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剣聖の孫  作者:
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ルファール王国の伯爵として

 オーク達を退けたゼノス伯爵の城塞都市の近くではルファール王国の援軍が野営地をつくり待機していた。カルザスやイドリア伯などのルファール王国の援軍の重臣達とゼノス伯爵は居城で南部の領地の奪還をするか否かなどの話し合いをしていた。南部の小さな領地を任せれられている貴族達の間でも領地を奪還するか、仮に奪還した後でオーク達再侵攻して来た時その領地を守れるか議論になっていた。


 「ゼノス伯爵様、ルファール王国の援軍が在留してくれねば南部の領地を奪還したとて安全は守れないでしょう。ノエリア女王陛下やムスガルニアの首長であるオルダン様の魔術師達が我らの為に兵を残して頂けるのか否かで話は大きく変わるかと。」


 「南部は魔物達の巣窟である地から近い、それにあのような大軍がまだいるのならアストリア王国だけではもはや太刀打ちできず王都も落とされる可能性すらありますぞ。どうかルファール王国の諸侯の方々とムスガルニアの魔術師の方々に在留して頂くようにお願いいたします。」


 ゼノス伯爵領内の貴族達の話を聞いたカルザスは答える。


 「ノエリア女王陛下は恐らくその願いを聞きいれるだろう、しかし南部にはどのくらい魔物達がいてギリア王国との関連も不透明なままだ、南部の領地を奪還するにしてもしなくてもまずは危険だがだれか斥候を送り情報を集めるのがいいだろう。」


 「フラック候の言うようにオルダン首長もその願いの通り動くでしょう。使いを出して私達はこの場に残ります。どうかご安心ください。」


 カルザスと魔術師達を束ねる魔導師が答えたその時一人のルファール王国の兵士がカルザスにルアが病に倒れたことを告げた。ルアはルシアン達の事を非常に気にかけていることを聞いたカルザスはルシアンにルファール王国のへと戻りルアに会いに行くように話した。そして活躍した騎士見習い達を一度本国へ帰して正式な騎士となれるように女王ノエリアへの手紙をルシアンとイアンズ、ボドランを渡した。そこへサーディスがやって来る。


 「無事だったのか!!サーディス!」


 「俺が簡単に死ぬわけないだろ。ルシアンお前こそ大丈夫だったか?」


 「ああ。」


 「サーディスよく戻った。」


 「親父、まだ救出しなきゃいけない人達がいる。その場所に救出部隊を送ってくれ。」


 「分かった。」


 「サーディスにルシアンそしてイアンズにボドランよお前達はよくやってくれた。先程話した様に他の騎士見習い達と一度本国に戻り正式なルファール王国の聖騎士としての称号をノエリア陛下から頂くように明日出発しろ。リアよルシアン達をルアと女王陛下の元まで連れて行ってくれ。」


 「うん、分かった。おじいちゃん」


 「イアンズ、ボドラン俺たちは一足先にルファール王国へ向かうぜ。またな!」


 「閣下ありがとうございます。それでは失礼します。」


 ルシアン、サーディス、セシア、シャノア、リア、エティアス、カリアンの7人はルアの元へ向かう為にグリフォン達の背に乗るとルファール王国へと向かった。


 ゼノス伯爵の城塞都市から出発した次の日ルシアン達はルアの元にたどり着いた。ベッドに横たわるルアがルシアン達に気がつくと

嬉しそうに声をかけて来た。

 

 「皆、よく来てくれたわね。」


 「大叔母様、具合はいかがですか?」


 「命を失うまでの病ではないわ、けれど少しの間寝たきりになるわね。、、、、、ルシアン貴方にお願いがあるわ。」


 「はい、大叔母俺にできる事なら何でも聞きます。」


 「良かったわ。ルシアン貴方を今からアシナント伯として私の後を継いで貰いたいの。難しい公務は私や古くからいる臣下達がサポートするわよ。どうかこの願いを聞いて頂戴。」


 「大叔母様、俺はずっと平民として生きてきました。伯爵として何が出来るか分かりませんが、それでも?」


 「ふふふ、そこはわたし達がサポートするわよ。貴方しかアシナント伯の血を継ぐ者はいないのよ。」


 「分かりました。」


 「良かったわ、ルシアンこの手紙をノエリア様に渡して頂戴。貴方に私の後を継がせる旨を書いた手紙よ。」


 ルシアンは手紙を受け取ると少しの間ルアと話をしてノエリアの元へと向かった。グリフォン達の背に乗り聖都ウィシャレルの外れに降りるとノエリアの謁見してカルザスとルアから預かった手紙を渡した。ノエリアは手紙を読んで口にした。


 「話は分かりました。ルシアン、そしてサーディス貴方達をルファール王国の正式な聖騎士としての称号を与えましょう。そしてルシアン貴方をアシナント伯として認めましょう。今は叙任式等は行えませんが落ち着いた時改めて行います。」


 「ありがとうございます。ノエリア女王陛下。」


 「ルシアン、アシナント伯となった貴方にお願いがあります。伯爵として新たな騎士団を創立してアストリア王国とルファール王国の為に尽力して頂きたいとおもいます。騎士団を編成した後再びここに戻ってきてください。」


 「畏まりました、女王陛下。」


 ルシアン達は聖都ウィシャレルを後にするとグリフォン達の背に乗り再びルアの元に向かった。ルアに新しい騎士団の創立の相談するとルアはルシアンの新たな騎士団の相談役に老騎士であるルィードを呼びだした。ルイードは騎士団創立の話に喜び口にした。


 「ルシアン様、騎士団員の紹介は私にお任せください。ルシアン様は騎士団の名前と私以外の副官と騎士団の旗に使う紋章をお考えください。私は早速、騎士団にふさわしい者達を一週間後までに集めておきます。」


 「ルイードさん、よろしくお願いします。副団長にはサーディスを迎えたいのですがよろしいですか?」


 「もちろんです。この騎士団は貴方の抱える騎士団です。もちろん私も微力ながらお力添えいたしますゆえ、是非サーディス殿を副団長に。」


 「よろしくな、アシナント伯ルシアン殿。」

 

  ルシアンの新しい騎士団の名前と紋章は決まっていた。新しい騎士団を金鷲獅子騎士団、そして紋章はグリフォンと剣を象った物をイメージしていた。ルシアンはそのことをサーディスに伝えるとサーディスもそれに賛同した。

 

 


 

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