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二人の喧嘩の心愛編です。

予定より早く書き上げることができました。

すぐ次に凜編も書き上げますのでしばらくお待ちを。

 心愛編

 凜は黙って新聞に目を通している。

 やっぱり、これ位じゃ別に動揺もしないよね~? でもぉこれからじっくりいたぶってやるんだからね。

「このあいだねりんりんのパソコンいじっていたらさ~、あっパン焼けた」

 トーストを皿に乗せ、ジャム、マーガリンを冷蔵庫からだす心愛。いつの間にか凜はベランダに出て、たばこに火をともしていた。

舌打ちこそしないものの少しだけイラつく心愛。いっつもそうだ、なにか都合がわるくなるとすぐそうやって煙草とかに逃げ出そうとする、凜の悪い癖。

 凜の習慣になっているコーヒーのお湯を沸かしている間にまたいつの間にか凜は戻ってきて、黙ってトーストをかじりだす。

 やっぱりね、さっきから何もしゃべろうとしないよね? さっさと食べ終わって会社行っちゃえばいいとか思ってるんでしょ? 

「ねえりんりんパソコンのことなんだけどさ、大事な話があるの」

 黙ってテレビを付けて、その音量を上げだす凜。

 まったく子供みたいなことするんだから、行動の分かりやすい奴ね。でもその表情、全く変えようとしないのね、どうしてなの? 顔色から何考えてるかわかんないぃぃぃ! 

 心愛は友達、家族とかのすぐそばにいる人間の表情とか仕草、癖からいろんなことを読むのが上手い。でも、苦手なのは男の表情だ。父親の時なんかもいっつもそうだ。怒り出すときとかのタイミングが分かりにくいのだ。

 それでも心愛は引き下がらない。

「リンリン、小学生とか好きな人?」

 余計な駆け引きを排除して、いきなりの本丸に、核心に心愛は迫った。

「心愛見ちゃったの、リンリンごめんね。心愛の事そういう目で見ていたの?」

 表情こそ変わらないが、微かに震える指の動きも見逃さない心愛。

「なんの話?」

 あくまでもとぼける凜。またごまかすつもりなのか、禁止していた部屋での煙草に火を付けようとする。さっきよりも指の震えが大きく、なかなかライターに火がともらない。

 なんで心愛の嫌がる事をしようとするの凜? 煙草嫌いなの知ってるでしょ? 

「何の話? え~~わかってるくせにリンリンの性癖の話だよ。凜って小さい女の子が好きなのって聞いてるの、どう? 答えてよ、答えなさいよ!」

 凜は私の事が好きだから一緒にいるんじゃないの? なのにどうして他の対象に目がいくのよ、許せない! よりによって小中高生がその対象だなんて、信じられない! 私なのよ! 私はあなたの彼女なのよ! 

 今の心愛は嫉妬がメラメラと燃え上がり、怒りが怒りを呼んでいる。その上での凜の彼女という意識。だから余計に凜が気持ち悪く、そして憎い!

 最初に手が出たのは心愛の方だった。

 投げたのはジャムの瓶で凜の胸に当たり、床に鈍い音をさせ転げ落ちる。

「何で何もいわないのよ、黙ってればそれで済むと思ってるの? あんたのやってることって唯の犯罪だからね! それを見た私の気持ちが分かる? 分からないでしょうね、だからあんな気持ちの悪い動画とか画像見てるんでしょ! 被害者の女の子の気持ち考えた事あるの? 想像つく? 想像絶する気持ち悪さなんだよ。女を何だと思ってるの? そんなに未熟な女が好きなの? ああ私の知らないところで一体何してるんだか想像もつかない!」

 それでも黙っている凜に対し、偉くなったような気になってしまう心愛。ただ黙っている凜に対して頼りなさを感じて、より一層の攻撃を加えたくなってしまう。

「うるせえっ」

 その声と同時に響く「パンッ」という乾いた音。

 絶句する心愛。

 頬を赤く腫らし手を添える心愛は次第に全身を震わせ、目から大粒の涙をこぼれさせ、大泣きする。

 大泣きしながら、頭のなかを真っ白にしながら、ありったけの罵詈雑言を吐き出し、凜の事を拳で叩きつける。

 頭の中を真っ白にしながらも、どこかで心愛は私は悪くなくて、全部彼が悪いんだ! そう彼の凜の事を責めている。

「わっ悪かった、俺が悪かったから……もうしないから、もう許して」

出来たら感想を戴けるとすごくうれしいです。

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