表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日も聖女は拳をふるう  作者: こう7
お茶会よりも戦闘を
61/223

初めてのお泊まり会 前編


戦慄のお茶会がなんとか終わり、スゥ様の提案で今日は王城にこのまま泊まる事になった。

こんな可愛い妹にお願いをされたら断れる訳がない。


教会の方には使いを出して連絡をしておいて貰えるらしい。

多分、例の如くあの使者の方だろうから今度ちゃんとお礼を言っておこう。



まずはお風呂。

真っ白だったドレスも今や面影も無いくらい柄付きになってしまった。

身体にも紅茶が散っているだろうとの事で、姫様の案内によりお風呂場へ向かう。

スゥ様も一緒に入る気満々の様子。王族と入浴って問題無いのかな‥。

お姉様との入浴は必須事項ですって言い張ってるし大丈夫そう。



お風呂場へ移動中。


そんな俺達の前に王様くらいの年齢のおじさんが通りがかりに立ち止まる。

目は細く開閉しているか分かりづらい。

姫様へ恭しい態度で挨拶してくる。


「これはこれはスフィア様、お久しぶりでございます。本日も誠にお美しくあらせられますな。」


「まあ、ありがとうございます。フォルクス様もお元気そうでなによりですわ。」


どうやらスゥ様は顔見知りみたい。

簡単に入城している所を見ると貴族。それに佇まいというか所作が俺とは違って洗練されている。

フォルクスというおじさんは俺をチラリと見る。


「そちらは聖女様ですな。お噂はかねがね耳に入っております。私は、フォルクス公爵家当主 ロージ フォルクスと申します。以後、お見知りおきを。」


公爵って結構高い地位の貴族だよね、確かトーラスさんにそう教わったはず。

やっぱり王城はそういう人達がゴロゴロいるな。

気分を害さないように覚えた礼節を意識して挨拶をする。


「ご丁寧にありがとうございます。初めましてフォルクス様、私は聖女の証を承りましたアリスと申します。こちらこそよろしくお願い致します。」


もう何度目かの台詞。

これからも繰り返し使い回すだろう。


「ほぅ‥」


気のせいかフォルクスさんの細目が少し開いたような。

再確認する前に姫様が声を発する。


「フォルクス様は本日何の御用でしょうか?」


「いえいえ、ただの宰相殿に渡す書類や陛下への報告ぐらいでございますよ。スフィア様方はこれからどちらへ?」


「まぁフォルクス様ったら、レディーに対して詮索は失礼ですわ。」


「ほっほっほ、これは失礼致しました。では、私はこれで退出しましょう。」


フォルクスさんはもう一度姫様に一礼すると俺達とは反対の方向へと去っていく。



ん?

視線を感じる。


後ろを振り返るがフォルクスさんの背中が見えるだけ。

気のせいかな‥。




その後はメイドや執事の人達とすれ違うだけで特に何事も無い。



浴場のある場所へと到着。

当然のように待ち構えていたメイド軍。



自分で脱ごうとする俺へ迫ってきた。


え、自分で脱げるよ、あの脱げるって、聞いてる?聞いてよ!


脱がせにかかってくるメイド達に抵抗する俺に姫様から説明が入る。

入浴は着替えから何までやってもらうのが普通らしい。


これが貴族の普通。


慣れる気がしない。

抵抗虚しく全方位からの搦め手によりすっぽんぽん。


むぅ、王城内だけでも従うしかない‥。


自分で脱ぐのと人に脱がしてもらうのとでは、こんなにも恥ずかしさが違うとは思わなかった。

スゥ様は慣れたもんで平然としている。



スゥ様は恥ずかしくてちょっと顔を赤くする俺を見て、一国のお姫様の皮を少し崩し始めている。




そして、衝撃の事実を目の当たりにした。





姫様は確か俺の一個下。

なのに、王妃様と同じく持つ者、将来性のある持っている御方だった。


ま、まだ持たざる者の俺は無意識に見比べてしまい絶望。思わずよろけてしまった。膝から崩れ落ちなかっただけ頑張ったと思う。





今日一番の悲哀を頂きました。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