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「魔女姉妹の勝手にレスキュー」(セーラー服と雪女 第20巻)  作者: サナダムシオ


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⑧ オルレアン

 西暦1429年4月29日、戦友となったラ・イルやジル・ド・レらとともに、ジャンヌは、イングランド軍に包囲された、オルレアンに到着した。


 当時そこは、パリに次ぐフランス王国の重要拠点であり、歴代の王家にとっても、言うなれば本家本元とも言える場所であった。


 その時は既に、シャルル7世がイングランド軍の捕虜になっており、代わって異母弟のジャン・ド・デュノワが攻略軍を指揮していた。


 当初、彼は、冷やかしか、シャルル7世の気まぐれにしか思えない、少女ジャンヌの参入を認めなかった。だから、作戦会議の事も、戦況の内容も、一切彼女に知らせなかったのだ。


 しかし、またもや大天使ミカエル…つまり雪子…の囁きにより、強気になったジャンヌは、勝手に会議に潜り込み、戦闘に参加したのだ。


 そこからのジャンヌ・ダルクの活躍は、正に"破竹の勢い"だった。


 それまで消極的だった、攻略軍のやり方を覆し、早速、5月4日から、彼女に賛同する仲間を連れて攻勢に出て、東のサン・ルー要塞を攻略した。続いて5月5日には、南のサン・ジャン・ル・ブラン要塞を占拠。更に5月6日には、サン・オーギュスタン要塞を攻略した。


 しかしながら、この大活躍にはウラ話がある。


 各要塞への攻撃時、先陣を行く、旗印を持った騎乗のジャンヌ・ダルクは、確かに弓矢や投石機の格好の的であった。


 だが、その全ての攻撃を、大天使ミカエル(つまり雪子)がチカラを使って無効化していたのだ。だから矢も石ツブテも、何なら銃弾でも、何が飛んで来ようが平気なのであった。つまり、無双である。


 何処かのアニメに出ていた、赤い服のヒトが"当たらなければどうと言う事は無い"という名言を残しているが、正にそういう事であった。


 更に、敵が立て籠もって居た各要塞内にも、異変は起きていた。まず、ドブネズミが大量発生し、怪我や病気が蔓延した。そして何故か、樹木の蔦や根が急激に成長して、小屋の扉を塞いだり、使用不能にした。


 もちろんそれは、上空の、光学迷彩を掛けた赤いビートルから、遠隔操作で行われた、由理子と香子の仕業であった。

 そして、どの要塞にも同様に介入し、彼等の思い通りのパフォーマンスを、発揮させなかったのである。


 こうして順調に、オルレアン奪回へ向けて突き進むジャンヌたちであったが、5月7日に、事件は起きてしまったのだ。

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