阿鼻叫喚
「エルフ、いやハイエルフとドワーフに協力を要請するべきかと」
スーラが自分の考えを口にすると全員が顔をしかめた。
「ドワーフはいいとして、ハイエルフは厳しいのでは?あそこは排他的だ」
プッチンの横から一人の女性が口を挟んだ。
「マーシー大臣確かにハイエルフは排他的で他種族との交流を嫌う。でも私が騎士団団長を務める前は何をしていたかご存じでしょう?」
「あぁ確か団長殿はダンジョンマスターとして名をはせていたな。まさかとは思うがハイエルフの国に行ったことがあるとでも」
「そのまさかです」
スーラのまさかの返答にその場にいた全員が驚愕し、
「そういうことは先に言わんか~」プッチンの怒声が響いた。
「ゾロア王、彼の言っていることは本当ですか?」
スーラの言うことを信じられないマーシーはゾロアに確認をした。
ゾロアは朱い瞳でスーラを見つめ、嘘は言っていないと伝えた。
「まぁ、団長殿がハイエルフの国に行ったことがあるとして、再び入国できるのかい?というかなぜ行ったことが?まさかダンジョンはハイエルフの国でも流行っているの?ダンジョン製作者は?」スーラの言葉に嘘はないとわかってからマーシーの質問は止まらず勢いを増していきスーラは答えるチャンスを失った。
「マーシー落ち着いてください。スーラ様がお困りですわ」
「う、すまないアイシャ」
凛とした声と青い扇子がマーシーの暴走を止めた。
「それでは、スーラ様マーシーの質問は無視してハイエルフと協力関係が結べそうかお答えください」
アイシャッと自分の質問を無視されることに怒ったマーシーをパシッと扇子を閉じ、口元にあて黙らせた。
そんな二人の茶番を無視してスーラは質問に答え始めた
「協力関係を結べるかはあちらの王、グロウスが私を許してくれてるかどうかになります」
「「「⁉」」」
まさかのスーラの交友関係?に驚きを通り越した悲鳴に似た何かが会議の場を襲った。
「な、ななななんでスーラがハイエルフの王と面識が?俺ですらないのに!?」
「「王様⁉」」
あまりの衝撃に威厳をなくし動揺した王の姿に家臣たちはさらに衝撃を受けた。
「何でと言われましてもマーシー殿に聞かれた製作者がハイエルフの王だったので」
バタン誰かがその場に倒れた。
「ちょっとマーシー⁉大丈夫ですの」
「ア、アイシャ大丈夫…だ。ただハイエルフの王が私と同じ製作者だとは思わなくて」マーシーがアイシャの肩をつかみ呼吸を整える最中にスーラは話を続ける
「そのダンジョンを攻略した後にまた来ると約束してから騎士団団長になってしまったので、今頃怒っているはずです」
「ハイエルフの王のダンジョンを攻略しただ…と…」
「マ、マーシー!!」
淡々とハイエルフの王グロウスとの関係を語るスーラと対象にマーシーは気絶しゾロアは今までにないほど動揺した姿を見せるなど阿鼻叫喚であった。
あまりの情報の開示に
「そういうことは先に言わんか~」プッチンの怒声が再び響いた。
この世界のダンジョンは貴族たちのような金持ちが天然の洞窟や自分で施設を作りその中に罠や魔法陣、テイムした害獣(大蛇や、グリフォンなど)最奥にお宝を設置して冒険者などに楽しんでもらうことを前提に創られています。(挑戦にはお金がかかるとこもある)
たまに精霊がダンジョンを作ることもあり、クリアしたら精霊の加護をもらえたりします。
ちなみにマーシーはこの国一の製作者です。ですが自分の作ったダンジョンを当時15歳のスーラにすべて一回の挑戦でクリアされてしまったので嫌い(尊敬してる)です。
スーラがダンジョンマスターと呼ばれているのは団長になる5年間の間に世界中のダンジョンを攻略して回っていったからです。




