第 四 回
でも、好きな人に、そういうことしたくないな。
正直、卑怯とか以前に愛って、意味があるすごく大事にしなければならないものだって思うんだよ、本当に。
生きている意味が半分以下になるようなことしたくない、ハァ――ッ。
おまけに嫌悪感が溢れるよ、やっぱり。
感情表現って、結構地に足着けてやって欲しいんだよ。…少しぐらいはピリッとしたモノも欲しく、なるけど。
人の感情を、無視しているようなことしたくない。
嫌われて落ち込むのはキツい。そんなムダなことするぐらいなら、ハンターもいるしこのまま、離れるか。
あーあ、足が痛い。
ゲッ、ウワッ…足に弾当たってんじゃん。左の太腿には、命中をしていた。
途中、様子を見とこうと反対側に、向いていたときか?日本で戦い慣れしていなかったから、気付けなかったぞ。当たってないのにこの、ダメージは強過ぎた。まあ、ショック死とか場合によっては、なくはないだろうけど。今回のケースでは、おかしかった訳だ。
余り出血をしていなかったのと(当たり所は悪くなかったってことだな)、色々な混乱で分からなかったけど、困る。
そもそもこんな状況って常識からすれば、ほぼあり得ないよ。
大変、危ない。血を貰わないと僕の生命維持活動が、非常にマズい。もし僕が滅べば、姿どころか心まで消えて恐怖世界に、転生をしてしまうかも。これはアメリカ辺りで巨大な化け物に、生まれ変わっちゃうかも。ものすごくフィクションレベルの想像だけど、百パーセント無いって言えない。そりゃあ予感があるってだけって気は、するけど。だって僕は空も羽で飛べる完全に吸血鬼なんだよ。生きとかないと、可能性があるのであったら。
ってか、普通死ぬのなんて完全に、嫌だろう。
続く




