一脳文化ド天然娘 宇宙デカ松沢レナ 夜の掃除屋 5 暴走族と紅の炎
夜の掃除屋対暴走族、さすがに一人の人間が暴走族を相手にするのは無理だ!レナさん、逃げて!!
今日も、朝起きたらすごいことになっていた。
レナは修行の結果、1秒寝るだけで、体力が全回復するようになったが、
さすがにこれは、ひどすぎる。
序列1~5は荒い息を吐き私の身体に、どことは言えない部分を
こすりつけてくる。
周りの子たちもあやかろうと必死である。
田んぼ一畝分の広さになった私のベットは今日も女の子で
ぎゅうぎゅうである。
中には、ここから遠いのに「お姉さま、お姉さま!!」
と言って、何かをしている子もいる。
さらにベットの下にも寝てる子がいる。
布の敷居がほどこされている、向こう側でも寝ている子がいるっぽい。
レナは呟いた。
「なんじゃこらん?」
紅の華は豪華になっていた。小さな一軒家だった店が、いつの間にか
奇麗なビル一棟になっていた。大きさも広さもそこそこある。
私の部屋は、上から2番目のフロアで、一番上は梅さんである。
私の部屋のフロアの下には、ナイトプールがあり、会員制のオシャレスポット
になっている。
ライブステージ専用のフロアもあり、従来の居酒屋とステージが
一緒になったフロアもある。
後なぜか、ダンス練習室、トレーニング室、暗殺術の部屋があるフロアまである。
何があった紅の華??
「う、梅さん、大分大きくなりましたねうちのお店が??」
「全部、レナさんの掃除のおかげやす、うちの稼ぎ頭やね。」
ツケの回収だけで、こうもお店が大きくなるのか、どんだけツケられてたんだ
紅の華。
従業員も充実している、全員女の子だが各セクションで大活躍している。
古参であるだけの私は普通なのに、なんだか申し訳なかった。
私と通り過ぎるときは、見下したような、とろんとした目で、
顔を赤くし、どことは言えない体の一部をいじっている。
やはり見下されているのだろう、仕事のできない自分は。
「レナさんあそこの客が気持ち悪いって、苦情が入ってるんです。
なんとかしてくれませんか?」
見下されつつも後輩の頼みである、断るわけにはいかない。
「どうです、こちらのSSRは」 (トシヒコ)
「うひょうーーーー最高でござる。それでは拙者のSSRでござる」 (田中)
「くーーーーっわかってますね、田中さん、それでは約束通り共有しましょう」 (トシヒコ)
「私のSSRもなかなかですよ。」 (パル)
5人組ぐらいの男が、何か写真を見せあっている。
その中にトシヒコくんの姿があった。
レナは安心し、トシヒコくんがいるなら、ちょっと注意すれば大丈夫だろう
と近づいていった。あと、トシヒコくんに友達が居たことにも安堵した。
「トシヒコくん、だめですよ、うるさくしちゃ、周りの人が迷惑してますよ。」
そこで、テーブルの上にレナは目をやった。
全員が、子チエちゃん、嫁チエちゃんの自分が可愛いと思う写真を見せあっていた。
レナは、無言でトシヒコに、げんこつをし、気絶させて警察を呼んだ。
「えーと、今日の依頼は、こちらです、ペンネーム「お金持ちA」さん。
最近うちの近くで暴走族が抗争を起こしていてうるさくて眠れません。
どうにかしてくれませんか?」
とラジオアシスタントに慣れてないような子が依頼を読んだ。
というかラジオのメール方式!!?
「あの梅さん、私の掃除屋の仕事って、ツケの回収じゃなかったんですか?」
「違います、掃除屋とは社会貢献のことでやす。レナさんの優しい心を
私は見抜き、その仕事をしてもらってだでありんす」
そうか、社会貢献だったのか、これは頑張らないと。
「私、これからも頑張ります!!」
梅さんは扇子で口元を隠し、にやぁとしていた。
そして、今回は危ないので、梅さんはつれていかず私だけで行くことにした。
「それでは、行ってきます!」
「よろしゅうたのみます。」
「カッカッ!!」
全従業員が火打石を鳴らした。
近所迷惑ではないかと不安になった。
レナは、今回の仕事は大変そうだったので、移動も含めて
最初から、「紅 (改)フォームで行くことにした。」
「紅 (改)フォーム」は、格闘能力、身体能力が10倍になるフォームで、
宇宙犯罪が起きたとき以外は、ナノスキンスーツの力で、常人の1.2倍の
能力になるように制限されているが、紅 (改) 身体能力が10倍になるので、
常人の12倍になるのだ。
もはや仮面ライダーク〇ガのマイティフォーム、
仮面ライダー5〇5に基本フォームの能力を超えているのだ。
ダッシュで目的地に着いたレナ。
「あれぇ住所だとこのへんなんだけどなぁ、うひゃぁぁ!!」
信じられない爆音が流れ出した。
五感も強化されているレナはびっくりしてしまった。
「あの子たちね、これはたしかに迷惑だわ、よーし」
レナはずんずんと抗争の真ん中に進み
「やめなさい!!」
と一人にビンタした。ビンタされた男は30mぐらい飛んで
ぴくぴくして動かなくなった。
それを機に暴走族はさらにうるさくなり、報復をはじめた。
「あーもううるさい!!」
レナは、めんどくさくなったので両手で、後部座席が上にすんごい上がっている
バイクのリアフレームをつかみ (あれって一応リアキャリアなのか?)
ぶんぶん回して、暴走族たちを、薙ぎ払っていく。
途中大量にガソリンが漏れてる地帯に、突っ込んだが、レナには危険物の
知識なんてあるはずもなく、紅 (改)の炎が燃え移って引火し、
周りが大変なことになった。暴走族はバイクを置いて逃げ去った。
「バイク忘れてるよ~~~!どうすればいいのかな、交番に
届ければいいのかな?」
二つの暴走族がつぶれた瞬間であった。
そして、紅の華の裏口座に大量の資金が振り込まれた。
「ふふふ、これからもレナはんには働いてもらわないと...ふふふ....。」
謎の声がビルの一室から聞こえた。
翌日テレビのニュースで、大量のバイクが交番の前に放置されていた
という事件が報道されていた。
「おかえりなさい、心配しました~~~!」
と、どさくさに紛れて、一人の女の子が、腕に抱き着いてすりすりしてきた。
抜け駆けかと、周りが叫びだし、体中すりすりされまくり最終的に
押しくらまんじゅうになった。
「どうして、とほほ」
レナはただの嫌がらせだと思っていた。
そして、暴走族の間では、「紅の鬼姫」という名が広がり、
全国の暴走族は、すこしの間大人しくなった。
まったく逃げる必要がなかった。逆に、紅の華のビルの中というか自分の部屋が一番危険かもしれないと思うレナであった。