢中になって読んだ。戦争についての小説であり、時間軸をずらしてしまわないと書けないというのもヴォネガットと通じるものがある。しかし、こちらの方が、重たくかつ空虚である。この作家は殆どこの小説だけで文学史に残っていて、なおかつこのタイトルは英語の辞典にも載っている。

 リチャード・ブローティガンも、ニューライターズに入れていいものか。独特の語り口と乾いたユーモアが好きだ。ベストに挙げるよりも、ひっそりと読み継ぐのがいいかもしれない。

 ジョン・バースはまだしっかりと読めていない。そう言えば、大学の教科書でバースの短篇は英語で読んだっけ。精子が旅をするという話。その教科書には、ドナルド・バーセルミのも載っていた。バーセルミは最も好きな作家の一人だといっていい。翻訳されたものは殆ど読んでいるし、未訳の短篇もいくつか読んで、邦訳を試したりしている。翻訳権を持っていないので公開できないといっていたのはこれだ。ベストには何を選んでもいいのだけれど、入手のしやすさと、長篇であるということと、仕掛けが多いということで。

 雪白姫

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