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異星奮闘記  作者: アルト
建国に向けて
13/19

第11話

第十一話〜朝からドタバタ〜


皆が集まったダイニングにて………

皆が揃ったので挨拶を一度しておくことにした。

「おはよ〜みんな」


「「「「「おはよぅ」」」」」


「さてと、皆揃ったし一緒に食べよっか。それじゃいただきます」


「「「「「いただきます」」」」」


それぞれが思い思いの料理を口にする。

俺と寧香は「「やっぱ朝食は和食でしょ!」」と口を揃えて提案したので 和食を二人で作ったのだが、セリーとセレーネに言われた台詞が嬉しくてつい他の料理まで作ってしまったので今日の朝もバイキング方式となったのだ。


「ん〜〜〜〜〜。やっぱりトモ君と一緒に作るといつも以上に美味しい料理ができるねぇ〜」

「そうだね〜。昨日は寧香が主役で俺がアシストだったけど、今日のもいけるね〜」


「御主人と御嬢はどちらも料理が上手ですよねぇ………セリーもできるんじゃないですか?」

「いや……私は………」

そこで少し返答に困っているようだったので俺は助け舟の意味も兼ねて以前から気にしていた問題点を解決しておくことにする。


「あ〜そだ、俺や寧香、セレーネ以外に料理できる人っている〜?」


「………簡単なものなら」

「私は〜ちょっと遠慮したいですぅ〜」

「私はお二人程上手くないのですが、少しはお手伝いできます」

それぞれの自己申告を踏まえて以降の段取りを考えることにしたが、寧香は既にある程度まとめたのか直ぐに俺に意見を求めた。


「そっか、トモ君とあたしとセレーネとセリーとシオリの4人かぁ………どうする、トモ君」

「そうだねぇ………一応今のところの人数なら俺たち二人でなんとかなるけど、人数が増えたらちょっと厳しいかもねぇ………当番制にしても自分が担当するものに支障が出る可能性もあるからねぇ………」


朝だと言うこともあり若干頭の回転が悪いが、それでもマトモなことが言えるのはおそらく経験があるからだと自己完結させ、以前から抱えていた問題を解決するよう、頭を使おうと持った矢先、セレーネが助け舟を出してくれた。


「御主人、それなら料理人を雇ってはいかがですか?丁度セリーさんの力も借りることができますし………」


成る程、料理人か。確かに人件費はかかるが、それでも自分たちが抱えているノルマに支障をきたすこともない。それでいて料理を生業にしているものならば俺たちと同等の味を引き出してくれる可能性もある。

それらを踏まえると、セレーネの意見は非常に魅力的だった。


「そうだねぇ………人数が増えたらそうしようか。」


「じゃ、皆は味の好みってある?今はトモ君と二人で決めちゃってるけど………何かあったら言ってね?」

「そうだよ〜。セリーやシオリ、サーシャも思うことがあったら我慢せずはっきり言って欲しいな。

 一応皆発言権はあるし、最大限尊重するから。ただ、命の危険がありそうな時は話を聞いてほしいな?でないと守れない可能性もあるし」


「トモ君!そんな脅し文句じゃダメでしょ。………あのね、基本的に発言権は皆同じだけ持っているからね。

と言うよりも、そんな堅苦しい事を考えずに要望は素直に口にしてほしいな。それに対して怒ったりしないから。

 それと、トモ君はあることがきっかけで少々最悪の事態を考えてから行動する癖がついちゃってるから……力はあっても………ちょっと抜けてるとこあるから………ほっとけないんだよねぇ」


