3. 警備隊の朝礼
「整列! 敬礼!」
見た目には全く厳しさの無い女性が
精一杯、な感じにピシリと言う。
女性は二十人には満たない者達の前に立っており。
其の者達は三列横隊に並んでいた。
女性は。
金髪……というよりは黄色い髪を長く伸ばし。
服装はゆったりひらひら、という風であった。
「では朝礼を始める」
今一人前に居る男性が
やはり敬礼してから続ける。
男性は。
やはり厳しさは感じないものの
真面目! という風ではある。
ロングコートに身を包んでいるが
ボタンはきっちりしっかり留めている。
短めの茶髪であった。
「昨夜未明。
ミスティアナ隊員とオニール隊員が
夜盗を逮捕した!
期待の新人だな!」
と、男性が言うのに。
「や……とう……?」
落胆して零すのはミスティだ。
「夜の泥棒だな」
男性は親切にも解説するが。
「其んなの、だったんですか?」
ミスティは詰まらなさそうに返す。
男性は穏やかに、ではあるが。
「犯罪に其んなのも何もないぞ。
被害者は出ているのだからな」
と窘める。
「ご……ご免なさい」
ミスティは男性には対抗しないものの。
迚も謝り難そうだ。
謝り慣れていないのが窺える。
「けどもっと重大事件が……!」
ミスティは尚も続けようとするが。
「今更だが私語は感心しないぞ」
男性は苦笑いしつつもぴしりと止める。
「では! 本朝礼後
夜勤だった者は解散だ。
お疲れ様!」
と男性が朝礼を締める。
ミスティとオニールは帰宅組であった。
勿論他にも何名か。
「あー……せこい犯罪者だった……!」
「不謹慎だろうw!」
ミスティの言い様に
オニールが窘めると。
「うっさいわ泥棒猫!」
ミスティは即座に噛み付く。
「何がだよっ!
其れに其の言い様はヒデえ語弊が!!」
オニールが堪らず返すと。
「新人さん達は
コイビトを取り合っているのかしらw?」
等と割って入る声が!
「違います副隊長!」
オニールは至極真面目な顔で返す。
「あらあら副隊長だなんて堅苦しいw!」
割って入ったのは
黄色い長髪の女性であった。
「ねーえ! フラウさん!
オニールったら真面目ぶって!」
「ねーえw?」
ミスティと副隊長フラウが言い合っていると。
「此処は未だ職場ですよ副隊長!」
オニールは硬く続ける。
しかしフラウは調子を変えず。
「軽くだけどスープでも食べて行くw?」
「食べる!」
即答するのはミスティだ。
「いやぁ~フラウさんたら気が利く!
私が嫁に貰っちゃおう!」
「ふふふw!」
フラウは穏やかに笑っているが。
「ミスティは図々しい新人だよな?」
とオニールは指摘し。
「じゃあオニールは食べずに帰れ!」
ミスティは自分が用意したかの様に言う。
「いや。 ご馳走になります」
オニールは冷静に述べるが。
「どっちが図々しいんだか!」
ミスティは何処か勝ち誇ったかの様だが。
「誰に言わせてもミスティだろ」
やはりオニールは冷静に返す。
「くっ! オニールめえ!
……あ! ネッちゃん先輩もおいでよ!」
ミスティは悔しがりながらも
他の夜勤だった者に……
やはり自分が用意でもしたみたく言う。
言われた「ネッちゃん先輩」は……
「其の呼ひ方止めろっへ言ったろ!」
見た目は少年……なのだが
身に纏う金属補強した硬革の鎧と
手にした同じく金属補強した棍が
不釣り合いに使い込まれた年期を感じさせた。
滑舌が悪いのは。
少々出っ歯なせいの様だ。
灰色の髪を短めにしている。
「ネッちゃん先輩」は反発した訳だが。
「ご馳走になりましょうw! ネッちゃん先輩w!」
又別の夜勤者に言われる。
見た目が少年なだけに子どもが揶揄われている様だ。
「覚えへろよテメエ等!」
「ネッちゃん先輩」は怒っている様だが
全く迫力が無かった。
オニール「うわあ……!
先輩は本名出ていないし
隊長なんかカケラも名前が出ていないな!
可哀想に……!」
ミスティ「私は出たわね! ミスティは略称だものね!」
オニール「まあ作者も年内に間に合わせたい様だし。
後他の作品を見て思う所も有ったりな!」
ミスティ「初っ端から人名国名町名果ては世界名とか。
ゴチャゴチャ出るのは鬱陶しいものね!」
オニール「はっはっはw! 当作者は
ブックマークを整理している関係でだが
其んな御作品がよく有る! 有り過ぎる!
と零しているものなw!
俺だって読み難いわ其んなのw!」
ミスティ「屁理屈屋に言われちゃお終いね」
オニール「だからっ!
……と! 時刻を気にしないとな!」
ミスティ「今話は鉄則を破っても
年内に投稿する様ですw!」
オニール「急がなきゃあな!
年末の年末を担えるなんて
或る意味栄誉だなw!」
ミスティ「って訳でよいお年をw!」