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今日も聖女は拳をふるう  作者: こう7
戦乱の帝国にて聖女と三姉妹は踊る
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別に忘れていないんだからね教会編



チュンチュンチュン。

側に鎖で縛られた人はいないまともな朝。もうここはシェアローズ王国王都の教会、数カ月ぶりの我が家。

教国旅行は色々あって楽しかったけどやっぱり何だかんだでお家が一番、何よりも寝込みを襲われる心配が無いのが良い。


王国までの帰り道なんか何十回と襲われたもん。犯人は質悪いことに同一犯で趣向も色々と変えてきた。何度もベッドや馬車の寝台へ這い寄り最終的に鉄鎖で雁字搦めにする。懲りない胆力だけは称賛に値するよ。


あのお姫様の将来が心配です。


まだ完全に覚めきれない眼を擦ってゆっくりと寝間着からローブへと聖女アリスちゃんへと変身していく。

俺が着替え終わったのを見計らったようにロコルお姉ちゃんが部屋へと入ってきた。


「アリス様おはようございます。」


「おはよむぅ!?」


最近ちゃん付けより様付けが多くなったロコルお姉ちゃん。その事に若干の距離を感じるもそんな事関係ないと言わんばかりに寝起きの俺を思いっきり抱き締めてくる。昨日帰って来た時もそうだけど、余程寂しかったのか昨日の晩から今朝まで計18回も抱擁をされている。俺もずっと会いたい気持ちでいっぱいだったから嬉しいけどね。


ロコルお姉ちゃんに手を捕まれそのまま顔を洗いに行く。終わって部屋へと戻って来たら既に朝食が3人分テーブルに置かれていた。

何故3人分かと言うと俺とロコルお姉ちゃんの分とそして…。


「ふ、ふん一緒に食べて差し上げますわ。」


そう、朝食を持って来てくれたのは何十話も前に取り残されたあの懐かしき高圧シスターことアンジェリカさん。登場回数の少なさに一抹の不安を覚えながらも素直になれず健気に待ち侘びていたアンジェリカさんだ。


「おはよーアンジェリカさん。」


「ふ、ふん、おはようございますですわ。べ、別に貴方に仰った訳じゃないんですからね!」


「はいはい、じゃあご飯食べよう。」


以前ほど高圧シスターに敬語でよそ行きの顔をしなくなった。いつも怒っている雰囲気だけど治療を待つ患者の列整理とかをしてくれて優しい、自然と距離を縮めたくなってしまう。


でも、相変わらずありがとうってお礼言ったり挨拶の時笑っても真っ赤にして顔を背けるから嫌われていないか不安になる。



朝食を終えて聖女としてのお仕事が始まる。

聖堂へと向かえば像へとお祈りをする人達と同じように祈りを捧げていたトーラスさんを発見。同じ教会内にも関わらず最初と比べて圧倒的に登場回数が減ってしまったトーラスさん。毎日毎朝神へと登場回数の増加を祈り続けるトーラスさん。


そんな甲斐もあり登場したトーラスさんは俺が訪れたのをいち早く捉えて声を掛けてきた。


「あ、アリス様おはようございます。いやー今日も…。」


「はい、おはようございます。治療をして来ますね!」


トーラスさんに元気よく挨拶していざ治療。

私はこれだけ?と口をパクパクさせる可哀想な人に誰も気づく事は無かった。



聖堂を進み、外へと出れば飛び交う俺への喝采。

何もしていないのに喝采が飛んでしまうのが現在の王都での状況。

誰も止めやしない。


大きく溜息を吐いちゃう。


「皆様おはようございます!朝から近所迷惑です。静かにしないと治療しませんよ!」


「「「アリス様バンザーイ!!!」」」



なんじゃそりゃ。



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