銃剣デュランダル
そこには、崩壊した数多の建物や怪我をした人が溢れかえっていた。
ユメ:とりあえず怪我人を安全な所に!いや、安全な場所なんて。とにかく行動だ!
俺は、前世の介護の経験を活かして人助けをした。不幸中の幸いにも赤竜は隣の街に飛んで行ったようだ。
ユメ:クソっ、心臓マッサージに怪我人を介助!忙しい!そういえば、両親は大丈夫だろうか?
自分の中で嫌な気持ちが溢れていた。
少しして、騎士団に街人達をまかせると俺は家へ向かった。
ユメ:なんだこれ。
そこには崩れた家の下敷きになっている両親がいた。
ユメ:おい!しっかりしろ!
アレク:…
クレア:…ゲホッ(吐血)
ユメ:大丈夫か!?
クレア:ユメ…無事で良かった…。私ももう長くない。だから、最後に一つだけ。゛自由に生きなさい゛。
その瞬間。静かに息を引き取った。
俺は頭が真っ白になった。
ユメ:許さない、あの竜は絶対許さない。そうだ、神様から貰ったスキルの使い時じゃないか。
来い!最強にして最高の武器!!。
天に向かって俺は叫んだ。すると、右手に光が集まって銃の形になった。
ユメ:これが俺のスキル、銃剣デュランダル。すごい…。いや、感心している場合じゃない。あの巨体は隣町のここからでも見える。最強の武器なら届いてみせろ!
俺は引き金を引いた。弾はまっすぐ赤竜へと飛んで行った。そして、赤竜もそれに気づき、咆哮と共にバリアを展開した。しかし、弾は貫通し、竜の体へ撃ち込まれた。
ユメ:いくら禁忌の赤竜とて、神様の力には叶うまい。
赤竜:ぎゃぅ
赤竜は翼に傷を負い、胴体にもかなりダメージを負った。
その為か、そのまま逃げ去っていった。
ユメ:いつか必ず仇を討つ。
そして事態が落ち着いた後、俺は両親の墓を作り、赤竜を追う旅へ旅立ったのだった。