「わかりました。そうしますね。」

「………わかった」

「はぁい〜。わかりました〜。けど、今の味は十分美味しいですよ〜」


嗚呼、理解のある仲間に恵まれたなぁ………だけど、何故少し憐れむような雰囲気はいただけないな…………少しずつ改善させなければ………

「そっか、みんな有難う。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


朝食を済ませたあと………

昨日決めた割り振りを元に行動を開始しようと皆に声をかけた。


「さて、それじゃ各自昨日の役割を終わらせようか。」

「そうだね、トモ君。それじゃ私はさっそく北東の区画に行ってくるね〜」

「ん。いってらっしゃい。」

そう言って部屋を出るところまで一緒に行き、軽く触れ合うキスをしてから寧香は目的地まで飛んで行った。


部屋の中に戻るとセレーネが準備を整えて出発する直前だった。

「それでは御主人、行ってきますね。」

「いってらっしゃい。終わったら一度俺のとこに戻ってきてね〜」


そう言って送り出すと、俺はセリーを含めた三人を見て必要なものを渡していなことに気づいた。


「それじゃ、サーシャとシオリを南東の区画に送っていく前に確認だけど、二人共装備は持ってないよね?」


一応聞いてみたが案の定持っていなかった。

「・・・・・持ってない」

「私もですぅ・・・」



「そっか、それじゃちょっとついてきて。」


そう言って僚也はセリーを含めた3人を連れて地下2階の倉庫 (武器や防具がわんさかある)に向かい、装備品を見せた。


「さてと、この中から好きなのを選んで教えてね〜。あぁ、勝手に触ると危ないかもしれないから気をつけてね?」

「…………わかった」


「トモヤさんの言うとおり何やらとても物騒な気配がします………」


それもそのはず。前にも紹介したが………

武器は剣に始まり刀、槍、弓、短剣、大槌、両手剣、レイピア、ナイフ、サーベル、ハルバードなどあらゆる種類の武器が並ぶ。

防具は篭手に始まり盾、全身甲冑、武者鎧、チェーンメイルなど武器ほどではないにしても数多く並んでいる。

アイテムや素材も同じように山のように積んである。


魔力に敏感な者でなくても、この部屋に入った瞬間に膨大な圧力(プレッシャー)を感じるだろう。

どの武器、防具、アイテム、素材からも量や質は違えど全て魔力付加がされていたり強力な魔力を有するものばかりである。

どれか一つでも公に売り出せば、国が威信をかけて競り落そうと躍起になると容易に想像ができるほどの武器の山。


というわけで、規格外な装備の山の中から装備を選んでから二人を南東の区画に送り出した。


「そんじゃここでいいかな?それじゃ、所持金は………金貨1枚渡しておくからそれで何とかしてね」


「はぁい〜。今日の夕方に〜またここに戻ってきますね〜」

「………お願いします」


「ん、了解。それじゃ楽しんでおいで?」


「…………わかった」


そう言ったのを確認してから僚也は『ルーナ』に戻った。

ブリーフィングルームでセリーを待たせていたが戻ってみるとソファーでうたた寝をしてた。

だが、俺が近づくとピクッと身を震わせてから直ぐに起きた。


…………残念。セリーの寝顔をみておきたかった。


それはさておき、そろそろ自分たちのノルマを終わらせるように行動開始だ。

「さてと、それじゃセリー。手伝ってね〜」

「はい、精一杯お手伝いします。」


そう言って二人は作業に取り掛かった。


「さてと…………まずは指輪だね。じゃ、セリー。指測らせて」


「???…………分かりました……………」


少々疑問を抱いていたようだが、そう言って左手をスっと差し出すセリー

その手はとても白く指はスラッと細く美しかった

暫く見つめているとセリーが顔を少し赤らめ振りほどこうと頑張り始めた。

「…………あの、そんなにまじまじと見つめないでください………恥ずかしいです///」

そんな事を言われながらも俺はセリーの手を離さず、大人しくするように少々引き込んだ。

「あはは………ほんと綺麗な手だよね〜。いつまでも触れていたいよ…………」


すると最初に抱いた疑問を我慢ならずに聞いてきた。

「…………………あの、言いにくいんですけど…………指測る必要ってあるんですか………?

