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存在  作者: ゆうひ
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しんでる。


ひとがしんでる。

後藤さんだ。

後藤さんが血を流してしんでる。


第一発見者は僕だった。

人の死に対面するのは初めてだった。

寒さのせいか、死体が目の前にあるせいか、中学三年生になった僕の体は強張って面白いほど動かなかった。

助けを呼ばなくちゃ。まだ生きてるかもしれない。でもたくさん血が出てる‥。でも‥。


真っ白な雪の上に綺麗な顔をした彼女が横たわり、真っ赤な血を纏った姿は 美しかった。

死体なのにその姿に見惚れてしまう。

それほど綺麗な容姿だった。


ふと我にかえり、辺りを見回し 近くの農民の家の玄関を勢い良く叩いた。


「ねえ!!誰か助けて!!人がしんでる!!」

情けない声をあげ、ようやく出て来た老人が警察に通報し、警察による調査が行われた。第一発見者の僕には嫌になるほど質問され疑われたが、なんの証拠も出ず 未解決事件となった。

この村では大きな事件といえば野ザルによる畑荒らしくらいだったため、殺人事件となると村中に知れ渡るのは時間の問題だった。



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