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かわいい

「ぐ、ぐるじい」


 銀猫を美月と俺で受け止めたらなぜかこうなった。

 俺の上に乗ってる二人を軽く叩いて反応を見る。


「おーい。おきろー」

「ん」

「あ! 美月! 大丈夫か!?」

「大丈…って、ごめん! きゃあ!」


 慌てて俺の上から降りようとした美月は尻もちをついた。


「か、かわ…!」

 …ちがうちがう。俺は頭をブンブン振る。

「美月大丈夫?」

「うん」

 目が! 目がうるうるしてるんだよ!

 あーもう言わずにはいられない。

「かわいい!!」

「「へ?」」

 銀猫が急に顔を上げた。

「お、銀猫!! 気がついたか!」

「なにこれどういう状きょキャーーーーーーーーーーーーーー!」

 銀猫はすぐさま俺から飛び退く。俺と美月はどこまでも響き渡る悲鳴に耳を塞いだ。

「変身、変身してる」

 わなわなと震える銀猫。

「また抱きしめた?」

 銀猫は腕を胸の前でクロスさせ自分を抱きしめながらこちらを見る。

「変な誤解生むような言い方やめろ! お前が屋根から落ちたから下で受け止めたの!」

「あ、そういえば」

「そういえば!? ったく心配したんだぞ」

 銀猫は後ろを向く。猫耳が垂れている。

「そもそもなんで屋根なんて登ったんだよ」

「消えちゃいたくて」

「「え」」

「消えちゃいたかったの。どうしていいかわからなくなった」

 



お読みいただきありがとうございます!


1週間お待ちいただきありがとうございました!

また一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 再開お待ちしておりました! ソラナの心の傷は深いようで……。 それでも空大と美月がきっとその傷を癒やしてくれるはず! 変身なんて気にしないで、もう一回三人でハグしちゃいましょ! ソラナの…
[一言] 拝読いたしました! いやぁ、銀猫ちゃん可愛すぎです〜(^^) 消えちゃダメですよー!! きっと空大君と美月ちゃんと一緒にいる事で、自分が素敵だと気づいてくれるはず…!そう願っております。…
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