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22/23

異世界の朝

「チュン、チュン。おはよー」

「おはよー! チュン」


 あ、この世界ではスズメもしゃべるんだ。

 窓に寄りかかり歯を磨きながらやけに冷静に思う。


 朝チュン、憧れてたな。


 俺は朝日が昇る水色にピンクが溶け合った空を遠い目で見る。

 なんだろうこの気持ち。

 なんか、悔しいけどこれでいいみたいな。

 美月との初めての夜が不発に終わり、今夜こそは! とか思いたいとこだけど、なーんか、このままでもいいような。


 俺は仲良さそうにベッドで寝ている二人に目線を落とす。美月はソラナの方を向きながら、ソラナはヘソ天で幸せそうに笑って寝てる。


 思わず唇で歯ブラシを固定し、両手の人差し指と親指を上下に合わせ四角を作った。そして右目をぎゅっとつむりその光景にかざす。


「うん! いい画だ」


 きっと今夜の組み合わせもこうだろう。

 まーーそれが当たり前ですし。いーですいーです想定内です。拗ねたりなんかいたしません。

 なんて。でも本当平気で。

 昨日までと比べて大人になったんだろうか、俺。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 喋るスズメ! これはもし最後まで至っていたら、スズメから「ゆうべは おたのしみ でしたね」とか言われていたのでしょうか(笑)。 何だか空大の想いが恋から愛に変わってきてる気がします。 あ…
[一言] 拝読いたしました! なんて爽やかで幸せな朝なんでしょう。 空大君大人になったの…かな? いや、きっと二人ともが大事だからなんだろうなぁ。と微笑ましく読ませていただきました! この幸せな…
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