9. 呼び出し
「ミスティアナ隊員。 顔色が優れないな。
終礼後隊長室に来なさい」
と隊長が言う。
更に。
「オニール隊員が事情に詳しいかなw?
一緒に来てくれるかな?」
という訳で。
隊長室。
ミスティとオニールは応接セットのソファに座らされる。
副隊長フラウがお茶を淹れ。
オニールが口を開く。
「えーっと……!
コレは一体どういう事で?」
恐る恐るであった。
隊長は薄く笑んで言う。
「隊長が隊員の調子を窺うのは
おかしい事でもないだろう?
ミスティアナ隊員は
朝は通常だったよなw?」
「あー……!
精神的なモノなんすけどね!」
「ほうw? 詳しく訊いても?」
隊長は突っ込んで訊いてくる。
「えー……! 家庭の事情なんですけど……」
とオニールが言った時点で。
ミスティの顔が苦り切ったものに成る。
「母親が宗教狂いで。
ミスティは其れ等が苦手なんですね。
もう嫌悪する程!」
「母親」「宗教」と耳に入った瞬間。
ミスティは身を跳ねかせる。
まるで電気にでも撃たれたかの様に。
「で! 寮に入る時なんかもう!
其れは其れは喜び勇んで……!」
「成る程?」
隊長は頷き。
「では何故其んな話が出たのかな?」
更に突っ込んで来る。
「あっは……w! えっとですねw!
俺が犯人を予想しましてw!」
「成る程。 其れで。
オニール隊員はミスティアナ隊員を止めでもしたかなw?」
「はいw! 敵わないですねフェネック隊長w!」
オニールはお手上げだった。
実際動作付きだ。
何処でオニールは其う思うか。
隊長フェネックは。
追及が徹底的なのは勿論だが。
其れでいて具体的な言葉は出さない。
ミスティが相当「母親」と「宗教」が苦手だと。
即座に見て取った。 詰まり気遣い。
なのも其うだし。
質問側がはっきりした事を言わないのは。
相手に、言わせる技術、である。
詰まり気遣いしつつも容赦なかったのだ。
其して。
決定的な所で先回りをすると。
「見切ったぞ」
という宣言と成る。
具体的には。
オニールは殺人事件の犯人を
宗教絡みだと予想し。
だから。
ミスティが事件を追うのを止めただろう。
しかしミスティは意地を張って拒否し。
其れで今顔色が悪いのだな、と。
其処迄読んだぞ、と。
隊長フェネックは言っているのである。
勿論。 頭が回らない者では
話に付いて行けない。
実際。 当事者であるミスティが。
怪訝だが分かっていない顔である。
しかし「母親」「宗教」の言葉がビシバシ出されないだけ
幸せな事だろう。
其してフェネックはミスティに告げる。
「殺人事件を追うのは。 諦めてくれないかなw?」
「嫌です!」
しかしミスティは隊長であるフェネックにすらも即答する。
だがフェネックは平静で。
「被害者に自身を重ね合わせてしまったかな?」
犯人が宗教絡みだとすれば、である。
ミスティ自身が宗教に狂った母親の被害者であるから。
しかし詰まり其れは。
「犯人は恐らく間違いなく
オニール隊員の予想通りだよ?
手口が特殊だからね」
という事だった。
「詰まりミスティアナ隊員は。
極めて苦手な相手に立ち向かおうとしている訳だ。
が。
だからといちいち怯んでいては。
足手纏いだ。
……分かるね?」
「ぐっ……! でもっ!」
ミスティは食い下がろうとするが。
「命懸けの戦いでは
足手纏いは味方を殺す!!
……分かるね?」
此の時ばかりは。
フェネックは厳しかった。
ミスティ「はーい不定期更新やっと有りましたー!」
オニール「未だ未だ後回しにされているからなあ……w?」
ミスティ「コンテスト、間に合うんでしょうねっ!!」
オニール「流石に締め切り近く成ったら
他をどうにかしても! に成るかなあw?
いっくら呑気な作者でもw!」
ミスティ「作者……! 夏休みの宿題は
コツコツとは出来た例がない!! からねえ?」
オニール「あっはっはっはw!
コツコツと出来るのは実は特殊な技術だよw!
今度こそは! とか思っているだけじゃ
何時迄経っても結局出来ないwwwww!
「明日から頑張る」(実際は出来ない)
ってヤツだなw!」
ミスティ「うわー……! うわぁあぁ……!」
オニール「其んな事言っているミスティこそ出来るかよw?」
ミスティ「私には「夏休みの宿題」なんぞ無いものっ!!」
オニール「あはは……! 真実は如何に?! だなw?」
ミスティ「ええいっ!
投稿完了時刻も気にしなさいっっ!!」
オニール「底辺作家には重要だなw!」