 装備品なら誰でもフィットするように構造からそうなっているはずですけど………」


「あぁ…………バレた?ぶっちゃけセリーの手を見てみたかっただけなんだけどさ。」


「…………真面目にやってくださいよ〜」


「ん〜……まぁ完全オーダーメイドでフィットする性質を付加せずにもっと強力なものを付加する指輪の装備品もあるんだけどね〜

それに………せっかく二人っきりなんだし、もう少し固くなくてもいいんじゃないかな?もっと今の状況を楽しもうよ。」


「…………もぅ、わかりましたよぅ…………」

そう言ってプイっとそっぽを向くセリーの横顔は赤くなっていた。

俺は少し嬉しくなって笑顔がこぼれる。

「ふふ…………それじゃ創造魔術使うからちょっと離れててね〜」


そう言って材料を生み出すと『鍛冶X』のスキルを使って指輪を黙々と作り上げた

作り上げ終えててからセリーを見ると方針状態で俺をボーッと見ていた。


「さてっと……………セリー?なにボーッとしてるの?」

俺の質問で気づいたのか、慌てて返答してきた。

「いや…………だって………普通はこんなにも早く出来上がらないでしょ…………」


「あはは…………確かに並の人ならこうはできないだろうけどさ…………俺は並じゃないからねぇ〜」


「…………そうでしたよ……はぁ………常識が崩壊続きですよまったく…………」

セリーはそう言いつつも、少しトロンとした上目遣いで俺を見てくる。

そんなセリーに心が惹かれ、ついトンデモ発言をしてしまった。


「よ〜し。終わった〜終わった〜。セリー、このあとナニしよっか?」


「ふぇ!?ナニかするんですか?」


「ふふ…………緊張しすぎだよ、セリー」


「…………トモヤさんが緊張しなさすぎなんですぅ…………うぅ………」


「ふふ………じゃ『性剤』でも作っておくか………」


「………………あの……………その材料って………トモヤさんの…………アレなんですよね…………?」


「アレって……まぁそうだけどさ…………それがどうかしたの?」


「いえ……………………………あの………………一人で…………するんですか?………もし………………よろしければ…………アマートルの私と……しませんか…………?」

そう耳まで真っ赤にして尋ねてくる。

かなり覚悟と緊張したんだろう。声は震え、膝もまっすぐ立っていると表現するには余りにも震えすぎている程だ。

俺はガチガチになっているセリーを優しく抱きしめて、自分の意思を伝える。


「ふふ…………いいよ。じゃ二人でシよっか」

俺の答えを待ち望んでいたかのように顔を真っ赤にしつつ明るい笑顔で頷いた。

「……………はい///」

セリーが了承したのを確認すると俺はセリーをお姫様抱っこで2階の一室に連れて行った。


そこで二人はセッ………もとい、『性剤』作成を昼頃まで続けた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


昼頃、ルーナのダイニングで僚也と寧香、セレーネ、セリーの四人がそろって昼食をとっていた。


「トモ君〜、セリーとヤったでしょ…………なんで私も誘ってくれなかったの」


「御嬢…………それはずるいですよ…………二人だけもずるいってば…………私も混ぜてよぉ……」


俺の旗色がたいそう悪いが、ここは素直になるべきだろう。

「…………ごめんね。『性剤』作る手伝いをしてもらっていたんだよ。次は皆をさそうから」


「…………まぁそれなら…………ごめんね、トモ君。」


「…………うん。次は誘ってね?…………御主人と二人っきりがいいけど、そうすると御嬢が怒るからこれで我慢しておくよ……」


取り敢えず、旗色が悪い状態は脱したので、午後からの予定をたてることにした。


「…………さて、当初の四人が揃っているわけだし、ここらで予定とかを決めておこうか。っと、その前にセレーネに質問がある。この世界は季節ってあるか?」


「はぃ。もちろんありますよ。とは言っても極端な差にはならないと思いますが、決してないとは言い切れない変化がありますよ。」

建物を建てる際に考慮しなければならない気候条件もある程度把握したことだし、話を進めよう。

「わかった、ありがとう。じゃ、改めて予定を決めようか。」


「そうだね。えっと、今日の午後はトモ君と私とセレーネの三人で城を建てるんだよね…………私が見つけてきた場所に」


「…………ただ、サーシャとシオリが上手くやっているのか心配ですね…………

 御主人、御嬢ここはひとつ私を二人につけてください」


「ん〜…………寧香、セリーと俺と寧香の三人で出来そうかい?」


「え…………トモ君と私が頑張れば…………なんとか3日で楽に終わるんじゃないかな?

