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**第8話 魔王様と妹分、照れながら俺の部屋で同棲宣言**



アパートのドアを開けた瞬間、俺は絶望した。


「はあ……マジで帰ってきた……」


両腕を魔王候補二人に掴まれたまま、部屋に入る。


リリスが即座に俺のベッドに座り込み、セラは勝手に冷蔵庫を開けて中を漁り始めた。


「わあ、プリンある! 悠真くん、これ私にくれていい?」


セラは無邪気に笑いながらプリンを二つ抱えて戻ってくる。


リリスが即座に睨む。


「セラ! お前、勝手に悠真のものを食うな!

 ……べ、別に私が独占したいわけじゃないけど……!」


「えー? 姉様こそ毎日勝手に侵入してプリン食べてるんでしょ?

 ずるいよ〜」


二人がまた俺を挟んで言い争いを始める。


俺は床にへたり込んで、頭を抱えた。


「二人とも……とりあえず座れよ。

 しかもセラ、お前どうやってここに来たんだ? 壁、ぶち破ってないよな?」


セラはにこにこしながら答える。


「私、空間転移できるもん。

 姉様みたいに派手に壁壊すの、かっこ悪いと思うし」


「うるさい! 我の侵入スタイルは魔王の威厳じゃ!」


リリスはツンとして腕を組むけど、明らかにムキになってる。


セラが俺の隣にぴったり座って、腕に絡みついてきた。


「ねえ悠真くん。今日から私もここに住んでもいい?

 毎日遊びに来るより、一緒にいた方が楽しいよね?」


「は!?」


リリスが即座に立ち上がる。


「待てセラ! 悠真の部屋は私の侵入場所じゃ!

 お前は魔界に帰れ! ……べ、別に焦ってるわけじゃないからな!」


「姉様こそ、毎日壁壊してる時点で迷惑でしょ?

 私は静かに入れるよ。悠真くん、どっちがいい?」


セラが上目遣いで俺を見てくる。


俺のダメ人間脳がフル回転する。


(やべえ……魔王二人に同棲迫られてる……

 部屋狭いし、家賃上がるし、壁の穴どうすんだよ……でもなんか嬉し……いや待て!)


「二人とも待て。俺は普通の大学生だぞ。

 魔王候補二人と同棲とか、絶対に無理だ。

 大家さんにバレたら即退去だ」


リリスが俺の胸に顔を埋めるように近づいてくる。


「ふん。我が守ってやる。

 大家など、魔王の前では塵芥じゃ。

 ……悠真と一緒にいたいだけ……じゃ、ないけど……!」


セラが反対側から俺の腰に抱きついてくる。


「私も守るよ〜。悠真くんが寂しくないように、朝も夜も一緒にいてあげる」


狭い部屋の中で、二人が俺を挟んでぎゅうぎゅうにくっついてくる。


リリスは耳を真っ赤にしながら、ぼそっと呟く。


「……悠真。今日からここは、私たちの部屋だぞ。

 べ、別に嬉しいとか、そんなんじゃないからな!」


セラは無邪気に笑いながら、


「うん! 三人で同棲だね!

 悠真くん、私のプリン分も買ってきてね?」


俺は天井を仰いで深いため息をついた。


「……はあ。今日も平和じゃねえ。

 壁の穴、三つ分になる前にどうにかしないと……」


その夜、俺の狭いベッドに魔王様と妹分が両側から寝そべった。


リリスは右側で「べ、別にくっつきたいわけじゃないけど……」とブツブツ言いながら俺の腕を掴み、

セラは左側で「悠真くん、あったかい〜」と無邪気に抱きついてくる。


俺のダメ人間生活は、完全に二人の魔王候補に占領された。


しかも、明日からは大学にもこの二人を連れて行くことになりそうな予感がする。


魔王様たちのツンデレ&無邪気同棲侵入は、

ますますエスカレートしていくのだった。

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