14. 規則破りのミスティ
或る新月の日の朝。
「敬礼!」
隊長フェネックが直接言いながら敬礼し。
警備隊の朝礼が始まった。
「隊長! フラウさんはっ?!」
ミスティが叫ぶ様に訊く。
隊長フェネックは
苦々しい表情で。
「ミスティアナ隊員!
朝礼中は私語を慎み給え。
フラウ副隊長は……
無断欠勤……
だな」
「其んな筈無いでしょおっっ?!
フラウさんが……!」
ミスティは尚も言い募るが。
「私語を慎み給え!
……朝礼後に
隊長室で話は聞こう」
フェネックはぴしゃりと叱責し。
「ミスティ! 止めろ!」
オニールも咎める。
此れも私語に成るのだが。
言わずにはいられなかった、という所か。
「オニール隊員も共に来なさい」
多少表情を崩しつつも
フェネックが言うと。
「おっ……俺もお叱りですかっ……w?」
オニールは戦々恐々だった。
「いやw?
オニール隊員はミスティアナ隊員のお守りだろうw?」
冗談なのだろうか? フェネックにしては、と。
オニールにも判断が付かない様子だが。
「何でオニールがっ!
私こそオニールのお守りですっ!」
ぶっっ w!
ミスティには聞き捨て成らなかった様だが。
ミスティの反論には
警備隊全体が噴き出してしまった。
ミスティの見解は
誰にも認められていない様だ。
「どちらがお守りでも良いw
朝礼後隊長室に来なさい」
やはり冗談なのであろうか。
フェネックは其う締め括り。
「では朝礼後は直ちに任務に就く様に!
敬礼!」
と朝礼を終える。
其して隊長室。
今度はフェネックのみが執務机に着き
ミスティとオニールは前に立っている。
フェネックは口を開く。
「ミスティアナ隊員w? 若しかして。
未だ事件を追っているのかなw?」
「事件」とは
連続婦女誘拐殺人事件、だが。
フェネックは訊いているかの様だが
確信に満ちて言っている。
「え? あ、はい」
肯定しては
ミスティは言い付けを破っている、
という事に成るのだが。
うっかりにか
ミスティは頷いてしまう。
「其して今度はフラウ副隊長が攫われたのではないか、
と思っているのだねw?」
フェネックは更に突っ込む。
柔やかな様でいて目は笑っていないのだが。
ミスティは額面通りに受け取ったか。
「其うですよっ!
隊長!! 攫われても無断欠勤とか言うんですかっ?!
酷過ぎません?!」
勢い込んで言う。
フェネックは。
厳しい表情と成って。
「わたしとてフラウ副隊長が
黙って休む等微塵にも思わない。
が。
証拠が無い以上は
世間的には「無断欠勤」と成るのだ」
と言う。
「世間って冷たいっっ!」
ミスティは嘆くが。
「ミスティは
隊長と世間話がしたいのか?」
オニールが呆れて突っ込む。
「巫山戯ないで真面目に成りなさいよっ!」
ミスティが怒鳴り付けるも。
「巫山戯ているのはお前だあっ!!」
オニールは反発する。
「「お前」って言うなあっっ!!」
其れはミスティの渾身の叫びであった。
「ふむ。 ミスティアナ隊員は
「お前」と呼ばれるのは好かない訳だ?」
呑気、であろうか。
フェネックは其処を読み取る。
「けどつい言っちゃうんですよねw!
「ツッコミ」というヤツでw!」
実は態とだったのであろうか。
オニールが笑い混じりに言う。
「こらオニール! 聞いているのっ?!」
ミスティは未だオニールに認めさせたい様だが。
「お前が言うなあ!」
オニールが更にツッコみ。
「だから「お前」って言うなあっっっ!!」
又ミスティが叫ぶ。
「はははw! 成る程w!」
何が成る程なのか。
兎に角フェネックが納得していた。
ミスティ「当作者はパソコン点けて此のサイトを開くと
新着小説1スクロール眺める訳ね?
で!
全部ブックマークしていたらキリが無いから仕方ないけど!
ブックマーク数でキープする作品を選ぶんだけどっ!
10部分如きでブックマーク500近いのが有った!
ちょっと見てみりゃあ書籍化作家?
ふむふむ……!
書籍化作家だからってナンボのモンじゃい!
10部分で既に感動の大作だとでも言うんかいっっ!!
……ってのが有った!」
オニール「あんまり言っても唯の妬みにしか成らんぞw?
此処はだなw!
知名度はやっぱり極めて大きいな!
とだけ結論しておきなw?
まあ理不尽ではあるがなあw?」
ミスティ「理不尽を許すなあ!」
オニール「だから詮無いからw! 疲れるだけだからw!
確かにw!
書籍化作家サマにはブクマが芳しくない作品は
放っぽいて新しいの書こう! なんてのが居て
作品自体にはこだわりも思い入れも無いんだな、とか
ソレにブクマしたヒトを裏切っているな、とか
ブクマしたヒトは見る目が無いな! とは思うがw!
世の中は世知辛いんだよw!
何だかんだ言っても
結果を出したモン勝ち!
なんだなw?」
ミスティ「世の中キタナい!!」
オニール「売れなきゃ食っていけないからなw?
書籍化したからって
売れなきゃ心折れたらしきのをちらりと見たしw!
もう後はどれだけ本気で
其れでいて貪欲に成れるか、だなw!
「泥臭い」と言われるヤツだw!」
ミスティ「うわくっさい!!
「お便りコーナー」なんかじゃ
何奴も此奴も結局はジブン売り込みしていて
ゼンブくっさい!!」
オニール「だからあんまり言っても負けイヌの遠吠えだからw!
其れより自作をだなあw!
少なくともコンテストの規定は達成しなきゃあなw?」
ミスティ「もう無理じゃない?」
オニール「未だ終わってはいないw! 諦めるなw!」
ミスティ「何か虚しいんだけど?」
オニール「ノルマが遠過ぎるからだなあw?
まあ作者頑張れw! とw!」
ミスティ「頑張れと言うか
ウマ用の鞭でケツ引っ叩いてやりたいわ!
ラストスパート!! とばかりに!」
オニール「ソレ本気で死ぬからw!
まあ実は「教鞭を執る」って、
教鞭で生徒のケツを引っ叩いていたんだよなw!
西洋ではw!」
ミスティ「『トムソーヤー』のアニメでは描写されてます!
なんてね!
扨間に合うのかしらねえっ!」
オニール「ミスティも間に合うとは思っていないよなw!」