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今日も聖女は拳をふるう  作者: こう7
巡礼と唸る拳
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ここを通れと?



今日は楽しい楽しい巡礼日和。

でも、その前にお披露目会。よって、ただいま俺は真っ白なドレス姿。


昨日、毎度お馴染みの使者に連れられ王城にやって来た。

そこで待ち構えていたのはすこぶる満面の笑みを浮かべる姫様とその後ろにずらりと並ぶメイド達。

捕食者の目をしながら手をわきわきさせながら、ゆっくりと距離を詰めてくる。

抵抗なんて出来なかった。

無理矢理部屋に連れ込まれて必死に止めてと訴えても届かない。

嫌がる俺の服を鼻息荒く剥き、あられもない姿にされた。あとは、ご想像通り。


そう俺には勿体無いくらいの綺麗な真っ赤なドレスを着せられていた。

うっう…ひどい。


そして、そのままお泊まりからの王妃の抱擁で姫様とベッドイン。

チュンチュンと鳴く小鳥を目覚ましに目を充血させたスゥ様とお早うございます。

寝るギリギリまでお話したのに寝つきが悪いのかな?


起きた俺達はまたメイド達の猛攻により追い剥ぎからの真っ白なドレスへと衣装変え。

相変わらずひらひらしててなんだか落ち着かない。

朝食と王妃の抱擁を終えて、国王の所へ。


お披露目を行なう大広場までは国王と一緒に馬車で向かうらしい。住人達へ俺と仲良しってことをアピールするためだって正直だね。

俺と国王以外の王族組と貴族達は先に広場に行っている。

訂正、扉の前でうきうきと楽しそうな姫様が残って待機していた。


「私もお姉様とご一緒したいです!」


「「お、おう。」」


清々しいくらい真っ直ぐな目でお願いされた。この子の決意は本物だ。

親バカな国王と俺はもちろん了承。


では、行きましょうか。

従者に案内されるがまま馬車に乗車。今までで一番豪華な装飾を施された馬車。ちょっと気負いするけど、スゥ様に背中をぐぐいと押されて隣合うように座る。



動き出した馬車から見えたのは、多分間違い無く大広場まで続く人々によって作られた人の道。

皆が俺達の乗る馬車に力いっぱい歓声を送ってくる。

国王が手を振ってあげたらどうだと言うので窓から顔をひょこっと出して手を振ってみる。


雄叫びが轟き、大地が揺らぐ。


「うおお、聖女様だあ!」「こっちに手を振ってくださったぞ!」「おぉ、神はここにいた!アリス教万歳、バンザーイ!」


なんて熱量。皆こういうお祭り事が好きなのかもしれない。とりあえず、アリス教万歳と叫んだ奴を殴りに行きたい。


このアッツアツの長い道は残念なことに本当に広場まで続いてました。

着くまで何十分もかかった、絶対ゆっくりと馬車を動かしたでしょう。



到着した大広場にも窓からでもはっきりと分かるほど群衆が収まりきらないくらい溢れていた。

待っていたガルムさんによって開けられた馬車から王様、スゥ様、俺の順番で降りていく。

間違えないよう後ろからついていく。


貴族の人達もしっかり列席しているな。好意的な視線以外もあるけどさ。お、あのぐるぐる巻き令嬢もいる、隣にはフォルクスっていうおじさんも。

加工令嬢には確実に嫌われていると思ったけど、一応嫌でもこういう行事には参加してくれるようだ。



そんなことを思いつつも今日の為に設置された壇上へと上る。

先に来ていたアルフや王妃様が笑顔で待っていた。フンと嘲笑うあれもね。


国王の隣に並び、正面を見据える。


さっきの人道とは比べ物にならない大喝采が俺を迎え入れてくれた。

流石に俺も戸惑いと驚きを隠せない。大きく目を見開き、目の前に広がる光景を見渡す。


きらきらと目を輝かせ見上げる沢山の子供達。声を上げて手を振ってくる何処かの家族。『アリス教に栄光あれ』とでっかく書かれた大きな旗を振り回す信者。

誰か最後のを取り押さえて。




聖女のお披露目が始まった。



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