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『11:「完璧だった男」』
俺は完璧な男だ。
ありとあらゆることが完璧すぎてつまらない。なにせあらゆることを欠伸交じりにできるのだ。
あんまり人生がつまらないので死んでみることにした。
他にやりたいこともないしな。
そして俺は気づいた。俺は完璧すぎるため死ぬことができないのだ。
これはまずい、俺は完璧なのだから完全にできないことなど何一つあってはならない。
しかし、あらゆる方法を試したが死ぬことはできなかった。
ならば「死んだふり」ならできるのではないかと試してみた。
そして、完璧な死んだふりを行うことができた。
だが、完璧すぎたために周囲の人間は俺を死んだと思い葬式まで行ってしまった。
俺は棺に入れられ埋められてしまった。
さらに死んだふりが完璧すぎるため動くことすらできない。
(……つまらん)
俺は棺の中、胸中で溜息をついた。




