表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

試合終了ォォォォ!!! 開始数十秒で決まってしまったァァァァァ!!(九話)

文字が打ちづらい……。



ここまで来るのに何回ミスをした事か……。



という訳で、多分誤字だの何だのが大量にあるとは思いますが、まぁテケトーに流して下さい。

時間が出来たら修正しましので。

叔父さんが経営している喫茶店は、まぁ中々に繁盛していると言えよう。

証拠に、零(レイ)目的でやって来るす下心丸出しくせぇ男共が来るんだから。



「ご注文は以上で宜しいでしょうか?」



大量の男性客が売上の半数以上を占める中、俺は比較的少ない女性客を相手に凌ぎを削っている。



「「「は……はい」」」



「ありがとうございます。では少々お待ち下さいませ」



夕方近くもあってか、学校帰りの学生さんも多い今の時間帯。

俺はついさっき見た目中学生三人組のお客さんからオーダーを取り、メモった用紙を持って、厨房に入る。



「オーダー入りま~す、イチゴパフェ3つに、オレンジジュースが3そこらへんにあるファミレスとは違い、ハンディという機械では無く、メモを取って注目を受けるというスタンスを取っている。

大量の注文を受けた時とかは面倒だが、慣れればどうって事は無い。



「メモを復唱すると、厨房でスタンバっていた真が動く。

何となく分かるだろうが、只今アルバイトの真っ最中である。

日曜日までの改装兼店内清掃も無事に終わり、今はこうして学校帰りの学生さんを相手に凌ぎを削る日々がやっとこさ帰って来たのだ。

が、まぁ所詮は平日の始まりの曜日の月曜日、休日に比べりゃあ暇である。



「2番テーブルのオーダー上がったぞ」



「おいよっと」



真が出したチョコパフェを、近所の中学校に通う餓鬼共が待つテーブルへと運ぶ。

この平日のこの時間帯……つまりは夕方に当たる時間帯はほとんどが学校帰りの中学校やら高校生だかが多い。



「お待たせいたしました……」



「あ、ありがとうございます……」



注文した品を、女子中学校が待つテーブルへと持って行くと、何故か知らんがビクビクした挙動になりながも受けとる。

不思議には思うが、よくよく考えてみたら、この女子中学校三人組は何時もこをんな感じだったので気にせずに品を置く。



「ご注文のお品は以上になりますが、宜しいでしょうか?」



注文したのに間違いは無いか、そして数は合っているのか……一応の確認をする。

もしも間違っていたら、不愉快な気分になっちまうからな。



「「「は、はい……お間違いありません……」」」



っし、間違い無いと本人達も言ったし大丈夫だろう。



「は……では、ごゆっくり」



取り敢えずの営業スマイルを三人に向け、その場から離れる……とまぁ、俺の仕事は大体こんな感じだ。

客から受けたオーダーを厨房に居る真に伝え、そして真が作った品を客が待つテーブルへと運ぶ……要はそこらへんのファミレス店員と一緒だ。



「……と、こんな感じだけど、分かったかな? 美佳ちゃん」



「うん、大体は」



そして、今日は記念すべき美佳ちゃんの初バイトでもあった。



「さっきも言ったが、客から注文を受けたり仕上がった料理を注文した客の元に運んだり、客が帰った後のテーブルを片付けたりが、君にやって貰いたい仕事な訳だ」



「うん」



ちっこいナリで俺の話を真面目に聞いてくれる美佳ちゃん。

叔父さんと叔母さんがノリノリで仕立てたメイド服をきちんと着用しているが……まぁ、アレだな、見た目は完全にマニアックなアレだと思うね。

勿論マイナスな意味では無く、寧ろプラスの要因の方が釣りが来るほどにあるが……あるのだが、なんちゅうか、ますますこの店がオタクの聖地とやらにあるコスプレ喫茶の類いか何かに見られると思うと素直に喜べない。

