表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異星奮闘記  作者: アルト
建国に向けて
5/19

第4話

次話投稿します。

第四話〜これから〜



「じゃ落ち着いたところで、これからどうするか決めようか。」


そう言って僚也は膝の上にちょこんと座っている寧香と向かいに座っているセレーネを見た。

…………場所は寝室で、皆ベッドの上に座っていて、さっきまでサカっていたというのは余談である。


すると少し眠そうにしている寧香が提案してきた

「うぅん、フローネは7つの大陸の中で一番発展しているけど、騎士とかはあんなんだったからちょっと……ね

 だから大陸も移動することも念頭において検討するのがいいと思うんだけど……トモ君どうかな?」


「そうだねぇ……正直、俺と寧香が組んでいる状態なら無敵だし、どこに行っても問題ないよね。

 資金もあるし、家も持ち運べるし、最悪、指輪で異空間に逃げ込むこともできるし。

 心配することはないんじゃないかな?セレーネはどう思う?」


「………確かに何よりも安全な集団であることは確かですが、万が一を考慮しておくべきかと。

 フローネを基準に考えるのも考えが偏りそうでちょっと危険かと……宜しければ、他の大陸の状況と各大規模ギルドの状況も教えますよ?」


「「よろしくお願いします。」」


「では、発展している順に大陸ごとの特徴を説明しますね。まずここフローネは………」


説明はとても詳しく、長いものだったので、簡単に省略するとおおよそ次のとおりだ


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


・フローネ大陸

他の6つの大陸の中央に存在し、周りは海に囲まれている。

他の5大陸 (ティロス以外)との貿易で多額の資金を得ているが、貴族や騎士は少々横暴な者が多い。

階級を強く意識しており、中でもヒューマン至上主義が根強い。

モンスターのほとんどはウルフで危険も少ないため、騎士は主に対人戦に特化した者しかいない

商人の街が多く存在する。

騎士団ギルドの総本山がある。

治安はそこそこ(貴族などのもみ消しが多々あるため実際は悪かったりする)



・シェミール大陸

フローネの南に位置する大陸で、フェルド大陸とは海峡でつながっている以外は海に囲まれている。

議会制の王国が多く存在し、政治が7大陸で一番

フェルドとの二国間貿易で相乗効果をうまく生み出した大陸

工業の盛んな大陸である。

モンスターはランクH〜Bまで存在するため、冒険者や騎士団の戦闘能力が高いことで有名。

7大陸で唯一冒険者ギルドと騎士団ギルドが併設されている。

治安は7大陸で一番良い



・フェルド大陸

フローネ大陸の南西に位置する大陸で、シェミール大陸とは海峡でつながっている以外は海に囲まれている。

議会制の連邦国家が存在し、政治の手腕が光る

シェミールとの二国間貿易で相乗効果を生み出した大陸

農業の盛んな大陸である。

モンスターはランクH〜Dまでで、比較的安全であるため農業が盛んになった。

冒険者の戦闘能力は高い

治安はシェミールの次に良い



・ヒュニール大陸

フローネ大陸の南東に位置する大陸で周りは海に囲まれている。

湖や川が多く存在する

海軍の能力が7大陸で随一

ダンジョンが多く存在する数少ない大陸でダンジョンから発掘されるアイテムなどの利益と観光で成り立っている大陸

モンスターのランクはG〜Aまで存在するため、探検家と冒険者の戦闘能力が高いことが有名

探検家ギルドの総本山がある。

治安はそこそこ(貴族のもみ消しがない分フローネよりは良い)



・アシュリー大陸

フローネ大陸の北西に位置する大陸で周りは海に囲まれている。

険しい山々が存在し、ドラゴン系統のモンスターが数多く存在する。

荒くれ者が多く、乱れを鎮めるために魔術師が多く派遣されている。

魔術師ギルドの総本山がある。

治安は意外と良い



・アーサー大陸

フローネ大陸の北に位置する大陸で、ティロス大陸と悪魔の山でつながっている。

モンスターのランクはSS以外全て存在する危険な大陸。

一部未開の土地もあるので、流れ者も多い。

商人ギルドの総本山があるため、金の循環がとても良い。

7大陸の中でも資金力は上位に位置するが、これといった産業がないため、発展は少し遅れている。

簡単に奴隷に身を落とすものも多くいる。

治安は悪い(直ぐに斬り殺されたりはしない)



