助けたのは…
続きをやっと書けました。
今回、主人公の言うオウサマという人物に関わります。
今まで名前だけでどんな人かを考えていませんでしたが
よくいるRPGのオウサマ感を出せるように頑張りました。
読んでくれた方は是非、評価や感想をお願いします。
アドバイスなどもお待ちしています!
少女は無事だったが、ところどころに傷ができてしまった。
急いで僕は、バックから救急箱を取り出した。
「すまない、僕は応急処置しかできない。」
そう言い消毒をして包帯を巻き簡易的な治療をした。
「立てるか?」
彼女は、小さく首を振る。
恐怖で腰が抜けてしまったようだ。
すると、アレンはランプを僕に渡して
彼女を背負い聞く。
「家、どこだ?」
「あっちのほう」
と小さな手で指をさす。
「君、名前は?」
歩きながら僕が問えば、
「ルーナ。ルーナ・ベネット、です
あなたたちは?」
アレンが
「俺は、アレン・ハワード。
んで、こいつがリアム・ヒューブル」
僕が言うつもりだったのに…
まぁいいか。
「助けてくれてありがとう。」
ルーナはお礼を言った。
「礼はいらないよ。」
といえば
「ああ!助かってよかった。」
アレンが言う。
しばらく歩くと、
「ここ」
と言ってアレンから降りた。
そこは、家…とは言えないほど大きな屋敷だった。
どうやらこの少女はいいところの子らしい。
暗くてよく見えなかったが、服も貴族のものだ。
ルーナは、門番へ走り寄り事情を話して屋敷へと向かう
そしてなぜか、僕たちも連れて行かれた。
眩しすぎるくらい明るいシャンデリアに、
主張の激しいレッドカーペット。
明らかに高そうな花瓶に、
金ぴかの鎧。
目がチカチカする。
僕たちのような平民は、ほとんど見る機会がないものばかりだ。
やっと明るさに目が慣れてきたころ、
オウサマが目の前にいた。
まさか…ルーナは
オウサマの子供?
そんなことを考えていれば、オウサマが口を開いた。
「君たち、モンスターから私の娘を助けてくれて
ありがとう。ってんんん?昨日の子じゃないか!」
僕の数少ない友人を
「勇者という危険な仕事をする奴」
に仕立て上げたオウサマは、そう言う。
呑気に笑っているオウサマに、腹を立てたが
自分が参加すると言ったのだ
今更文句を言うのは良くない。
「あっそうだ!そのことについてなんだけど
俺、勇者になるよ」
とアレン。
お気楽なやつだ。こいつはイカれてる
まぁ、自分の人生に関わることを『嫌だから』
と言う理由だけで決めてるしな。
それに、そんな奴についていくとか言った俺も
案外イカれているのかもな。
「そちらの、黒髪の君は誰かな?」
と、オウサマが言う。
「リアム・ヒューブルと申します。
アレンの友人で、この度魔王討伐に同行させていただきます。」
本音を言えば敬語なんて使いたくはないが、この国では僕よりも
高い地位にいる人間だ。
気は進まないが、第一印象が非常識な人間だとされると都合が悪い。
ふつふつと湧き上がる怒りをどうにか抑えて微笑む。
「君がか…」
怪しむように僕を見る。
何を考えてるかわからないが、
失礼なことを思われていることが分かった。
僕は口を開いた。
「僕の両親は近所ではそこそこ有名な医師で腕も悪くないです。
なので薬品調合くらいはできますし、応急処置ならできます。」
といえば、オウサマは納得したようだ。
先ほども思ったが、どうやらこいつは顔に出やすいらしい。
「そうだ、言い忘れていた。
勇者アレン。君とリアム君二人で魔王討伐は厳しいと思う。
そこで、魔法使いと立津会を助っ人として呼んだんだ。」
さすが。国を治める人間だ。
ほんの少し僕の中でのオウサマの株は上がった。
「彼らは、5日後に来る予定だ。
本当は明日に言おうと思っていたが…
まあいい、5日後にまた城へ来てくれ。
詳しいことは、当日言う。本当に今日はありがとう。」
オウサマが言い終われば僕たちの横に立っていた堅苦しい男が案内する。
先ほど通った時には目が痛かったが、ようやく慣れたようだ。
見れば見るほど高級そうだ。
父さんの給料何か月分だろう。
そんなことを考えていれば、門の前にいた。
30分しかたっていないのに、
3時間ぐらいの疲労がある。
今後あまり城に行きたくないな。
やっと城の敷地から出て、真っ暗になった道を小さな明かりだけを頼りに進む。
それからは、モンスターに会うことはなかった。
家につけば親に怒鳴り声が混じった声で「遅い!」
と言われた。
アレンが歩いて見えなくなったのを確認し僕は、家に入った。
両親に今日あったことを話せば、不安そうだが
「気をつけろよ」
父さんと母さんがいう。
思っていたより疲れていたらしい。
両親におやすみ。と言いベッドに横になったとたん
瞼が落ちてくる。
体の力も抜け夢の中へ入っていった
前回と同じく、性格を考えたり口調をどうするか悩みました(笑)
今回も楽しんでいただけたら幸いです。