でも建てるのは城だから・・・・そのメインは私とトモ君が建てるでしょ?

 城だけじゃ防衛にならないから結界と出来れば地下ダンジョンも作って完全防備を目指したいんだよね〜

 ダンジョンは後にしても結界はトモ君と私の二人で作るしか余裕がないでしょ?

 セリーには街道とか城下町の町並みを整えてもらって…………

出来ればセレーネに結界作ってもらいたかったんだけどなぁ…………

 だから私とトモ君が頑張るしかないんだよね・・・」

結界の大きさがわからない以上具体的な方針は立てられないので、俺は素直に聞いてみた。

「…………寧香、城の外周の大きさはどれぐらい?」


「えっと…………だいぶ大きいかな…………今までに(ゲームも含めてだけど)作った結界の中でも最高の大きさだね………」


「うげ・・・ってことはかなりキッツイよねぇ。バテてぶっ倒れなきゃいいけど…………」


「キツそうだよねぇ…………ちょっとアイテム使わないときついよねぇ。作り上げた直後に使わないと意識飛んじゃうかもねぇ………

 どうしよう、トモ君。二人で一緒に意識飛んじゃったら不味いよ〜」


「………セリーに任せるか…………いや、それも少しまずいかもしれない…………ん〜……作る順番を城からにして…………なんとかってとこか。それでも二人は心配だよね〜」


「ん〜………それじゃ、ちょっと奥の手使う?個人的には使いたくないんだけどなぁ…………後遺症として魔法がしばらく使えなくなっちゃうけど…………」


「じゃブースト積むか…………あの料理作るのも大変なんだけどなぁ…………作ったあとで強制的に回復させれば一応倒れずに結界はれるよね…………寧香、覚悟決める?」


「え〜…………わかったよ、トモ君と共に覚悟決めるよ。でもまぁ、作業日数を増やすならブースト積まなくても出来るね〜。具体的に一週間くらい掛ければ出来るんじゃないかな?

その代わりセレーネとセリーに夕食作ってもらわなきゃだけど…………それでいいかな?」


「………はい、御主人と御嬢には無理を言って申しわけありません」


「…………ふぅ。セレーネ、二人を頼むよ。俺ら三人はひょっとすると現地に一週間ほどずっといて、戻ってこれないかもしれないから…………」


「分かりました、ではセリー出来るだけ御主人と御嬢を手伝ってくださいな」


「わかりました…………過労死しないでくださいね?」


「あはは…………死なないよ、そりゃ大変だろうけど、作業日数を増やすから何とかなると思う。」


そこまで話すと俺たちは黙々と食事を終え、予定を完遂するために行動を開始した。

「では、私はこれで行きますね。」


「「よろしく頼むよ〜」」「いってらっしゃい」


そう言ってセレーネはサーシャとシオリの手助けに向かった

セレーネを見送っていち早く寧香が動き出した。


「…………さてと。トモ君、セリー、これからはとって〜もキツイ状況になると思うけど、頑張ろうね。」


「………はぁ、やだなぁ〜…………セリー、もし寧香と俺が倒れたら二人共同じ部屋にほかっておいてね」


「ん、わかった」


「トモ君、ほかっておいてってのはちょっといただけないんだけど…………寝かせておいてってせめて言って欲しかったなぁ…………」

そんな寧香の抗議を無視して話を先に進める。

「さぁてっと、そんじゃ移動するかね。幻夢の扉の簡易設置の実験も兼ねて俺と寧香は先に目的地に飛ぶ。セリーは俺らが簡易設置を終えたら地下2階の倉庫の隣に扉が出現すると思うから、その扉を潜ってきてね。」


「はぁい。では、トモヤさん、ノドカさん。いってらっしゃい」

「「いってきます」」


そう言って、二人は転移したが、転移先が北東の区画ではなかった・・・・



誤字脱字等ありましたら、報告していただけると幸いです。


次回の投稿は2週間後くらいですかね・・・

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