別にウチは普通の喫茶店であるつもりだし、これからもそういうスタンスを貫くつもりだ。



「ま、最初から全部を覚えろっつーのも無理な話だからな、ゆっくり覚えなはれな」



戦力として欲しいと思うのは7月後半から8月中までだし、余り詰め込み過ぎても覚えられ無いのは俺が身をもって体験済みだ。

まぁ、零(レイ)の奴は30分程度で全部覚えられてたが、あれは例外だから外しておく。

あの子は色々な意味で何時も俺の予想を破壊するような存在だからな。

この間も、向こうから俺に絡んで来た男共(見た目重量級)の胸ぐらを掴んだと思ったら、そのまま涼しい顔しつつ片手で持ち上げてから投げ飛ばしてたし……。

何故あんな華奢な身体しといて、あんな芸当が出来るんだか全くの意味不明だったっけなぁ。

零(レイ)曰く、『昔、散々鍛えられてましたから……』とか言ってたが、どんな鍛えられかたしたんだよと突っ込みたくて仕方ないかった。

そんな、どこぞの一子相伝の暗殺拳じゃあるめぇしよ……。



「霧生くん、どうかしたの?」



全く関係のない事を考えていたら、美佳ちゃんがどうしたんだと言わんばかりな顔をして見ている。

そうだ、今は零(レイ)の話では無かったね。



「ああ、いや、何でもない。とにかく、ゆっくりやりましょかっつー話なんで、よろしく頼みまっせ」



「?_うん、分かった」



話を無理矢理終了させる。

う~む、ここ最近は事あるごとに零(レイ)について考えてしまっている自分がいるなぁ。



★☆★☆



そうこうしている内に、店の閉店時間がやって来た。

ウチの店の閉店時間20時と比較的早い。

理由は喫茶店だからだと言ってしまえばそれまで何だが、従業員が叔父さんと叔母さん以外が高校生だから……というのが主な理由の一つである。



「「「ありがとうございました。またのお越しを!!」」」



調度ラストのお客さんを送り出した、ホール担当である俺達三人は、片付けをする為に店へ入る。



「ふぅ……今日は割と暇だったな?」



「そうですね。何時もの2割減、と言った所でしょうか」



「何時もはもっと来るの?」



「う~ん、月曜日の場合は来るか来ないかがハッキリしてる曜日だからな、一概には言えないんだよね」



「へぇ~」



店の看板の電気を消して、客が帰った後の店内を、三人手分けして掃除をしながら適当な雑談をしていると、厨房の方の電気が消える。



「おい、オレ達は終わったぞ」



暗い厨房から現れたのはオーナーである叔父さんと叔母さん。それに真だ。



「皆お疲れ」



「お疲れ様です霧生オーナー」



「あ、わり。話ばっかで手が進んで無かったわ。急ぐからもうちょい待ってて」



「いいのよそんなに急がなくて、それより美佳ちゃんは今日やってみてどうだった? 」



それからは、厨房組もホールの清掃を手伝いつつの雑談が再開される。



「まだ初日なので何とも言えませんが、頑張りたいと思います!」



「そう、頑張ってちょうだい」



「はい!」



「あ、そうそうれーくん、今日の昼間に二丁目の南さんのご主人から銭湯の回数券貰ったんだけど、よかったら行かない?」



「マジ?_行く行く。零(レイ)は行くだろ?」



最近は外風呂なんて無かったからなぁ、やべっ、ちょっと楽しみだわ。



「え?_私も宜しいのでしょうか?」



「当然さ、れーくんだけじゃなく、他の子達にも言うつもりだったし」



叔父さんが、何を当たり前なという顔をしながら言うと、零(レイ)も納得したらしく。



「ありがとうございます」



ペコリとお辞儀をするのだった。

うむうむ、この子も成長したな。

最初の方なんか……。



『私のような者が、そのような物は頂けません』



とか言ってたもんなぁ。

主じゃねぇっつーに、と言い続けたお陰か今は比較的遠慮しまくる性格が緩和されたが。



