対人要素のあるゲームのキャラ選択理由から見る、web小説との共通性と考え方、取り組み方について
どうも、時折作者向けエッセイや、変わったエッセイを書いている九傷です。
今回は作者向けの方になりますね。
今回この記事を書こうと思ったのは、つい先日開催された対戦ゲームの全国大会『EvoJapan2023』を見ていて色々感じたからになります。
この大会、サイドイベントで死ぬほどマイナーなゲームの大会もやってて凄くウキウキします。
全国には未だ古いゲームをやり込んでいる猛者がいるのだなぁと、ちょっと感動しますね。
まあその話は置いておいて、今回はこういった対人要素のあるゲームでのキャラ選択と、web小説におけるジャンル選択には似たような部分があるので、それを踏まえたうえでの考え方と取り組み方を語っていきます。
ある程度対人要素のあるゲームをやったことのある人にはすぐにピンとくることなのですが、そうではない人には少し理解しにくい内容かもしれません。
ただ、その場合でも考え方や取り組み方自体は参考になると思うので、良ければお付き合いください。
さて、本題に入りたいと思います。
web小説サイトには、大抵の場合ですがランキングが導入されています。
これは決して競い合うことを目的としたものではありませんが、ランキングである以上どうしても競争性があります。
それゆえに対人要素のあるゲームと類似点があるのですが、ランキングを全く意識しない人にとっては遠い話かもしれません。
ですが、少しでも意識したことのある人には参考になると思います。
それではまずゲームのお話になりますが、プレイヤーはまず自分の操作するキャラクターを選択することになります。
(実際は他に装備だったりステージだったり色々選択要素はありますが、そこまで触れるとグチャグチャになるのでキャラクターだけの話に限定します)
その選択基準は、大まかにですが以下三つになります。
・強キャラだから
・好きなキャラだから
・使いやすいから
それぞれ説明するまでもないとは思いますが、一応解説していきます。
まず「強キャラだから」という理由でキャラを選ぶ人は、基本的に勝ちへのこだわりが強い人になります。
こう言ってしまうと人により印象が悪いかもしれませんが、対人要素があるゲームにおいて、やるからには勝ちたいと思うのは別に悪いことではありません。
勝利を目指すからこそより洗練されることも多いですし、最初から勝つつもりがないよりは余程健全だと思います。
また、こういった所謂強キャラを好まない人は知らないかもしれませんが、実は単純に勝ちたいからという理由だけで強キャラを選んでいるのではないというパターンも存在します。
少し話は逸れますが、私は以前格闘ゲームを好んでプレイする格ゲープレイヤーでした。
ゲーセンにもよく通っており、今でも時々プレイするくらいには嗜んでおります。
残念ながら腕前はせいぜい中級の下位程度ですが、私のゲーセン友達には闘劇(当時の格ゲー全国大会)の本戦に出場したプレイヤーもいます。
当然彼らは競技者思考なので、やはり強キャラを好んで使用する傾向にありましたね。
そんな彼らに使用理由を聞いてみたことがあるのですが、一番印象的な回答として「キャラ性能を負けた理由にしたくないから」というのがありました。
私は基本的に「好きなキャラだから」を理由にキャラを選ぶタイプですが、これを聞いたときは「確かに」と思いました。
実際、私の使うキャラには弱キャラもいましたが、それで負けると「キャラが弱いから仕方ないんだ」と諦めることも多かったからです。
彼らは、そういう言い訳のようなことをしたくないストイックなタイプなんだなぁと感じましたね。
次に「好きなキャラだから」という理由でキャラを選ぶタイプについて。
上記でも少し触れましたが、私はこのタイプです。
結果としての勝利よりも、その過程だったり内容、キャラ愛を重視するタイプになりますね。
ただ勝つのではなく、自分の好きなキャラで勝ちたいと思うのもまた普通のことですので、決して悪いことではありません。
しかし、当然ながら強キャラを使うよりも勝利までの道のりは厳しいものとなります。
勝利を目指すには、やり込みやキャラ対策、戦略は必須となるでしょう。
決して不可能ではありませんが、そういった過程で心が折れてしまうプレイヤーも少なくありません。
対人要素がある以上勝利を目指すのは当然のことなので、負けてばかりだとプレイする意味を見出せなくなってくるんですよね。
自分の好きなキャラを選んでいるハズなのに、実際はいばらの道になりがちなのが辛いところです。
ただ、そういったキャラを使って好成績を残している人は職人などと呼ばれ、強キャラ使いよりも人気が出ることが多々あります。
実際、その戦いぶりを見ると感動しちゃったりするんですよね。
そしてだからこそ、優勝者や実力的に上位の人より目立って、一部界隈で煙たがられたりもします……
まあ実際には好きなキャラが強キャラという幸運に恵まれた人もいて、そういうプレイヤーが最強ってこともありますがね!
