伯爵との謁見
住んでいる町からゼノス伯爵の住む城塞都市へと馬車に乗り2日かけてルシアン達はたどり着いていた。初めて城を見てルシアンは言った。
「凄いな、、、。」
「100年前に始まった戦争で何度もギリア王国から攻められたけどこの城は落ちなかったんだぜ。」
「セシアのお母さんはこの都で育ったんだよね?」
「はい。」
「へぇ~あんまり聞いた事なかったけどセシアのお父さんもここに住んでたの?」
「いいえ、父は西の大陸から来た人のようです。母とはほとんど一緒に凄さなかったようです。」
「変な事きいてごめん、セシア、、、。」
「気にしないでください、シャノア。」
初めて見る城塞都市の内部にルシアンとシャノアは興味を抱き辺りを見ながらサーディスの案内でゼノス伯爵の城へと向かって行った。サーディスが門番に通すように言って城の中に入ると立派な鎧に身を包んだ老騎士が一人やって来てサーディスに挨拶した。
「サーディス坊ちゃま!お久しぶりでございます。」
「久しぶりだな、ノーゼン。しかし坊ちゃまはやめてくれ。」
「これは失礼致しました。セシアお嬢様にエティアス殿カリアン殿もご一緒とは、このノーゼン嬉しく思いますぞ。」
「お久しぶりです、ノーゼンさん。」
ノーゼンの言葉にそう返したセシアに続きエティアスとカリアンもノーゼンに挨拶した。すると残ったルシアンとシャノアを見た
ノーゼンはサーディスに質問した。
「このお二人は?」
「俺とセシアの親友だぜ。ノーゼン。」
「初めまして!シャノアと言います。よろしくお願いします。ノーゼンさん!」
「こちらこそよろしくお願いします、シャノア殿。」
そう笑顔でシャノアに挨拶を返したノーゼンは残ったルシアンを見て言った。
「俺はルシアンです。よろしくお願いします。」
「、、、、、そのサーコートは確かアルシ殿の。」
「ああ、ノーゼン。ルシアンはアルシさんの孫なんだ。」
「ルシアン殿ですか。このノーゼン英雄のお孫様と会えるとは嬉しくおもいます。よろしくお願いいたします。」
「いえ、こちらこそよろしくお願いします。」
「皆さま今日は伯爵様に何用でございますか?」
「俺の友人達が住む町近くでオークが出て、それで親父に報告に来たんだ。」
「そうですか、それでは早速、伯爵様にお越しいただくように伝えてまいります。皆さまは謁見の間でお待ちください。」
ノーゼンがそう言って伯爵の元へと向かうとルシアン達はサーディスを先頭に謁見の間に向かった。少しの間待つとゼノス伯爵とノーゼンが姿を現す。サーディス以外の皆は膝間づくとゼノス伯爵が言った。
「久しぶりだな、サーディスよ剣の鍛錬は続けているのか?」
「ああ、親父。」
「それは何よりだ。南の町にオークが出たそうだな。」
「ああ、町を守るためと踏査するために兵士達を遣わせて欲しいんだ。」
「うむ、そのつもりだ。明日、兵士達を遣わそう。皆の者、今日はもう遅いこの城で休みなさい。」
「ありがとう、親父。」
「良き騎士を目指せ息子よ、私は執務があるので兵士達の人選などはノーゼンに任す。」
「畏まりました。」
ゼノス伯爵が謁見の間を離れるとノーゼンは従者を呼んでルシアン達を客室に案内した。それぞれ割り当てられた部屋でルシアン達は休んだ。
次の日、城の従者に案内されて朝食を摂るとノーゼンがやって来る。
「サーディス様、私も100名の兵士と共に参ります。」
「分かったよろしくな、ノーゼン。」
そしてルシアン達は100名の兵士達と共に町へと向かった。
つづく