・ティロス大陸

フローネ大陸の北東に位置する大陸でアーサー大陸と悪魔の山でつながっている。

モンスターのランクはC〜SSという極めて危険な大陸。

そのため暗黒大陸と呼ばれ、冒険者や、力のあるもの以外は立ち寄らない。

未開の土地がほとんどなため、奴隷や犯罪者の流刑地として他の5大陸 (シェミール以外)から飛ばされる者が多い

飛ばされたものの大半はモンスターや魔族によって簡単に消される。

治安は………そもそも管理された大陸ではないため治安という概念がなかったりする。

一部では商人がモンスターを狩って材料を元手に生活している者もいる。

冒険者と奴隷と犯罪者と、逆賊と平民以外はほとんどいない大陸で有名。

個人で経営するギルドが唯一存在する大陸でもある。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


・騎士団ギルド

大陸を一つの単位としてどの国家にも所属していない騎士の集まり。

多くの貴族はこのギルドに依頼して自らの屋敷を護衛している。

また、このギルドに所属せずに貴族や王族の騎士をしているものもいる。

王族や裕福な貴族は私設の騎士団を所持していることが多い。

食材を商人ギルド以外の者が売ることが出来る唯一の大規模ギルド。


・冒険者ギルド

大陸や国家といった縛りをほとんど持たず、永久中立を謳う戦闘集団。

世界各地で発生している戦争や、何がしかに害をなすモンスターの駆除をはじめ、イヌの散歩や、運搬作業などをその街や都市から依頼されたものを報酬と引き換えに遂行する事が生業。

稀に迷宮やダンジョンに自分から入って功績や、報酬を得ようとする者もいる。

意外と荒くれ者は少ない。


・探検家ギルド

世界の各地にある迷宮やダンジョンに入り、内部に潜むモンスターを討伐したり、何処かしかにある宝を探し、手に入れる事が生業の集団。

探検家ギルドに所属するものはダンジョンのしくみや構造など、後々に役立つようなことを研究するフィールドワークも評価され、報酬を得ることも出来る。

他にも遺跡の調査などもこのギルドが主体となって行うことが多い。


・魔術師ギルド

大陸を問わず魔術師および調薬師のみが所属出来るギルド。

世界事業として行われている魔法や魔道具、回復薬、薬剤、毒物といったものを研究開発し、報酬を得る事が主な生業の集団である。

冒険者ギルドや探検家ギルドからの依頼で手伝うこともある。


・商人ギルド

世界におけるギルド設置数ナンバーワン。

商売を主として活動している集団のこと。

仕入れと市場との差額で生計をたてる集団。

ギルド内の信頼関係はどのギルドよりも強い反面、柵も多い。

紹介状がなければ所属することすらできない。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「成程、そういうことなら、ティロス大陸に行くのが一番安全だな」


「そうだね〜トモ君。それに未開の大陸なら『ルーナ』も狙われることがないからって理由もあるよね。」


「なんと!?ご主人たちはそこまでこのセレーネを心配してくださるのですか・・・・感激です。」


この三人、何処をどう見ても一番危険だと触れ込みのある大陸を安全だと言い切る異常さは最早どうにもならないのかもしれない。

普通という枠組みが全く意味をなさない三人組の決断はやけにあっさりと決まってしまうだなどと一般人には到底想像できないであろう。


「じゃトモ君もセレーネもティロス大陸に行くってことでいいかな?」


「うん!もちろん」「御意」


「じゃ、次はギルドをどうするかだね・・・」


「御主人、決める前にひと呼吸おいては如何でしょうか?」


「そうだね、そうしよう。」


三人が今後の拠点とする大陸を決めた頃には日が傾き始めており、昼はとうに過ぎていた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セレーネが用意してくれた御三時(お菓子)を口にして、ひと呼吸入れた三人は

