目が覚めて
町へとアルシに連れられて戻ってから次の日ルシアンは自宅で目を覚ました。起き上がろうとすると体中に痛みが走りその顔は苦痛に歪む。何とか起き上がろとするとそこへアルシがやって来た。
「目を覚ましたか、ルシアンよ。」
「お祖父さん、俺は確かゴブリン達に捕まって廃屋に連れられてそれから確かオークに、、、、」
「うむ。それより具合はどうだ?」
「痛むけど何日か休めば大丈夫だと思う。」
「そうか、今はゆっくり休みなさい」
「ありがとう、お祖父さん、俺を助けてくれたのは、、、、?」
「町の自警団員やエティアス殿にカリアン殿そして犬のラッシーに感謝しなさい。」
「うん、サーディスは?」
「心配するな、司祭様の回復魔法で傷は癒されもう目を覚ましているぞ。残念なことに自警団員らの一人が命を落として自警団員の何名かは怪我を負った。」
「ごめん、、俺たちが捕まれなければ、、、、。」
「そうだな、、、、傷が治ったら二人でご遺族の方に詫びを入れにいこう。お前の友人達はとても心配してな、私はお前が目を覚ましたことを知らせに行く。食事の時間には戻って来るから休んでいなさい。」
「分かった、お祖父さん。ありがとう。」
アルシが部屋を出るとルシアンはベットの上で犠牲になった自警団員の事を考えていた。一時間ほどすると部屋にサーディスとシャノアそしてセシアがやって来る。
「ルシアン君良かった、、、、目を覚まして本当に良かった。傷の具合はどう?未熟だけどボクが回復魔法で癒したんだよ。」
「シャノア、ありがとう傷なら、、、、ッ!!」
「おい、ルシアン無理すなよ。司祭様の回復魔法と違ってまだ痛むんだろ?」
「ごめんね、ルシアン君。今、回復魔法を使ってみるから横になってて。」
そう言ってシャノアはルシアンに近づくと回復魔法を使った。ルシアンの身体は薄い白い光に包まれて痛みが幾分か和らいでいく。
回復魔法を使ったシャノアはよろけそうになる。
「大丈夫かい?シャノア。」
「うん。」
「ルシアン君シャノアは昨日一晩中貴方の為に回復魔法を使っていたのです。」
「そうなんですね、ありがとう、シャノア。」
「セシアも一晩中様子を見てたんだよ!」
「セシアお嬢様もありがとうございます。」
「何にしても目を覚まして良かったぜ。」
「サーディス、お前はもう大丈夫なのか?」
「ああ。流石は司祭様って感じだな!」
「ボクも司祭様の様になれればいいんだけど。」
「いつかきっとなれるよ、シャノア。」
「ありがとう!ルシアン君。」
「お祖父さんは?」
「オークが出たから自警団長と町長それからエティアスさんとカリアンさんと話合いをしてるぜ。」
「今日は私が食事を作ります。シャノア、野菜を切るのを手伝ってください。」
「料理は得意じゃないけど分かったよ。」
二人が食事を作りに行くとサーディスが話しかけてくる。
「ルシアン剣術大会は開催されるようだぜ、ケガが良くなったら参加するのか?」
「確かあと一週間後だったな。魔獣に勝てるように強くなりたい。だからその一歩として参加するよ。」
「俺も負けてられないな、お互い全力で頑張ろうぜ!」
「ああ!」
その後サーディスと会話をしているとシャノアとセシアが二人分の料理を運んでくる。その様子を見たサーディスはもう一人の分はは誰のかを聞いた。
「サーディスも一応怪我人だったからね、セシアが気を利かせて作ったんだよ。」
「悪いな、セシア頂くぜ。ルシアン、お前も食えよ。」
「ありがとうございます。セシアお嬢様。シャノアもありがとう。」
お礼を言って二人は料理を口に運ぶ。
「うまいな!」
「本当においしいですね。」
「お口に合うようで何よりです。」
セシアは笑顔をでそう答え二人が食べ終えるのを待った。二人が食べ終えるとセシアとシャノアは食器を洗いに行ってそれが終わるとルシアンに挨拶して家を出ていく。
「ありがとうございました。二人とも」
「早く良くなるように明日も来るからね!」
「私もまた来ます。」
「またね!二人とも。」
二人きりになるとルシアンはサーディスにこれからどうするか尋ねる。
「俺か?野宿でもするかな。」
「、、、、泊まっていくか?」
「悪いな、そうさせてもらうぜ。」
アルシがその日の遅く帰って来るとルシアンとサーディスがは眠ってる姿を目にした。サーディスのズレた布団を掛けなおしてアルシは自身も眠った。
つづく