騎士団との楽しいお遊び2
セイル様がこんな大男なゴーゼフさんを差し置いて騎士団の隊長?
見た目で判断をしてはいけないね。なかなか強そうとは思ったけどまさか隊長とは。
つい笑顔になってしまう。
「やはり貴方は笑うのですね。」
そう言ってセイル様も笑う。
やはりこの人もガルムさんに続く戦闘好きか。
「当たり前です。私の今の生き甲斐は治療と戦闘ですからね。」
「ふふ、これはこれは本当に勇ましい聖女様だ。今日は我らが騎士団との合同訓練です。是非ご一緒に楽しみましょう。」
「ええ宜しくお願いします。」
セイル様と熱く手を交わした。
ところで、騎士団の方々が先程から俺の事をやたら噂している。
それについて問い詰めたい。
問い詰めた。
「あぁ、それについてはこの国にも君の武勇伝は伝わっていますからね。大きな岩を素手で砕いただ鬼神の生まれ変わりだとかね。」
「ちょっ…鬼神の生まれ変わりってなんですかそれ!私そんなんじゃありませんよ。」
「私の場合はある人からそう面白可笑しく教えて貰ったからね。他にも愚か者達の恐怖対象とか。」
「ちょっとそのある人を教えて下さい。私がいかにいたいけな少女が懇切丁寧に教えて差し上げないといけません。」
俺を漢女に仕立て上げる奴は許さない。これでもか弱い女の子だと自負しているんだ。
そう語ると、セイル様は苦笑しつつ回答してくれた。
「分かりました。これから我々騎士団と試合を行なって頂きます。全員に勝てたらある人の正体をお教え致しましょう。」
それは面白いご提案だ。
それなら俺も楽しめて酷い事を言った犯人も知れる。
俺がその案に頷く前にゴーゼフさんが割って入る。
「隊長幾ら何でも我々全員に勝つだなんて不可能ですよ。数試合で体力が無くなります。それを全員だと46試合、とても聖女様が保たないでしょう。本当に噂通りの方かも定かではないのに我々全員とは無茶です。」
セイル様はもう完全に俺を戦闘馬鹿として大丈夫だと判断している。
けれど、ゴーゼフさんは気遣ってくれている。まだ俺はちゃんと女の子しているね。
でも、それは置いといてやりましょう。
「ゴーゼフ様、お気遣いありがとうございます。ですが、売られた試合は買わなければなりません。是非ゴーゼフ様も楽しみましょう。」
「えー…はい、うん分かりました。お互い楽しみましょう。」
煮え切らないゴーゼフさんは放っておいて、試合始めます。
「何か試合で決まりはございますか?」
「私とゴーゼフはそれぞれ一対一でやらせてもらう。」
「別に一対ニでも構いませんよ。」
「それは許して欲しい。私はこれでも隊長だからね。他の騎士達に関しては最初を一対三。それ以降は貴方の実力を判断してからにさせてほしい。まぁ、私は交流会で一度見ているから分かるが他は知らないからね。」
「分かりました。それで問題ありません。さぁ早く始めましょう。」
いよいよ試合。
鍛錬場の中央へ俺は向かう。
勝ち負けの判断は気絶するか降参するかのみ。
俺の中の闘気がどんどん渦巻いて爆発しそうだ。
楽しい騎士団との火蓋が切って落とされる。