ギルドについての概要の確認と所属について話していた。


「セレーネ、一応確認するために、冒険者ギルドと探検家ギルド、魔術師ギルド、騎士団ギルド、商人ギルドの概要を説明してくれ」


「はい、御主人。まず、冒険者ギルドですが、パーティー(上限6人)を組んで行動します。

 その際、一番レベルの高い者がリーダとなり、アイテムや、素材なども一旦全てリーダーが集めます。

 ダンジョンから帰るとアイテムは全てギルドの買取となります。ダンジョン内部にある宝箱などから得た貨幣は直ぐに分配されます。

 欲しいモノがあれば、オークションで落札することになります。」


「「「成程」」」


「冒険者ギルドは騎士団ギルドの下請けのようなモノなので、騎士団になる前の修行として志願したがる者が多いことも特徴です。

 ある程度の信頼は置いていいと思われます。ただ、ある程度の腕がないとなかなか組んでもらえません。」


「へぇ………つまりは信頼されたり、認められれば次があるわけだ…」


「その通りです、御嬢。ええっと、次に探検家ギルドですが、ソロやコンビでダンジョン探索する者が多いことが特徴です。

 入会の規定もないので一攫千金を狙う者が多く、仲間としての信頼度は低いです。

 ほかのギルドと比べ要請が少ないため自由度が高いです。また、一人では戦闘がキツイので

 奴隷を買うものが多くいます。奴隷ならばアイテムや素材の所有権はないので、ずべて自分のものにできます。

 もめることもないので、戦闘が楽になることは事実でしょう。」


「奴隷ねぇ………必要無さそうだよねぇ………トモ君はどう?可愛い奴隷とか欲しいの?」


「アホか、俺は寧香とセレーネがいれば十分だよ」


「ふふふ。さすがトモ君・・・ありがと。………でも増えそうだよなぁ………」


「ありがとうございます、御主人。」


「では、話を続けましょうか。魔術師ギルドですが、調薬士と魔術師のみの専門的なギルドです。

 魔法が使えることが条件なので、入会が厳しいことで有名です。回復アイテムなどが優先的に手に入るので戦闘は楽になります。」


「……俺、魔法使えるけど侍だし…」


「次は……騎士団ギルドですね。騎士団ギルドは宿泊費がかかりません。

 しかし、街の巡回や治安維持などが義務付けられているので自由度は高くないです。

 また、食材を売ることもできるので冒険者よりは資金面で儲けが堅実になり、維持費も安く済みます。」


「へぇ……誇りもついでに持っているってめんどくさそうだねぇ…トモ君も気を付けようね?(うっかり殺さないように)」

「何に!?」

実は暗に伝わってきていたが、ツッコミの役回りをもといた世界でやっていたため、つい即座に突っ込んでしまうのであった。


「えぇっと次に話を進めますよ?最後に商人ギルドですが、ギルドの設置数が一番多いです。

 あらゆるものが安く買え、高く買い取られます。自由度も高く、仲間も信頼度は高いです。

 しかし、商人は強欲な者が多いので、ソロで高額な装備と質の高い奴隷でダンジョンに行ったり、モンスターを狩りに行くものが

 とても多いです。コンビは師弟の者が少しいるぐらいです。ほかのギルドには少々評判が悪いかもしれません。」


「「なんで?」」


「仲間から安く買える分、他の商品を買い叩くからです。仲間意識が高い分排他的に思われているかもしれません。

 また、上級者の冒険者を優遇する者もいます。」


「あぁ、なるほど。冒険者を優遇して素材を提供してもらうのか。」


「はい、その通りです。他のギルドとの違いは入会条件に紹介状が必要という点です。ただ上級者であれば良いというわけではなく

 大切なのは信頼です。金貨よりも信頼を重視するのがこのギルドの特徴です。」


「「紹介状ないよねぇ………」」


「それと、魔術師ギルドを除く全てのギルドはジョブの指定がありません。

 なので、御主人たちがやりやすい所に所属するのが良いかと」


「それもそうだな……一応拠点はティロス大陸にするつもりだから商人ギルドが良さそうだけど……寧香はどう思う?」


僚也は至って真面目な面持ちで聞こうと努めていたが、この時ばかりは楽しむ方向に考えをシフトしてから最愛の彼女に意見を求めるのであった。


「私は、このまま商人ギルドの総本山があるアーサーに行って『ルーナ』をちらつかせながら紹介状もらって登録しておくのが

 いいと思うけどなぁ……」


「寧香、相変わらずちょっと黒いぞ~俺が言えた義理じゃないけど。」


「わかってるなら言わないでよね。まったく………トモ君のバカ」


「ごめんね。んじゃ一応新規でギルドを立ち上げる申請してから商人ギルドにも所属するってのはできる?セレーネ」


「はい、一部のギルドでは複数所属を禁じていますが、商人ギルドは禁止していないので、問題ありません。」


「そっか。じゃ皆これでいいかな?」

「「うん」」


「じゃ次は申請するギルドの名前だけど……どうしよっか?」


「トモ君、『愛の巣』なんてどう?」


「それだと、今ここにいるメンバーだけのギルドになるよね!?」


「御主人、『ルーナ』をそのまま使ってはいかがか?」


「えっと、そうするとここの資金繰りがかなり面倒になりそうなんだけど……」


「それじゃぁトモ君、『蒼紅』なんてどうかな?」


「おぉ、なんかカッコいい響きじゃん。それでいっか。んじゃ『蒼紅』で決定していいかな?」


「「「いいよ〜」」」


決まってからの行動は早かった。僚也は転移魔法を使って寧香と一緒にアーサーの商人ギルド総本山へ

セレーネは衣装倉庫から衣類を複数点持ってきてから、先程書いた申請書を持って風魔法を使って空を飛びながらフローネの王宮へ向かった。


そして、意外に早く申請が通ってしまったため、セレーネは二人が帰って来る前に夕食を作ることにした。

そこで、ふとセレーネは今後のことについて少し楽しそうな雰囲気が既に出ていることに気づいた。

世界で最強の御主人と御嬢が帰ってきたこともあり、そのせいなのかいつもよりも張り切ってかなりの量を作ってしまったのはここだけの話である。

誤字脱字等ありましたら、ご報告していただけると幸いです。


次回の投稿は、改訂が終わり次第投稿します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