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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

あらすじだけ企画参加作品

世界をぶっ壊したいお姉ちゃんと世界を守りたい弟くん(短編化)

作者: 三羽高明

この小説はとびらの様の『あらすじだけ企画』参加作品です。本文にはあらすじしか書いておりませんので、ご注意ください。

 繁栄する人間と特別な力を持ちながらも衰退していく竜族の住む大陸にある国々は、影国えいこくという邪悪な国家に支配されている。


 エンドラ王国は竜族の一種である闇竜やみりゅうたちを国に住まわせ、彼らの持つ豊穣の力を利用していたが、食人の習性がある闇竜を国民は忌み嫌っていた。


 そんなエンドラ王国には、ディルナドーラ王女とノエル王子がいる。


 民は正義感の強く心優しい王子を次の王にと望んだ。だが、父王の死後、王位についたのは闇竜を擁護する思想を持つ姉王女であった。


 ディルナドーラは年々支配体制を強める影国に対して面従腹背の姿勢をとる。だが、そうと気付かないノエルは、影国の言いなりになっているように見える姉に不満を持っていた。


 姉弟関係が拗れる中、ディルナドーラはアラストラ王国の王子、ナルシアスと出会って意気投合し、彼と共に影国が支配するこの世界を壊したいと感じた。


 しかし、アラストラ王国の王族は呪いの影響で長くは生きられない宿命を背負っていた。呪いを解くのに必要なのは愛の力である。


 二人はお互いに惹かれ合う間柄になっていたが、そのせいでナルシアスは闇竜を憎む甥のマリクとの仲が悪化してしまう。


 一方のノエルは、ふとしたきっかけで不思議な声を聞く事になる。


 その正体は相手の心に干渉する力を持つ、世界にただ一体の心竜しんりゅうという竜であった。心竜は、かつて自分が作り出したコピーの反逆に遭い、自由を奪われた身となっていた。


 心竜は、コピーが影国の中枢を犯しているのではないかと推測する。何でもコピーは複製の過程で発生した意図せぬ不具合により、他者を弄ぶ事に愉悦を覚えるようになったらしい。


 ノエルはその事を姉王に訴えるも本気にされず、事態の早期解決を望んだ結果、彼女が国を空けている隙に力ずくで王座を奪い取った。


 影国はディルナドーラに国を取り戻せと命じ、兵を与える。しかし、影国の真の狙いはディルナドーラとノエルの共倒れであった。


 ディルナドーラは兵に裏切られ、絶体絶命の危機に陥る。そこに駆けつけてきたのはナルシアスだった。


 彼の計らいにより窮地を脱し、ディルナドーラはアラストラ王国にやって来る。


 ディルナドーラは呪いを解く方法をナルシアスに伝えるが、実は彼に授けられていたのは祝福だった。王族の祖先に掛けられた強い呪いを祝福で上書きしようとしたものの、それが失敗した時の名残である。


 祝福を解くには強い憎しみの力が必要だが、穏やかなナルシアスには縁遠い感情だった。だが、ディルナドーラがアラストラ王国に来た事を知ったマリクが彼女に瀕死の重傷を負わせた事に激高し、正当防衛で彼を殺害した事でナルシアスは祝福から解き放たれる。


 一命を取り留めたディルナドーラに対し、影国は再び王座奪還を要請するのだった。


 その頃、エンドラ王国では土地が異常な速さで痩せ細っていた。これを闇竜の仕業だと感じたノエルは彼らに詰め寄る。闇竜はそれを認めつつも、ディルナドーラに恩義を感じていたため、ノエルの命は聞かないと宣言する。


 アラストラ王国から兵を借り、ディルナドーラは祖国へと向かう。闇竜を制御できずに国を危機に陥れたノエルは民から失望され、姉との戦いにも負けて王国を後にした。


 失意のノエルだったが、やがて彼は自分の目的を思い出す。平和を取り戻し、祖国だけではなくこの世界を守るために、ノエルは全ての元凶となった心竜のコピーを倒す決意をした。


 王位を取り戻したディルナドーラは、以前より進めていた計画に従ってアラストラ王国を初めとする各国と手を結び、影国に宣戦を布告する。両陣営は激しく争った。


 その傍ら、戦力を集めていたノエルは心竜のコピーのところへ向かい、これを追い詰める。だがすんでの所で逃げられ、コピーはオリジナルを無理やり取り込んで力を増強させてしまった。


 それに対処すべく影国はディルナドーラに対し呪いを掛けて強大な力を持つ怪物の姿にし、心竜を倒せと命じる。


 だが、自我を保っていたディルナドーラは心竜だけではなく影国にも攻撃を仕掛け、両者に勝利した。


 その過程で影国の中枢の者たちの正体は、かつてコピーによって精神を狂わされた影竜かげりゅうという竜族だったと判明した。今までの非道な仕打ちは、コピーに心を歪められた影響で、この地を我が物にしたいと考えてしまった末の事らしい。


 敵はいなくなったものの、ディルナドーラの変身は解けない。ナルシアスや闇竜たちが彼女への愛を告白するが、掛けられた呪いは強力であり、それだけではまだ足りなかった。


 そこにノエルが現れ、自分の至らなさを反省し、許してくれるのならディルナドーラともう一度家族になりたいと告げる。


 三者三様の強い愛情を受けた事で呪いは解除された。人間の姿を取り戻したディルナドーラは、心竜の件を信じられなかった事を弟に詫びた。


 平和が訪れた大陸で、ディルナドーラとノエルはナルシアスを新たな家族として迎え入れ、幸せに暮らした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 壮大だ~!と思いながら読みました笑 ボリュームすごいですね!これだけの話をよく2000文字以内に収めたな!?と驚きです。 10万文字超えは間違いナシですね……。 掛け合いや細かい設定など、書…
[良い点] 「虎は子猫のうちから足でかい」 数字で捉えませんでしたが 転ス〜無職転 といった印象。 調べてみたら確かに 漫才まで完備すると 確かにあの数字でした。 [気になる点] 完結する前に俺が…
[良い点] 王道のファンタジー小説なのですね。 内容は盛り盛りですのに、余計な設定が切り捨ててあったお陰でメインストーリーが追いやすかったです。 実際はキャラの心情の動きを丁寧に追うような作品になるの…
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