よみがえる記憶
「「いいから!!」」
「こい!」「おいで!」
◆
その言葉が嬉しくて、震えて、しがみついていた手を離してしまった。
みんなから忌み嫌われる存在。
神に近づきすぎた異形の姿。
魔法の力を奪った呪い。
周りの者を巻き込む不幸。
皆ひそひそと噂する。
侮蔑の言葉がお似合いの『不吉な黒猫』。
◆ ◆
「呪われた子だー!!」
怯えた顔と逃げていく後ろ姿。
私の中で一番強烈な記憶。
ショックからか幼さゆえか断片的にしか覚えていない。
きみが石につまづいてこけそうだったから助けたかったの。
ごめんね。
もっと傷つけることになるなんて思ってなかった。
◆ ◆
「へ〜。そんなことあったんだ」
「そんなことって」
「その、きみ? だっけ。そいつのことなんか気にしなくていいよ」
「どうして?」
「助けてもらったのに礼も言わずにそんなこと言う奴なんてろくな奴じゃねーよ」
「そんなことないよ」
「そんな奴でも庇うのな。お人好し」
「だって、私が悪いの」
「なんで」
「私が醜いから」
「ソラナはかわいいよ」
「え」
「かわいい」
◆ ◆
なにこの記憶。
お読みいただきありがとうございます!
いつもあたたかい応援に元気をいただいています!
ありがとうございます!
次回の更新は1週間後を予定しております。
お時間いただきますが続きでお会いできたら幸いです!
(追記2021年5月14日)
1週間お休みありがとうございました!
今後ともどうぞよろしくお願いします!
とても嬉しい出来事があったので報告させてください。
衣谷強様よりファンアート(FA)をいただきました!
(衣谷様より掲載許可をいただきました)
ソラナ(猫耳姿ver.)です!
かわいいですー!!
目をうるうるさせて何か叫んでいます!
今にもしゃべりだしそう!!
表情だけでなく衣装も描いてくださって本当に嬉しいです!!
大切にします!!
幸せをありがとうございました!!