最後に「使いやすいから」という理由でキャラを選ぶタイプについて。
これもキャラの性能で選んでいるという点で「強キャラだから」を理由にキャラ選択するタイプと似ている部分がありますが、強さよりも自分に馴染むかどうかを重視しているというのがポイントです。
仕事や勉強でもそうですが、好きなことと得意なことが必ずしも一致するとは限りません。
世間的に評価されている仕事や分野に進むよりも、自分の得意なことをする方が結果的に成功するということもあります。
最終目標を勝利や成功とするのであれば、自分の手に一番馴染む、使いやすいキャラを選ぶというのは悪い選択ではありません。
また、このタイプにも「好きなキャラだから」選ぶタイプと同じで職人と呼ばれるプレイヤーが存在しますし、好きなキャラ&強キャラという条件も満たしているケースがあるので、結果的に複合タイプになりやすいです。
以上が、対人要素のあるゲームにおける大まかなキャラ選択基準になります(大まかなので、実際には弱キャラを好んで使うドMみたいなタイプもいます)。
もうお気づきの人も多いと思いますが、このキャラの部分をジャンルに置き換えるとweb小説と共通点が見出せます。
実際は競争を全く意識していない人もいますが、前述した通りランキングを少しでも意識したことのある人であれば頷ける人も多かったのではないでしょうか?
これだけだと「だから何だよ」となるかもしれませんが、それを踏まえたうえでゲーム的な考え方をすると見えてくることがあります。
最初から勝利を最優先事項として「強キャラ」や「人気ジャンル」を選ぶ人は既に実践している人もいるでしょうし、あまり関係ないお話かもしれませんが、「好き」「使いやすさ」「書きやすさ」を重視している人にとってはとても重要なお話だと思います。
そのことについて少し触れていきますので、そういったタイプの人で少しでも成功や勝利を意識している人は、是非意識して欲しいですね(もし実践していないのであればですけど)。
前述もしていますが、対人要素のあるゲームで職人などと呼ばれ、強キャラでひしめくランキングに食い込んでいる人達は、やり込みやキャラ対策、戦略などがしっかりとしています。
特に、一番のライバルとなる強キャラへの対策は必須です。
では、具体的に何をやっているか?
それは、そのキャラの特徴を徹底的に調べあげ、対戦映像をよく見、そして実際に使ってみることです。
つまり職人達は、実際には強キャラの特徴を熟知しており、自分で使ってもかなりのレベルで使いこなせていたりするんですよ。
もちろん、それしか使えない特化型というタイプもいますが、それでもキャラ対策はしっかりしています。
たとえどんなに嫌でも、ちゃんと勉強はしているってことですね。
もうわかったと思いますが「好き」や「書きやすさ」を重視している人で、それでもランキング上位入りを含む成功体験を望む人は、まず人気ジャンルをしっかりと読み込み、そして実際に書いてみる必要があるということです。
ただ嫌だから、気に食わないからという理由で見向きもしなければ、成功なんてできるハズがないのですよ。
そりゃあ突出した才能があれば話は別ですが、そんなのはほんの一握りの人間だけですのからね……
もし自分に自信がある場合でも、まずは一度自分のことを客観的に見つめ直し、それでもその自信が揺るぎないものなのであれば、是非そのまま突き進んでください。
逆に少しでも自分に自信がなかったり、現状に限界を感じているのであれば、実践してみることをオススメします。
小さなプライドや好みの問題にこだわり続けると、いつまでもその場所にとどまり続けることになりますからね。
決断は早い方が良いでしょう。
いかがだったでしょうか?
ここまで読んでくれた方は、対人要素のあるゲームをやったことがある人や、なくても興味を持ってくれた人だと思います。
対人要素がなくともランキング要素があるのであれば理解はできると思うので、アプリゲーなどをやったことがある人なら「わかる!」ってなる……といいなぁ……
今回はランキングに全く興味がない人にはあまり関係ない内容と思いますが、web小説サイトに投稿している以上流石に少数派だと思うので、共感してくれる人もいれば、実践しようと思ってくれる人もいると思います。
私としては、現状に不満を感じ、腐る人が少しでも減ってくれると嬉しいですね。
不人気ジャンルや弱キャラはどうしても存在しますし、その状況で成功するのは本当に大変ですが、不可能ではありません。
単純にジャンルや性能のせいにするのは簡単ですが、弱音や愚痴を吐くのであれば、せめてやることをやってからにして欲しいです。
何もしていないのにSNSなどで不満や愚痴だけ漏らすのは、他の人達に悪影響しか与えませんから……
最後は少し愚痴っぽくなってしまいましたが、このエッセイが何かのきっかけになってくれれば幸いです。
それでは、お読みいただきありがとうございました!