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「ミハエル、いつまで寝てるの起きなさい!!!」
バシっとたたかれて目が覚める。
目の前には青目で銀髪の外国人の少女が立っていた。
年齢は中学生くらい。
ただ服が豪華そうだが少し古臭くてアクセサリーもゴテゴテしている。
その横には執事であろう大柄の50代くらいの男性が立っていた。
「ミハエル、貴方いま何時だと思ってるの?遅刻して、かつ私に起こしに来させるなんて良い度胸じゃない」
僕に向かって少女が何か言っている。
そ、それより・・・・こ、ここは?
真っ白な建物のようで、僕は見たこともないベッドで寝ていた。
窓を見ると街が広がっているが、建物の作りが明らかに日本ではない。
待て待て、思い出せ・・・・僕は、そうだ、あの時刺されて。
と、言うことはここは病院?
・・・そうか僕は一命をとりとめたんだ。
ただ治すのには海外の病院でしか無理で僕はここで眠っていたという状況に違いない。
お父様、ありがとうございます。
「ミー、ハー、エー、ル!!!!聞いてるの!!!」
顔をドアップにして叫ぶ少女。
びっくりした・・・・けど、近くで見ると本当にきれいな顔立ちだ。
よく見るとまつ毛や眉毛まで銀色で、顔に幼さは残るが瞳は深い青で吸い込まれそうな美しさだった。
僕が通う病院だ。
きっとこの子もどこかのご令嬢に違いない。
失礼のないようにどいてもらおう。
「僕は本田京王という物だ。失礼だがどいてくれないか」
多分これは失礼のないような物言いだと思う。
「な、な、な、な、何ですって~」
銀髪の少女がワナワナと震える。
ただ一向にどける気配がない。
早く僕の無事を知らせなければ。
マスコミが取り上げているに違いない。
「もう一度言う、失礼だがどいてくれないか、重たいんだ」
「お、おも」
ぴきーんと固まる銀髪の少女。
「・・・・ミュラーやりなさい」
「はい。お嬢様」
少女が執事に指示をだす。
きっと僕を運んでくれるんだろう、
礼を言わなければ・・・きっとこの子たちは僕たちに良くしてくれたに違いない。
ミハエルだかという変なあだ名が勝手につけられているのはよくわからないが、
「ありがとう、今すぐ僕の無事をt」
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
僕は吹っ飛ばされまた意識を失った。