「それって、オレも行くンスか?」



せっせと床掃除をしている零(レイ)を眺めながら一人考えていると、隣で椅子をテーブルの上に置く作業をしている真が叔父さんに聞いている。

心無しか嫌そうなツラだが何かあるんだろうか。



「そうだけど……嫌だった?」



「いや、そういう訳じゃ無いンスけど」



そうじゃ無いと言いつつも何処か口ごもる真。



「いや、風呂自体は何ら問題は無く、寧ろ行きたい位なんすけど」



「あんだよ?_ハッキリしねぇな」



「ほら、南さんの所って、オレ達と同い年の娘さんが番台の手伝いやってんだろ?」



「ああ……」



「いたねぇ……」



真の言う通り、南さんちの銭湯には俺達と同い年の娘さんがいる。

けっこう可愛らしい娘さんなんだが、それがどうかしたんだろうか?



「うん、何故か知らんが、あそこの子から目の敵にされてる気があるからさぁ」



「ああ……」



「そういや、そうだったねぇ……」



苦い表情をしている真に向かって、叔父さんと二人して生暖かい視線を、気付いていないであろう真に送り続ける。

そりゃあれだよ真クン、南さんちの娘さんは別にお前を嫌ってる訳じゃ無いんだと思うんだよ。

あれはあの子なりの、お前に対する表現の仕方だと思うんだよ――――と、声には出さず、生暖かい視線に変換して真に伝える。

教えてやっても良いんだが、何かムカつくから俺は絶対に教え無い。

叔父さんも敢えて教えない。傍から見たら面白いとかいうくだらない理由で。



「まぁ、ともかく行ってみようぜ?」



「そうだよ。暫く行って無かったし、もしかしたら時の流れで変わっているかも知れないしさ」



と、迷っている真に向かって言う俺と叔父さんだが、口の端を真には分からないようにしてヒクつかせている辺り、叔父さんは本心では無いだろう。

アレは確実に、『楽しい出来事がある』と予想している時の顔だ。



「わ、分かったよ……3ヶ月ぽっちで変わるとはとても思え無いが、行くよ……。調度サウナに入り浸りたい気分だったし」



「よし、真クン。そうでなければ面白く無い」



アララ……。叔父さんったら悪い顔しちゃって。

しかし、真の事もそうだが、真自身が今言ってた事について思い出してしまっまた事が一つ。



「サウナねぇ……。どうせ中に設置してあるテレビは、南のおっちゃんの趣味であるナイター中継何だろうね」



「そうなのですか?」



「ああ……。南のおっちゃんは野球好きだからね。俺は興味無いが」



昔から野球だのサッカーだのには興味が無かった俺。

小学生の頃、クラスの中でやたらサッカーの話題が持ち上げられてたが、俺はその話題に全くついて行けず、仲間外れにされたという悲しき思い出がある。



「まっ、そんなもんより大変なのは真だろうけど」



「? 何故ですか?」



「お前は多分会った事が無いと思うが、南のおっちゃんチには、俺達と同い年の娘さんが一人居るんだが……。くっくっくっ、ま、行って実際に会ってみたら分かるよ」



「はぁ」



さて、と。真自身は全く気づいちゃいないが、あの世間一般的には“ツンデレ”と呼ばれてるあのチビ助相手にどう立ち回るか遠くから観戦さして貰うとするかな。



「くっくっくっ! あのチビ助の前では真の奴も弱体化するからなぁ、やべぇ、ちょいと楽しみになって来たわ」



「そうですか……(零様が物凄く悪いお顔を……しまった、携帯をバックヤードに置きっぱなしで撮影が出来ない……むぅ、今度からはペン型カメラを使おうか……)」



あ? 何だ? 零(レイ)の奴ったら急にショボ~ンとしちまって、何か変な事言ったか?



続く


多分、次の次辺りから一気に時間を飛ばします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